1. Ms Leonora Armellini, Italy レオノーラ・アルメッリーニ(イタリア)
  2. Mr J J Jun Li Bui, Canada J J ジュン・リ・ブイ(カナダ)
  3. Mr Alexander Gadjiev, Italy/Slovenia アレクサンダー・ガジェヴ(イタリア/スロベニア)
  4. Mr Martin Garcia Garcia, Spain マルティン・ガルシア・ガルシア(スペイン)
  5. Ms Eva Gevorgyan, Russia/Armenia エヴァ・ゲヴォルギアン(ロシア/アルメニア)
  6. Ms Aimi Kobayashi, Japan 小林愛実(日本)
  7. Mr Jakub Kuszlik, Poland ヤクブ・クーシュリック(ポーランド)
  8. Mr Hyuk Lee, South Korea イ・ヒョク(韓国)
  9. Mr Bruce (Xiaoyu) Liu, Canada ブルース(シャオユー)リウ(カナダ)
  10. Mr Kamil Pacholec, Poland カミル・パホレッツ(ポーランド)
  11. Mr Hao Rao, China ハオ・ラオ(中国)
  12. Mr Kyohei Sorita, Japan 反田恭平(日本)
※ ショパンコンクール公式サイト(LINE
 
ショパンコンクールの本選出場者が決定した。日本人では小林愛実と反田恭平が選ばれた。古海行子、進藤実優、角野隼斗は惜しくも選ばれなかったが、名演を聴かせてくれた。拍手を送りたい。ルービンシュタインコンクール覇者のシモン・ネーリング(ポーランド)、ダブリンコンクールとスクリャービンコンクールで優勝歴のあるニコライ・ホジャイノフ(ロシア)がここで姿を消したが、落選したからといって彼らの素晴らしい音楽性が否定されたわけではない点には留意が必要である。ピアノコンクールはショパンコンクールだけではないし、審査員が変われば審査結果も変動する。結果は絶対的なものでもないのだ。
 
予選の出場者は87名、国別で多かったのは順に中国22名、ポーランド16名、日本14名、韓国7名、イタリア6名だったが、結果的に日本2名、ポーランド2名、カナダ2名、イタリア2名、ロシア・スペイン・スロベニア・アルメニア・中国・韓国が各1名となっている(二重国籍は重複カウント)。やはり国際コンクールである以上、特定の国にコンテスタントが偏ることを避けて、出身国のバランスがとられているように見受けられる。結果的に、情熱的なスペインのガルシア・ガルシア、オペラのアリアのようなカンタービレが美しいレオノーラ・アルメッリーニ、深淵で寂寞なアレクサンダー・ガジェヴなど多彩な才能が残った。
 
また若き才能を見出すためにエヴァ・ゲヴォルギアン(17歳)、ハオ・ラオ(17歳)を残しているように思われる。前回もイーケ・トニー・ヤンが第5位だったが入賞時は16歳だった。当然、年齢関係なく素晴らしい演奏ではあるが、これらの配慮があるとすれば、ショパンコンクールは、国際的なコンクールとして、また若き才能を見出す場として存在しているという意思表示である。実際、今回は保守的・正統派な演奏をする人は次々に落ちている。そうというのも、音楽教育が普及している昨今、保守・正統を追求すると似通った演奏になりがちである。また、昨今はYoutubeで気軽に大勢のピアニストの演奏が聴ける環境にある。SNSなどを通して「小さな物語」が氾濫する中でも埋没しない強い個性と説得力を持つ必要があると審査員が感じているのかもしれない。しかし、個性的なピアニストは好みが分かれるので、結果が奇異にみえる人もいるかもしれないが、致し方がない。万人が納得する結果は存在しないからだ。
 
全体的にみて、不確実な時代のうねりにあっても輝きを失わずに後世に聴かれ継がれる風雪に耐えうる才能と、聴衆に新しいショパンの演奏を説得的に提示できる個性を持ったピアニストが残ったと感じられる。審査結果には異論は当然あるだろうが、審査員の出した結論であって、あれこれいうのは無粋であろう。実力は拮抗しており、評価者によってどのような結果もあろうが、もはやどういうタイプのピアニストを選ぶかという方向性の問題である。
 
