若き日の天才

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SNSで紹介されていたことから欲しくなり、ネットで買った本。



『世界の子ども美術館』
天才10代の絵画
1988年初版  金の星社



安く手に入れられたのに、新品同様の美品でびっくり。



定価では買うのをためらうほど高価な5巻セットの本ですが、内容を考えたらその価値は十分にあるのでしょう。



子ども向けの本なのに出版社の高い志が伺えます。



ピカソ、ゴッホ、梅原龍三郎など、天才たちの10代の頃の作品が収められています。1、2巻が日本編、3、4、5巻が海外編です。



私は美術には詳しくないので専門的なことはわかりませんが、さすが選ばれた絵だけあって、どの作品も好感がもてるものばかり。若い時代の作品ということもあるのでしょうね。



そして画家たちの早熟ぶりにも驚きました。


10代でここまでのレベルに達していないと一流にはなれないのは、音楽も美術も同じでしょうか。



チコちゃんの "ボーっと生きてんじゃないよ!" というセリフがつい頭が浮かびます。



10代なんて、普通は何となくこれから自分の将来を模索し始める時期。私なんて50代までボーっと生きてしまいました。



面白い発見がありました。



普段は日本人画家の展覧会にはわざわざ行きませんし、興味もないのですが、このセットに関しては日本編が圧倒的に面白い。



好きな絵が多いし、情緒的に共感できるのです。やはり自分は日本人だったと実感。。。



あと、好きな絵の傾向がはっきりわかりました。ちょっと恥ずかしいほど 笑



好きな絵はずっと見ていたいです。


心がしみじみ満たされて、静かな幸福というか。自分が絵に何を求めているか、よくわかりました。






表紙も素敵です。






40ページほどの薄い本が5冊のセット。






青木繁 〈ランプ〉19歳   1901年
素直に瑞々しい感覚だと思います。






安田靫彦  〈遣唐使〉 16歳   1900年
やはりこのくらいの才能がないとその道を目指してはいけないのか、と身が引き締まる思いのする作品。






児島善三郎  〈風景〉 18歳頃   1911年頃
なぜか一目で惹かれる筆致、色遣い。私が絵に望んでいるのは、異風景へのトリップなんだなぁと思わされます。






脇田 和  〈青山風景〉 17歳   1925年
私が一番、好きだった絵。青山の風景というのもいい。いろんな意味でトリップできるし、雲の感じも好き。ずっと眺めていたい作品。






石川滋彦  〈宝戒寺小春日〉  15歳   1925年
柔らかな陽射しに浮かびあがる非日常みたいな日常。昔は身の回りに画材になりそうな風景が、あちこちにあったのでしょうか。






有元利夫  〈静物〉 10歳   1656年
ただ、可愛い。木版画。






エミール・ベルナール
〈アニエールの鉄橋〉 一部 
19歳    1887年
海外編で好きだった作品。