ヴェネツィア映画祭金獅子賞受賞作。アカデミー作品賞でも受賞が有力視されている。

 

ノマドは遊牧民・放浪者の意味だ。主人公は夫にも先立たれ、会社が閉鎖されたことで住み慣れた町を離れて車に住み、各地を転々として日銭を稼いで放浪している。ノマドというと自由に生きる人たちというイメージもあるが、実際は社会的弱者であり、自由さの一方で、絶望でもなく失望でもないが誰しも影を持っている。社会から弾き出された、または意図的に離脱したノマドは彼らで独自の関係性を築き助け合う。豊かな米国とは異なる一面を垣間見せる。

それにしても映画で映し出される風景がとにかく美しい。漂泊の旅人 芭蕉だったら一句読んだだろう。本作はロードムービーとも社会派映画でともいえるが、哀愁と詩情を湛えている。ここらへんの感性は意外と日本人と親和的だと思う。

主人公は「ホームレスではないハウスレスよ」という。ホームは心の中に永遠にある。ラストに主人公はもはやゴーストタウンと化したホームを訪れる。しかし、彼女にとっては永遠に心の拠り所であり続ける。ラストの主人公が好きだといっていた風景をバックにしたシーンはあまりにも切ないが、どこか明るい未来をも予感させてくれる。

ノンフィクション小説「ノマド漂流する高齢労働者たち」が原作であり、映画の持つリアリティは本物だ。随所に散りばめられた言葉の数々はどれも書き留めたいほど美しかった。そしてメランコリックなピアノの旋律が美しいが、音楽を手がけるのはイタリアの巨匠エイナウディ。ピアノの音色が、クリスタルのように感傷を乱反射させ輝かせる。映画批評家からも絶賛されているが、本作は批評家をうならせる説得力がある。

 

★ 4.0 / 5.0

 タイムズ・ハイヤー・エデュケーション(THE)はベネッセグループの協力のもと、「THE 世界大学ランキング日本版2021」を2021年3月25日に発表した。総合ランキングでは東北大学が昨年に続き2年連続の1位を獲得。2位は東京工業大学、3位は東京大学であった。英国の教育専門誌「タイムズ・ハイヤー・エデュケーション(THE)」は、高等教育界に特化したデータ・分析・情報を提供し続けており「世界大学ランキング」を発表している。日本では2017年3月に1回目の発表を行い、今回で5回目となる。毎年9月にTHEが発表する世界版ランキングでは「研究力」を軸に据える一方で、日本版ランキングでは日本の教育事情により即した形で大学の魅力や特性が表せるように、大学の「教育力」に注目した設計になっている。-- リセマム

 

※ THE大学ランキング公式HP:LINK

 

THEは世界ランキングも発表しており、QSなどと共に知名度の高いランキングである。しかし、こうしたランキングは評価項目によって大きく順位は変動する。以前も書いたが(LINK)、何を重視したランキングで、その評価基準の適切性やデータの精度にも注目しなければならない。あくまでTHEの基準だとこうなりましたという話で、これが大学のレベルを示すものではない。

 

上位ばかり気になるが、「201+」まで発表されている。781校あるうちの上位3割ぐらいがランクしている。国立大・公立大・私立大別で次のように階層化して、各レンジで上から5校ずつピックアップすると次のようになった。ブログ主の私がスクロールして目検したので、たぶん結構な見落としがあるが気にしないでほしい笑。あくまで大局で把握することが目的だ。

 

ざっと目を通したところ、語学系や理系の単科大が上位に食い込んできていて、一方で医療系の単科大は順位が低い。そもそも総合大と単科大をゴチャゴチャにランキングを出しているのがどうかと思うが、医療系は留学生が少ないし、企業評価の項目もデータがないから点数が伸び悩むのは当然である。ただそうした外れ値を除くと、大まかには難関校から上に並んでいるように見受けられる。


