『なるたる』と航空機について | 胙豆

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傲慢さに屠られ、その肉を空虚に捧げられる。

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書いていくことにする。

 

この記事のコンセプトは、『なるたる』の著者である鬼頭先生が色々Twitterで航空機のイラストを描いていて、そこに端書きで色々書いているから、それを引用して、僕の方から言えることを少しだけ言及していくというだけの話です。

 

本来的に軍事関係に強い関心や知識があったならば、鬼頭先生が言っていることに色々な補足説明もできるのだけれども、僕はそのような方向性の知識は殆ど持っておらず、鬼頭先生が語っている以上の何かをここに書くことなどできはしない。

 

ただ、そういう航空機に関して強い関心を持ってる人は実際存在しているらしく、そのような人が『なるたる』を読む場合もあるらしい。

 

ひたすらに『なるたる』に登場する兵器の名前をWikipediaに書き続けている人が過去に居て、僕は編集履歴からその人の存在を確認した時に、やっぱ、『なるたる』読んでる人って頭おかしい人多いんだな、と再認識したという出来事が以前あった。

 

その情報は『なるたる』のWikipediaの記事に書くことかというのが問題で、そういうのは個人サイトで色々やるような内容なのではないかと僕は思う。

 

軍オタのお友達の考えていることはよう分からんと思う一方で、鬼頭先生も軍オタのお友達なので、鬼頭先生は彼?の気持ちが分かったりするのかもしれない。

 

まぁとにかく、鬼頭先生の呟きを持ってくる。

 

ああそうそう、以前に似たようなことをやった時は鬼頭先生の端書きを全部カタカタと打ち直して記事に用意したけれど、あれやってて発狂寸前だったし、今回引用するイラストの端書に書かれている文章の中で、鬼頭先生の作品において重要である情報はそんなにないから、今回は用意しないことにする。

 

さっそく持ってくる。

 

 

このつぶやきは2021年5月9日のもので、その少し前から色々なサイトで『なるたる』が3巻まで無料で公開されていた。

 

その宣伝がてら鬼頭先生が描いたイラストになる。

 

上の方の戦闘機は『なるたる』に登場するそれで、最後の方で俊二さんが乗っていたやつになる。

 

『なるたる』でシイナの父親である俊二さんが勤めている航空会社は、人の輸送に加えて自衛隊のサポートの業務を行っている。

 

(鬼頭莫宏『なるたる』2巻p.165 以下は簡略な表記とする)

 

具体的な業務内容は不明瞭だけれど、その空自のサポートのために機能の高い軍用機が必要となって、それが故に、9巻は俊二さんがその飛行機を輸入するために訓練をしにロシアに行く話が描かれている。

 

そして、その軍用機の輸入に関してはそういう事情で輸入したという話でいい一方で、『なるたる』の物語に関しては、最終決戦に際して俊二さんがそれに乗ってシイナをサポートをするということがあって、その必要性が故に、ロシアから取り寄せたという話で良いと思う。

 

2巻でロシアの戦闘機であるフランカーを輸入するという話をしていた段階で、最終決戦までを想定していたかは定かではないけれど、8巻でその話をしていた時くらいになると、もうその構想はあったと思う。

 

(8巻p.178)

 

ここで美園は、

「(自衛隊サポートの仕事に必要なロシアの戦闘機であるフランカーを本木航空が輸入するために、あなたはその搭乗員に志願してロシアに訓練しに)行くんでしょう」

と言っている。

 

この頃の鬼頭先生的には2巻でそういう話だと説明したから、ここで敢えてその話をする必要もないとの判断で色々端折って書いたんだろうけど、読者の中で本筋の話には関係ない(と思える)会話の内容を覚えている人なんてほぼいないのであって、フランカーの話は流石に説明しなおさなきゃ誰も分かんないと思うんだよなぁ…。

 

実際、僕はこれを書く直前まで何のためにフランカーを輸入したのかとか一切把握して無かった。

 

この記事を書くために流れを確認して初めてどうして買ったのかを理解していて、その作業をするまでなんでロシアに行ったのか分かってなかった。

 

少なくとも僕は理解出来ていなくて、そうとなると、読者の中の10中9人くらいはその事を理解していない可能性が高くて、これを読んで初めてどういう流れなのかを理解した人もいると思う。

 

2巻の時点でのフランカーの話が終盤の物語を見越してのそれであったならば、やはり俊二さんがフランカーに乗って最終決戦に向かうということが決まっていたが故にそういう話をさせたという話になるけれど、実際、その頃にその構想があったかは定かではない。

