最近観た映画 『友だちの恋人』『荒野のダッチワイフ』他 | レイモン大和屋の <シネ!ブラボー>

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映画感想、読書感想を備忘録として書いてます。
三浦しをん氏のエッセイを愛読しています。
記憶に残る映画と1本でも多く出会えることを願っています。

 アメブロのマイページのフォローフィードを見ていたら2年前の6月に書いた記事が表示されていた。

6月15日から10日間あまりでこんなに映画を見ていたのに我ながら驚いた。よっぽど暇だったのだろう。

そんなわけで、空白を埋めるため(別に埋める必要もないが)2年前の記事を再掲載させて頂きました。(若干再編集しています)

 

6月15日以降に観た映画の備忘録的感想と星取りです。鑑賞後の時間経過と記憶力が悪いため、事実誤認があるかも知れませんのでご了承お願い致します。私的な感想なので皆様の評価と異なる際はご容赦ください。鑑賞本数が多かったため一口感想になりました。東映任侠映画、ロマンポルノ系が嫌いな方は不快になるかも知れませんので、スルーをお勧めします。

(☆5が満点、☆☆☆★以上一見、再見の価値あり) 

 

「友だちの恋人」(エリック・ロメール監督1987年) 

市役所に勤務する女性がたまたま知り合った女性の恋人と恋人関係になり、彼女が初めに好きだった男性は、友人の女性と恋人関係になるという皮肉なお話。ロメールが監督するとおしゃれな映画になってしまう不思議。(☆☆☆☆) 

 

「海辺のポーリーヌ」(エリック・ロメール1983年) 

従姉の女性と夏の海辺にバカンスに来た高校生のポーリーヌが大人たちとの交わりで少しだけ大人になっていく。深田晃司監督の「ほとりの朔子」は「海辺のポーリーヌ」が原型。ポーリーヌと朔子(二階堂ふみ)を比較してフランスと日本の高校生の違いを考えてみるのも楽しい。(☆☆☆☆★) 

 

「マシンガン・パニック 笑う警官」(スチュアート・ローゼンバーグ監督1973年) 

ウォルター・マッソーとブルース・ダーンがコンビを組む渋い刑事映画。ウォルター・マッソーの生活に疲れたような刑事がいい。こういう刑事映画は好み。(☆☆☆☆★) 

 

「ブリット」(ピーター・イェーツ監督1968年)

監督のピーター・イェーツは元プロのレーシング・ドライバーだったそうだ。伝説のカーチェイスシーンはこれからもこの作品を超えるものは出て来ないのではないか。マックイーンもスタッフも命がけ。(☆☆☆☆☆) 

 

「土曜の夜と日曜の朝」(カレル・ライス監督1961年) 

怒れる若者たち、イギリスフリーシネマの代表作の1本。イギリス労働者階級の若者の生活が生々しく描かれる。あの頃の日本の労働者階級の若者もこんな感じだったのだろうか。日本では同じ年に「不良少年」(羽仁進)翌62年に「キューポラのある街」(浦山桐郎)や「秋刀魚の味」(小津安二郎)が作られていた。(☆☆☆☆☆) 

 

「その男ゾルバ」(マイケル・カコヤニス監督1964年) 

本をたくさん読むのもいいが、もっと大切なことがある事をゾルバ(アンソニー・クイン)に教えられた。二人が踊ったあのダンス、一生忘れられない。(☆☆☆☆☆) 

 

「ラルジャン」(ロベール・ブレッソン監督1983年) 

にせ金がもたらす不幸の連鎖。ブレッソンの簡潔の極み。(☆☆☆☆☆) 

 

「㊙湯の町 夜のひとで」(渡辺護監督・大和屋竺脚本1970年) 

エロ写真、お座敷ショー、ブルーフィルム制作を生業にする内縁夫婦の哀歓。ピンクの巨匠・渡辺護の最高傑作。(☆☆☆☆☆)  

 

「おんな地獄唄 尺八弁天」(渡辺護監督 大和屋竺脚本1970年) 

香取環の弁天のお加代、セイガク国分二郎の運命の恋。ピンク映画の「緋牡丹博徒」?(☆☆☆☆★) 

 

「荒野のダッチワイフ」(大和屋竺脚本・監督1967年)

港雄一、山本昌平。ピンク映画のシュールなハードボイルド。(☆☆☆☆☆) 

 