それにしても今回もピアノメーカーがしのぎを削っている。スタインウェイ2台・ヤマハ1台・カワイ1台・ファツィオリ1台から選ぶ。前回は第2位のアムランがヤマハ、前々回はアヴデーエワがヤマハのピアノで優勝し、スタインウェイの牙城を崩してきている感があった。しかし、今回の本選で各メーカー選択した人数をみると、スタインウェイ64人、ヤマハ9人、ファツィオリ8人、カワイ6人ということで、圧倒的にスタインウェイ人気。前回はファツィオリ選択は1名だけだったことを考えるとファツィオリは大躍進している。前回はドキュメンタリーで観たが、ショパン的な温かく深みのある音色に調律したところ、大ホールには向かないと判断されたらしい。スタインウェイがやはり支持されるのはエレガントな音色が雄大に響くからである。今回だと、第三次ではすでにヤマハの使用者はゼロという異例の事態になっており、今回のヤマハの音色の調整が好まれなかったようだ。一方でカワイを使用している人は残っているので、カワイの面目躍如となるかもしれない。

ショパンコンクールで明らかにミスタッチが多いようなピアニストが三次に進む一方で、牛田氏が落選したりと、なかなか今回のコンクールも審査への疑惑を投げかける人も多い(私は公平な決定方法は数学的にいって存在しえないのだから不公平だというのはそもそも的外れだとは思っている)。ちなみに、ピアノ愛好家の「ショピニストへの道~ショパンを極めよう~」というサイトの管理者様(医師、東大卒・国立医学部卒)は、次のように書いている(アマチュアのピアノ演奏者って頭いい人が多い・・・)。なお、あくまで会場で聴いていないし、審査員の趣向にも左右されるという点は前提として存在している。

 

この1次予選では中国人の「大粛清」が行われていましたが、僕としては中国人はもっと多くのコンテスタントが 通過してもよかったと思えました。しかし中国は既にユンディ・リという優勝者を出していますし、 2人目の中国人優勝者を出すことに反対する審査員が多数を占めてしまい、その総意でこのような粛清が行われた、 しかもその中でも超絶技巧を持つYifan Houさんと、高い総合力を持つバランス型のShun Shun Tieさんが、最も脅威だった、 だからこの2人が2次予選以降、勢いを得て他のコンテスタントを圧倒していくのを阻止するために、 この早い段階でその芽を摘み取った、というのは、考えすぎでしょうか。想像で物を言うなと言われるかもしれませんが、 そうとでも考えなければ、この結果はつじつまが全く合いません。 中国人にはHao Raoさんという有力候補がいるではないかと言われるかもしれませんが、Hao Raoさんの演奏は 美しい反面、おとなしく地味であるため、入賞することはあっても、優勝するタイプではないと思います。 そこが、Yifan HouさんやShun Shun Tieさんとの大きな違いです。

 

実際、入賞者の国籍別でみてみると、地域性に配慮していると思われても仕方がないと思う。今回だと三次予選に残ったのは23人中、ポーランド6人・日本人5人で、2か国でほぼ半数を占めている。実はポーランドも日本も入賞者を出したのが偶然にも2005年なのである。一方で、中国人は1名、韓国人は2名しか三次予選に進めていない。前回は韓国人が優勝し、米国・カナダの国籍とはいえ中華系を3人も入賞させたので、今回は絞り込んだといううがった見方も出来なくはない。

 

実際、入賞者をエリア別でみてみると、1995年は欧州が最多の4人入賞、翌年の2000年はアジアが最多で3人で、その次もアジアが5人、その次の2010年は揺れ戻しで入賞者全員が欧州出身で、前回の2015年は北米が最多の4人。入賞者が地域ごとに大きく変動しており、明確な法則性はないが、地域バランスを考慮している感がないではない。国際コンクールとして、各国で話題を集めるためには、定期的に各国から入賞者を出さないと話題に上がらないという運営上の配慮があるのかもしれないし、もちろん、偶然こうなったのかもしれない。

 

