苔むした墓標は 月に照らされ その傍らで 敬虔に
森に そよ風が吹く中 死者たち と心をともにすれば
戦慄は消え 歓びに浸り 旧知の友となれば
彷徨うは 静かな遠つ国 祖先の信仰厚き時代
目に映るは 古き良き メルヘンを楽しむ姿
幾度も読み返されては 喜びに浸り
繰り返されると 聞き手は 生の悦楽を感じ
幸せになり 春の陽ざしを浴びる
おお とうの昔に去りし日々の 古き調べの歌
語りしメルヘンを お聞きくだされたきと!..
Tieck : Die wundersame Liebes-Geschichte
der schonen Magelone
ティーク「美しきマゲローネの不思議な愛の物語」
序章 より