「緋牡丹博徒 花札勝負」(加藤泰監督・鈴木則文・鳥居元宏脚本1969年) 

ニセお竜が任田順好(沢淑子)その亭主が汐路章。 加藤泰ローアングルの美学。(☆☆☆☆☆) 

 

「日本侠客伝 絶縁状」(マキノ雅弘監督・棚田吾郎脚本1968年) 

シリーズ第8作。 バックに伊東ゆかりの「小指の想い出」が流れる「侠客伝」。タバコライオン菅原謙二が頑張る。渡辺文雄は相変わらず悪の権化。松尾嘉代が健さんの恋女房。随所にマキノ節(☆☆☆☆) 

 

「あばよダチ公」(澤田幸弘監督・神波史男脚本1974年) 

理屈抜きに男の欲望が突っ走る。こんなダチ公持ったら人生真っ暗?(☆☆☆☆) 

 

「帰らざる日々」(藤田敏八監督、中岡京平・藤田敏八脚本1978年)

信州飯田、蘇える1972年、高校3年の夏、天竜川の川下り。マドンナ浅野真弓に萌えた。(☆☆☆☆☆) 

 

「十八歳、海へ」(藤田敏八監督・田村猛・渡辺千明脚本1979年) 

釧路の優等生と今治の2浪の劣等生が東京の大手予備校の夏期講習で出会い心中ごっこ?原作は中上健次。(☆☆☆☆☆) 

 

「日本のいちばん長い日」(原田眞人・脚本監督2015年)

ポツダム宣言受諾は是か非か。リメイクは是か非か。(☆☆☆) 

 

「夜叉」(降旗康男監督・中村努脚本1985年) 

「駅 STATION」(81年)よ、もう一度。健さんは田中裕子を気に入ったのか「ホタル」(2001年)「あなたへ」(2012年)でも共演。健さんに見放された小林稔侍が踏んだり蹴ったり。(☆☆☆☆) 

 

「トラック野郎 突撃一番星」(鈴木則文監督・掛札昌裕・中島信昭脚本1978年) 

シリーズ第7作。マドンナ原田美枝子。真珠養殖に精を出す川谷拓三。樹木希林に惚れられる桃次郎哀れ。(☆☆☆☆) 

 

「トラック野郎 熱風5000キロ」(鈴木則文監督、掛札昌裕・中島信昭脚本1979年)

シリーズ第9作。マドンナ小野みゆき。「人斬り与太」の文太と武男がみゆきをめぐって男の争い。志賀勝と前川清がマウント争い。鶴光にたこ八郎。(☆☆☆☆★) 

 

「あぶない刑事」(長谷部安春監督・柏原寛司・大川俊道脚本1987年) 

TVの「あぶデカ」は良かったが、映画版はどうも・・・。監督村川透、脚本永原秀一のコンビで見たかった。(☆☆☆) 

 

「男はつらいよ」(山田洋次監督、森崎東・山田洋次脚本1969年) 

シリーズ第1作。91分とコンパクトにまとめられ、49作作られたシリーズの原型。(☆☆☆☆☆) 

 

「男はつらいよ 寅次郎夕焼け小焼け」(山田洋次監督、朝間義隆・山田洋次脚本1976年) 

シリーズ第17作。太地喜和子がマドンナ。浮浪者に親切にした寅に功徳?(☆☆☆☆★) 

 

以下の4作品はGYAO!無料映画で鑑賞。

「薔薇と鞭」(遠藤三郎監督、桂千穂脚本1975年) 

公園でピンクのバラを弄ぶ山科ゆりが一番エロチック。(☆☆☆) 

 

「しびれくらげ」(増村保造監督、石松愛弘・増村保造脚本1970年)

 玉川良一の娘が渥美マリ。こんな親娘はやっぱり怖い。(☆☆☆☆) 

 

「㊙色情めす市場」(田中登監督、いどあきお脚本1974年) 

大阪西成を舞台にしたロマンポルノの傑作。「うちな、なんや逆らいたいんや」。芹明香も花柳幻舟も破れかぶれ。(☆☆☆☆☆)  

 

「女囚さそり 第41雑居房」(伊藤俊也監督、神波史男・松田寛夫・伊藤俊也脚本1972年) 

白石加代子が目立ちすぎ、芽衣子さんもカスミがち。稔侍さんは因果応報?(☆☆☆★)

 

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