スポンサーが離れればコンクールの運営が成り立たない。開催地なのに2回続けて入賞者がいないというのは由々しき問題であるし、またお得意様でヤマハ・カワイも提供いただいているお得意様の日本からもそろそろ入賞者を出さないとまずいという大人の事情があるのではないかと勘繰ってしまう。もちろん、あくまでこれは憶測であるし、公平に審査を行おうとしている審査員に対する無礼であることは承知であるが、こういう見方もあるというのは文字にして罰は当たらないだろう。この憶測に幾分の予測力があるとすると、入賞者は日本とポーランドからやや多めに選ばれる可能性が高く、前回多めに入賞者を出した中国・韓国・北米は0~1名程度となる可能性が高いだろう。当然、コンテスタントの演奏は度外視した非常識な予測なので、演奏次第では三次でポーランド人・日本人が全員落選だというのも大いにあり得る。こういうひねくれた見方もあり得るな程度に上記駄文は読んでいただければ幸いである。

二次予選突破者一覧:公式HP(LINK

 

ショパンコンクールの二次予選の結果が発表された。23人がセミファイナルである三次予選に駒を進めた。古海行子、小林愛実、進藤実優、反田恭平、角野隼斗である。三次予選も頑張ってほしい。ただ衝撃だったのが、なんと入賞争い候補と目されていた牛田智大氏がまさかの落選。こちらはかなり意外な結果で、Youtubeのコメント欄をみても、日本人以外の方(と思われる)もかなり牛田氏の落選に驚きのコメントを寄せている。

ただあくまでYoutubeだとマイクで拾った音なので会場で聴く音とはかなり雰囲気は異なる。Youtube視聴者だとかなり絶賛の声が多かったが、演奏後の会場の反応は思ったより冷ややかだったというから、会場での響きは微妙だったのかもしれない。牛田氏は自身のツイッターで、敗因として、慣れないホールで音響や音量などが把握しきれず、ダイナミックさや音色などが不本意になった点や、無意識に左右をあえてズラす技法を多用し過ぎた点を挙げている。Youtubeで聴く限りは別に気にならないが、会場で聴いた場合、気になる審査員もいたのだろう。

 

コンクールは何が起こるか分からないもので、盲目のピアニストの梯 剛之氏はフランスのロンティボーで第2位で、ショパンコンクールでも上位争いに入るかと思われたが、目印にしていた音を誤って出してしまったことや、一部の曲を指示されたテンポよりも遅く弾いたため一部審査員に受け入れられずに予選で落選してしまった。伝説的なポゴレリッチも、独創的な演奏でアルゲリッチが絶賛したものの、結果的に予選で敗退している。ただその名演を讃えて梯 剛之はワルシャワ市長賞、ポゴレリッチは審査員特別賞を贈られている。

 

別に予選で落ちたからといってもピアニストの音楽性が否定されるわけではない。あくまで会場で聴いていた審査員の評価結果の集計結果に過ぎない。20世紀の巨匠ミケランジェリは、イザイコンクール(現エリザベート王妃国際音楽コンクール)では初見の課題が苦手で第7位に甘んじているが、別に彼の偉大さに陰るわけではない。ショパンコンクールで日本人最高位の第2位だった内田光子も、 エリザベート王妃国際音楽コンクールでは第10位であり、順位のねじれも大いにある。それは課題曲が異なるし、会場の響き、聴衆の雰囲気、当時の体調、審査員の構成・趣向によって左右されるからだ。コンクールは当然ながら水物である。

 

それにピアニストとして大成するか否かはコンクールの結果ではなく、聴衆が育てていく側面も大きい。ショパン好きの日本人よろしくショパンコンクールばかりが注目されるが、コンクールは数多く、有力コンクールだけでもチャイコフスキー、エリザベート王妃、ロンティボー、ジュネーブ、リーズ、ブゾーニ、ミュンヘン、ヴァンクライバーン、アルトゥール・ルービンシュタインなどがある。コンクールは音楽性に序列をつけるためではなく、若手の才能を見出す場である。その点で、予選で落ちても多くの人に視聴されて、審査の結果とは関係なく、こんなに良いピアニストがいるのかという発見になるのであれば、コンクールの意義があるというものである。メディアは性質上、上位入賞者をフィーチャーするが、上位入賞者のみに注目するのはもったいない。ショパンコンクールは出場者にとっては世に出るチャンスをつかむ場であり、聴衆にとっては大勢の若手ピアニストの演奏に触れられる貴重な機会である。この後、三次及び本選があるが、結果云々ではなく演奏を楽しみたいものである。

