本を読むのがずっと好きだったので

印象に残っている本とか

記憶に残っているフレーズが

いくつかあります。

(もっぱら文庫本。老眼がはじまってつらいです…)

 

村上春樹さんのデビュー作

「風の歌を聴け」

で、こんなセリフがありました。

 

「そりゃそうさ。みんないつかは死ぬ。でもね、それまでに50年は生きなきゃならんし、いろんなことを考えながら50年生きるのは、はっきり言って何も考えずに5千年生きるよりずっと疲れる。そうだろ?」

 

このセリフが正しいかどうかはともかくとして

わたしは「考えながら」生きている人が好きです。

自分の頭で考え、自分の言葉で話す人が好きです。

 

なんなら

「他人の言葉を使って話される正解」

よりも

「自分の言葉を使って話される誤り」

のほうが

ずっと値打ちがあると思っています。

 

ブログって自由に書くものなので

基本的にみなさん自分の言葉で語っていて

そこが好きなのですが

その中でもとくに

自分の頭で考え

自分自身の言葉で語る

それが色濃く伝わってくるのが

私が姐さんと敬愛する

「マジだみ」さんのブログです。

 

 

 

 

姐さんのブログに関しては

基本的に姐さんフィルターを通っているので

どのブログをご紹介しても太鼓判というか

マジだみエッセンスに満ちて

とても読みごたえがあるのですが

今回はこのブログにしてみました。

 

内容については

姐さんが語っていることですべてなので

私なんかが付け足せることなんてなにもないのですが

このブログを読んで私が思ったことは

勘違いしがちですが

「自分の頭で考える」=「他人の意見を聞かない」ではない

ということです。

 

私たちの過去には

それこそ何千年もかけて

素晴らしいレガシーが積みあがっていますし

同時代についても

すばらしい知恵を持った方

姐さんのブログで紹介されている「大愚和尚」さまの

ようなかたがたくさんいらっしゃいます。

 

それらの声に耳を貸さないことは大いなる損失ですし

そういった知恵に謙虚に向き合うことは

自分の頭で考えるうんぬんとは

一切関係がないと思います。

 

自分の頭で考える人は

過去の遺産、他人の知恵を

自分の人生にとってどのような意味を持つのかを

自分の頭で考え抜きます。

 

一方で

自分の頭で考えない人は

過去の遺産、他人の知恵を

偉い人が言っているからといって

そのままの形で妄信します。

自分にとってどうだとか

そういった面倒くさいことは

何も考えません。

 

「本当にそうなのか?」

 

毎回そんなことを考えるのは

冒頭で引用したセリフにある通り

正直つかれます。

いやになることもあります。

 

でもそれをやめたら

人間、終わりだと思うのです。

 

子育ても同じだと思います。

ある理論を妄信したり

助言に全く耳をかさずにひらきなおったり

それは考えるのをやめるということです。

その時は楽かもしれませんが

そういう生き方はかならずどこかでひずみを生み

必ずしっぺ返しが来ると思っています。

 

できの悪い頭でとても残念なのですが

私にはこれしかないので

使うことをあきらめることだけは

しないようにしたいと思います。

 

 

 

追記1

姐さんはブログを文章修行のために

書いていらっしゃって

書きたくなった時にだけ

書くということでした。

その大事な距離感を

私も忘れないようにしたいです。


今日の記事も良すぎたので追加です…

 


追記2

書きながら思ったのですが

ショックな出来事などによって

自分で考えることを放棄せざるをえないくらいに

追い込まれてしまったひとについては

本当にお気の毒だと思います。

そういった人達を取り込もうとする

よこしまなものだけは

本当に許してはいけないと思います。