「江戸東京たてもの園」を訪問①の続き。
デ・ラランデ邸。 新宿区信濃町にあった西洋館。気象学者・物理学者の北尾次郎が自邸として設計したと伝わる平屋建てだったが、1910年頃にドイツ人建築家ゲオルグ・デ・ラランデにより、木造3階建へ大規模に増築され、その当時の姿を想定して復元されたそうだ。というわけで、完全なオリジナルではなく想像復元建築。ただ1910年頃にこんな西洋建築があったとは。
こちら1階がカフェになっているが、この天井やシャンデリアもおそらく想像での復元かな?なかなか素敵なカフェだったが、いかんせんGWで注文に長蛇の列だったので断念した。テラス席もあるが、春や秋は気持ちがいいと思う。メニューもなかなか凝っていた。
入口の伝統の装飾が華麗。高度成長期とかはモダニズム建築が流行するけど、急拡大する都市にあってはこんな装飾をいちいちつけられなかったんだろうなと思う。こうした細部にこだわった建築ってほんと19世紀の残り香。
丸二商店(荒物屋)。 神田神保町にあったそうだが、ファサードを江戸小紋のパターンを用いた銅板張りで仕上げているが、次ぶりに出てきそうなほど洒落た外観だ。
ユニークな外観の商店などが並べられているが、なんかジブリっぽさがすごいある。ジブリスタジオからも近いので宮崎駿さんがインスピレーションを得ていた可能性もある気がする。
子宝湯。銭湯ですね。足立区千住にあった宮造りの銭湯。昭和初期ぐらいまでは当時は家にお風呂はなくて、銭湯に通っていた。ちょうど特別展で「タイル展」をビジターセンターでやっていたのだが、それによると、タイルは日本では近代化の象徴でもあり、タイルは掃除もしやすいので衛生意識の高まりの中で広まったそうだ。奇しくも100年ちょっと前にスペイン風邪が流行して、現在のようなパンデミックになっていた。タイル張りのお風呂は当時としては最先端だったそうだ。
内部も非常に天井が高く広々とした空間になっている。現在も営業していれば、レトロなスポットで人気になりそうだ。
皇居正門石橋飾電燈。皇居正門石橋(二重橋の手前側)の欄干に設置されていた6基の飾電燈の一つだが、老朽化で交換されたものらしい。
天明家(農家)。あれこれ華族やらモダン建築などばかりに着目したが、江戸時代の農家の建物も移築保存されている。これは、長屋門をもつ格式高い豪農の住居である。当時、身分制度があり、士農工商とはいえ、豪農は下級士族よりは裕福だったことがうかがえる。
犬山市の明治村も良かったが、「江戸東京たてもの園」も素晴らしい。あまり知名度がないのが残念なのと、ちょっと交通アクセスが悪いのもネックだ。ただ「二・二六事件」の舞台になった高橋是清邸や、モダニズム建築の泰斗の前川國男邸などもあり魅力は多い。建築好きにはぜひお薦めしたい施設である。