ショパンコンクールが開催中だが、その審査員はあまり注目されないが、非常に名高いピアニスト達である。なお、米国人のジョン・リンクはピアニストではなくショパン研究家らしい。プリンストン、ロンドン大キングスカレッジ、ケンブリッジで学んでおり、ピアノ演奏のディプロマも得ており、若い時はコンクール入賞歴もあるそう。

 

Wikipediaの英語版からそのまま張り付けるが、やはりポーランド人が多い。17人中7人がポーランド人である。しかし、地域性も考慮されアジア圏からは海老彰子(日本)、サー・チェン(中国)、ダンタイソン(ベトナム)が参加している。アメリカからはケヴィン・ケナー、ジョン・リンクが参加。南米からはアルゼンチンのネルソン・ガーナ―と、ブラジルはアルトゥール・モレイラ・リマ。ヨーロッパ勢はフランス、ロシア、ラトビアのピアニストが参加している。ポーランド7、アジア3、ヨーロッパ3、南米2、米国2ということで、ポーランドが多いものの、地域バランスが配慮されているようにみえる。

ちなみに、下記のカッコ内の順位はショパンコンクールの順位で、ローマ数字は出場回を示している。みてもわかるようにDmitri Alexeevなどショパンコンクール入賞者以外も審査員に選ばれている - といっても彼はリーズコンクール優勝者であるが。皆、コンサートピアニスト・音楽教授・研究者として一線で活躍している。審査員のプロフィールは公式HPで公開されているのでそちらを読んでほしい(LINK)。やはり欧米が活動の中心のピアニストはなかなか知名度が低い。ピアニストの世界は広いものだ。

 

ケヴィン・ケナー、ダンタイソンの有名人はおいておいて、個人的に好きなのがEwa Pobłocka(エヴァ・ポブウォツカ)さん。日本での知名度はお世辞にも高くなく、Youtubeでもあまり演奏動画がないが、CDのリリースは多い。憂いを帯びた詩情のある優し気な演奏は、日本人の”もののあわれ”にも通じ、日本人好みの演奏だと思う。ショパンの演奏は技巧だけではどうにもならないことがよくわかる。

 

ラトビアのDina Joffe(ディーナ・ヨッフェ)さんの演奏も愛らしくて好きである。愛知県立芸術大学にて客員教授だったこともあるそうだ。包み込まれるような優し気な音色は愛らしくも華麗で、どこまでも心地よい。ショパンはピアノの練習は3時間程度にして他の芸術も学ぶべきと言ったそうだが、ショパンの抒情性や詩情性はピアノに向かうだけは身につかない。

 

Philippe Giusiano(フィリップ・ジョジアーノ)は、ショパンコンクール第2位であるが、九州の平成音楽大学の客員教授らしい。日本は著名な演奏家招聘しており、本当に極東にあるとは思えない程に音楽教育環境は良い。演奏は気品があってエレガントで精妙。

 

ブラジルのArthur Moreira Lima(アルトゥール・モレイラ・リマ)はどうだろう?日本では無名だが、ショパンコンクールでは第2位、リーズとチャイコフスキーコンクールではそれぞれ第3位に入っている。ちなみに、彼がショパンコンクール入賞の回の優勝者がアルゲリッチで、第4位が中村紘子だった。快活で生き生きとした演奏が素敵だ。

 

Piotr Paleczny(ピオトル・パレチニ)は若い時の演奏が格好いい。勇ましくて雄大。時代を感じさせるモノクロの中で、眼鏡のインテリ風青年の奏でる雄大な英雄ポロネーズ。現在パレチニさんはショパン音楽大で教鞭をとっているそうだ。

 

 

一次予選突破者一覧:公式HP(LINK

 