ただ気になったのが、思いのほか地方国公立大が苦戦を強いられている点だ。その都道府県では雄であるはずの地方国立大であるが、島根大(79位)、鹿児島大(81位)、静岡大(82位)、富山大・徳島大(84位)、愛媛大(86位)、岩手大(87位)、香川大(96位)、山梨大・三重大・茨城大・高知大(101-110位)、琉球大・宮崎大(121-130位)、北見工業大・室蘭工業大(131-140位)、弘前大・大分大・滋賀大(151-200位)、和歌山大(201+)などは、中堅私立大の関西外国語大(62位)・南山大(64位)・近畿大(69位)・東洋大(77位)あたりと比較して順位がふるわない。これは単に評価基準やデータの信頼性の問題の可能性もあるが、一方で、実際にこれが大学の実力を示している可能性もある。詳細な検証はしていないので細かいことは分からない。

 

こうしたランキングはどうしても評価基準によって大きく変動するため異論反論が出やすいが、あくまで一材料として眺めるぐらいでいいのだと思う。

Ameba公認マーク

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在宅勤務が長く続いており、部屋にいる時間が長いが、ただ仕事をして寝るだけで、味気ない・・・。花など自然のものをみるとリラックスできて精神衛生に良いという話聞いて、花のサブスクを頼んでみました。
 
花の本数によって金額が異なりますが、税別・送料別ですが500円・800円・1200円プランがあります。私は500円の最安プランにしましたが、一人暮らしの部屋に飾るにはこれぐらいでちょうど良いですね。500円プランですが合計で月800円です。お花屋さんに買いにいって持ち帰るのは面倒ですが、このサービスだと郵便に投函されるのでとっても便利。届いたら花瓶にさせばいいだけ。届ける頻度も選べるし、とっても便利です。花があるだけで気分も明るくなりますね。
 

こんな感じでしっかりした箱に入ってきます。

 

 

中から出すとこんな感じ。

 

近隣のお花屋さんと提携するので新鮮なお花が届き、また茎のところに水も少量ついているので2~3日放置してもすぐには枯れないのでズボラな人にも向いているかもしれません。

 

興味あれば次のリンクからお試しください^ ^

 

 

 

 

エヴァンゲリオンシリーズの終劇を観てきた。テレビ版をリアルタイムで観ていて(テレビ版の最終巻に困惑した子供時代)、漫画版も持っていたし、映画版も欠かさず見ているが、本作は理解の範疇を超えてて、率直に言って評価不能だ。すごいし感慨深いが、逆に冗長な感も否めないし、一方ですごすぎる世界観に単に頭がついていっていないのも事実。

映像美と音楽美はすごいが、ストーリーが意味不明な領域で視聴しながら理解するのはもはや無理。”Don't think, feel”ということかもしれないが、よくわからないすごい映像を見せられているのは(おまけに長い)、心地よい時間ではない。たぶんエヴァンゲリオン初心者が観に行っても全く意味不明だと思う。もはやアート作品を観ているよう。

一方で、ラストの駅のホームからのエンディングソングの入りのシーンは、エヴァンゲリオンシリーズを締めくくるのに最高のラストだった。エヴァンゲリオンシリーズの完結による感動と、宇多田ヒカルの歌とのシンクロ率は400%。ラストシーンは、なぜ山口・宇部なんだろうと思ったが、庵野監督の故郷なんだね。おまけにラストのホームは「宇部新川駅」。シン川と、シン・エヴァンゲリオンをかけるという芸の細かさには恐れ入る。

 

 

あと、随所に「風の谷のナウシカ」のオマージュを感じた。最初の戦闘シーンは「風の谷のナウシカ」に出てくる巨神兵、そしてボロボロの機体で目的地に向かう葛城さんの発言は「風の谷まで持てばいい」というナウシカの発言を想起させる。「風の谷のナウシカ」も映画版と漫画版で異なり、奥深い作品であるが、この関連性が何を意味するのか観終わったばかりなので消化できない。何らかのメッセージ性があるのか、ただのオマージュか。


シリーズを連続で観てこそ良さが分かるのかもしれない。ワーグナーのオペラのように長大な1作品なのかもしれない。長時間拘束されて観るラストの恍惚は、長時間でなければ味わえない。これエヴァの新シリーズ全国を1日かけて制覇できるイベントしてくれないかなぁ。

