第19回ショパン国際ピアノコンクール、ファイナルの進藤実優さんの幻想ポロネーズが忘れられない。
第二次予選の中川優芽花さんの24の前奏曲 Op.28 全曲も心に残った。最後の力強い打鍵は特に。
コンクールが佳境に入ると、普段、ショパンをよく聴くわけでもないのに寝不足になりながらも明け方までショパンに浸り、ちょっと異常な数日間だった。
ショパンコンクールのコンテスタントたちは、皆、10代の非常に早い段階ですでに完成されたピアニストであり、さらに何年も研鑽を重ねてコンクールに参加するので、その長年の努力に対しては尊敬しかなく優劣などとてもつけられない。
事実、今回のコンクールでも同じ曲を何度も聴いているのに飽きることなく、異なる出場者がステージに上がるたびにファンになってしまうほどだった。
そんな中でもことにその"個性"でもって忘れられない演奏をする人がいる。
それが今回、私にとっては進藤さんと中川さんだった。
結果が発表されて、いろいろな思いとともに余韻に浸っていると、YouTubeが私がショパンコンクールに興味があると見て、いろいろな動画をお勧めしてくれる。
その中に、1985年第11回優勝のスタニスラフ・ブーニンの演奏があった。
有名な「猫のワルツ」
蘇る衝撃。
19歳という若さも相まって、何て魅力的で個性溢れる演奏なんだろう。
40年という時を超えて色褪せるどころか、むしろ今聴くからこその発見と驚きがあった。
審査員ではなく一クラシックファン、それもかなり素人のファンとしては、専門的なことよりもより演奏者の個性に惹かれてしまうことがある。
演奏は十人十色、個性のない演奏はないというのは前提として
当時のブーニンの演奏を聴いて、あらためて"個性"のもつ輝きについて考えずにはいられなかった。
映画が来年2月に公開されるとのこと、今から楽しみにしている。