ショパンコンクールの一次予選の結果が出た。日本人勢は8人通過。国別でみると、通過者は、ポーランド9名、日本8名、中国7名、イタリア5名の順であり、コンクールの常連のロシアは3人しかいない。日本人通過者は、古海行子、小林愛実、京増修史、沢田蒼梧、進藤実優、反田恭平、角野隼斗、牛田智大である。ちなみに、予備予選免除で出場している人が9人いるが、8人が一時予選を突破している。やはりレベルが高い。牛田智大も浜松国際ピアノコンクール第2位だったので予備予選は免除で、一次予選からの参加である。

 

私もすべてではないがライブ映像をみていたのだが、それにしてもハイレベルで、こんな演奏が無料でライブで聴けるとは良い時代である(とはいっても生の音色とは全然違うけれども)。40人までに絞り込む予定が45人が二次予選に進んでいる。それにしても日本人の演奏は全員聴いたが、特にコンサートピアニストとしても活躍している牛田・小林・反田の各氏の演奏は、非常に高い音楽性を備えており、またコンクールに向けて正統な演奏を研究して準備されているようで、有力な入賞候補だろうと思う(もちろん、今後の二次・三次・ファイナルの演奏によるし、また今回のショパンコンクールの審査員がどう評価するかに依存するが)。

 

特に小林氏は椅子のトラブルがあったが、そこから気持ちを切り替えて始めた演奏は息をのむほど美しく、入賞目指して入念に準備してきたことが伝わる極めて精緻な見事な演奏だった。また牛田氏は小学生の頃から円熟した演奏で活躍していたが、身長が伸びて力強い響きも手に入れて天晴な演奏。そして反田氏の緻密な演奏は、高い技巧と精神性によって支えられている。まさに圧巻。そのほか、今回初めて聞いた古海行子氏、京増修史氏、進藤実優氏も演奏も素晴らしく、日本のピアニストの水準の高さが分かる。驚いたのが沢田蒼梧氏なのだが、なんと名古屋大医学部の学生!?(医大生とピアノコンクールの練習って両立できるのね・・・)。開成から東大理系・東大院で人気ユーチューバーの角野氏も出場しているが、ほんと次元が違う。才能だけではなく、血のにじむような努力の結果であろう。

 

ちなみに、予選の動画はYoutubeで無料で観れるが、再生回数をみると海外のピアニストはせいぜい数千~数万回の再生数なのに、日本勢は角野氏は50万回以上、牛田氏も30万回以上、反田氏20万回以上(笑)。日本人のショパンコンクールへの熱視線がすご過ぎる笑。

 

個人的に好きな演奏や気になる演奏だったピアニストは以下の通り(もっといるが5人を厳選。別に入賞候補とかそういうことではありません)。

 

まずは、Mr Viet Trung Nguyen(ベトナド)。繊細で詩情深い演奏で良い。ベトナムは、ショパンコンクール優勝者のダン・タイ・ソンを輩出しているム・ポーランが、社会主義国つながりでロシアの音楽院とのコネクションがあったので、ロシアンピアニズムの輸入ができたので、途上国であるがピアニズムの水準が高い。

 

Ms Leonora Armellini(イタリア)。表情豊かな演奏。旋律がよく歌うが、内声を出したり独自性も出していて、聴いていて飽きない。前回のコンクールでも良い演奏だなと思って気になっていたのだが、前回は二次予選を突破できなかった。

 

Mr Aristo Sham(香港)は、指の良く回ること。明瞭な響きでパリッとした端正な演奏で聴き心地が良い。個人的には好きな演奏だが、ショパン的な抒情感という点ではイマイチかもしれない。学者っぽい風体だが、彼のYoutubeの別の動画みたら意外と気さくな感じ。

 

Mr Georgijs Osokins(ラトビア)は前回のファイナリスト。音色の作り方やテンポ感にやや独自性があって興味深い。

 

Mr Szymon Nehring(ポーランド)。ルービンシュタイン国際ピアノ・コンクール優勝者にして前回のショパンコンクールのファイナリスト。体格に恵まれており、よく音が響く。ダイナミックさもあるが、抒情感も忘れない。ブリリアントな演奏だ。