三陽商会は3月17日、希望退職者の募集(1月21日公表)の結果、180人が応募したと発表した。150人程度を2月15日~3月5日募集したところ、180人が応募した。今回の希望退職の優遇措置として、退職者は会社都合として扱い、所定の退職金に加え特別退職金を支給、希望者には再就職支援会社を通じた再就職支援を行うとしていた。希望退職者募集に伴い発生する特別退職金と再就職支援に係る費用については、2021年2月期第4四半期において約13億円を特別損失として計上する予定だ。-- 流通ニュース

 

三陽商会は日本のアパレル大手である。もともとバーバリーのライセンス販売で稼いできたが、バーバリーの戦略転換でライセンスを切られてから赤字に転落して黒字転換できずにいる。バーバリー・ブラックレーベル&ブルーレーベルの後継のクレストブリッジ・ブラックレーベル&ブルーレーベルもセール販売(3~6割引)したりとだいぶ在庫が余っているようだ。ちなみに、私は大学生のころは服の大半は三陽商会のバーバリーで、最近もクレストブリッジを好んで購入している。三陽商会の製品はブランド名はおいておいて品質は良いし、デザインも私好み。

 

もともとバーバリーは高級ラインから廉価ラインまで様々なラインを用意して、アッパークラスからミドルクラスまでを対象とした幅広い層を狙った戦略をとっていた。しかし、様々なラインが併存することでブランドアイデンティティが迷走し、また同じバーバリーなら廉価ラインを購入する人が増えてバーバリーというブランド価値が損なわれていった。実際、中国人が日本の三陽商会のライセンス品のバーバリー・ブラックレーベル&ブルーレーベルを好んで購入したため英国バーバリーにとってはあまりうまみがなかった。そこでバーバリーは2015年頃に複数のラインを廃止し、ライセンス契約も打ち切って、ラグジュアリーラインに統一化したのだ。またブランドの若返りをはかるためにデザイナーにリカルド・ティッシを迎え、伝統の馬上の騎士のロゴも廃止し、新生バーバリーとして生まれ変わったのだった ― 個人的にはティッシのトーマス・バーバリーのイニシャルのTとBを組み合わせたロゴは好きではない。

 

一方でバーバリーのライセンス契約を切られた三陽商会は売り上げ低迷に苦しんでいる。もともとなんの苦労もせずにバーバリーというブランドの威光で商売をしてきたため、三陽商会は「お公家さん」というほどにまったりとした社風で、マーケティングのノウハウなどは持ち合わせていないのだ。私は三陽商会の製品は好きであるが、マーケティングや店舗運営などはいまでは酷いと思う。2017年にも三陽商会は倒産するのか?の記事を書いたが、その時より悪化している。まず、店員の質が酷過ぎる。接客云々以前に、こちら側からの質問にもまともに答えられないし、着合わせの提案もできないし、アパレルスタッフの水準を満たしているか微妙なライン。もはや店舗で買う楽しみがないので、私はセールの時に割引の商品だけネットで購入している。さらに希望退職を150人募集して180人が応募というからさらに社員の質は悪化するだろう。

 

しかし、実際に三陽商会の製品を着てみればわかるが、品質は本当悪くないどころか相当に良い(だから私は接客が悲惨でも買っている)。これだけの品質の製品を売れないのは、三陽商会本社のマーケティング戦略などが下手なんだと思う。主力のクレストブリッジもマッキントッシュも知名度が低いし、アイコンとなるようなモデルもいないし、やる気があるのかと言いたくなる。バーバリーのときのようにブランド名にかまけた商売はできないのだ。社長は黒字化に躍起だが、コロナの逆風もあって本当に実現できるのかは怪しい。

 

製品は高品質なのにマーケティングが下手で売れないというのは日本企業あるあるである。三陽商会の製品の品質であればブランディングをちゃんとやれば海外市場でも訴求できると思う。特にアジアであれば日本ブランドは健在である。三陽商会のように技術ある企業が、コロナや国内市場のシュリンクとともに倒産するのは悲しい。ぜひ生き残ってほしいものだ。