 

ちなみに、鬼頭先生はフランカーを描くに際して実際にロシアに取材に行っている。

 

 

僕は鬼頭先生がロシア編を描くにあたってロシアに取材に行ったことは把握していて、まぁアフタヌーンの扉絵でその話をしていたからになる。

 

 

僕はこの扉絵を国立国会図書館で苦行した時(参考)に確認していて、実際、このページとかは複写して貰っていて、その複写した紙は以前持ってたんだけど、引っ越しに際して誤ってすべて捨ててしまったから、今手元にない。

 

鬼頭先生の全てのコメントを書き写したノートとかも全部捨てていて、けれども、今振り返ってみて、何かしらに利用するためにそれをカタカタと文字として打ち直すことを考えたら、むしろ捨ててしまったという今の状態の方が幸福なのではないかと思う。

 

そのようなことを書き写して公開するということに関して僕にメリットはないし、書き写す時点で僕は既に読んでいるし、それを誰かに提供して何かを得るということはないし、この記事を書いて公開するということにも大してメリットはない…というか、アフィリエイト用意しないから一切ない。

 

全て無償の何かであって、僕に得は存在していない。

 

それともここに用意できるアフィリエイトなんかあるんですかね?

 

…。

 

ないんだよなぁ。

 

次。

 

 

この飛行機自体は鬼頭先生が言っている通り、『なるたる』に登場しないから僕から言えることは何一つない一方で、ロシア編に登場する飛行機乗りの老婆について言及したいことがある。

 

(9巻p.46)

 

このインナという老婆は飛行機の操縦をすることが出来て、ロシア編の最後で、大戦期にエースパイロットとして活躍した人物であったということが明らかになる。

 

(9巻pp.146-147)

 

かつて女性のエースパイロットだったという話だけれど、こういう風に女性ながらに飛行機乗りとして従軍してエースパイロットとして名を残している人物が、実際、ロシアというかソビエト連邦では二人いる。

 

一人はリディア・リトヴァク(参考)で、もう一人はエカテリーナ・ブダノワ(参考)になる。

 

詳しい話はリンク先のWikipediaの記事を読んだ方が早いから、歴史上の人物であるこの二人に関しては僕は何も言わない。

 

ただ、女性のエースパイロットはソ連にしかいないらしくて、まぁ実際、その辺りが元ネタということになると思う。

 

けれども、史実で活躍した二人のエースパイロットはYak-1に登場していたらしくて、一方でインナはYak-3に乗っていたと作中で説明されている。

 

(同上)

 

おそらく、そのような女性のエースパイロットという話はインナというキャラクターを作る素材としては用いられていて、けれども、同一人物を想定しているのではなく、漠然とした「ロシアの女性飛行機乗り」としてのキャラクターがインナという老婆なのだと思う。

 

着想の元ネタはその二人だろうけれど、実在の人物を持ってくると色々あれだから、そこら辺は少し変えているのだと思う。

 

乗っていた飛行機が違うことについては、元ネタから少し弄ったか、鬼頭先生が二人が乗っていた航空機を誤って記憶していたかのどちらかだと思う。

 

こういう風にインナという老婆には元ネタがあるということは随分前から把握していて、何だったらあのサイトで『なるたる』の解説を書いていた頃には既に知っていたんだけれど、話の流れ上、書く場面がなくて今まで言及することが出来ていなかった。

 

『なるたる』の場合、ロシア編というか「ロシアの母」という物語が本筋とは外れている…と言うことはないんだけれど、あれ単体では『なるたる』の全体の話の流れの解説の中で触れなければならない部分が少なすぎる。

 

最後の方の竜の話に関しては色々言及するところがあって、一方でロシアの人々については中々に言及するタイミングがなかった。

 

ただ、今回は完全にその話をするタイミングなので、言及することにしました。(ご満悦)

 

・追記

自分が書いたものを読み返していて、インナという老婆は大体、エカテリーナ・ブダノワの方が元ネタなんじゃないかと思った。

 

何故と言うと、インナの旧姓がイワノワで、ブダノワに近いからになる。

 

(同上)

 

まぁ実際のところは鬼頭先生に聞いてみない限り分からない話ではあるけれど。

 

次。

 

 

鬼頭先生は楽しそうに色々と書いているけれど、僕の方はなーんにも分かんない。

 

いや、言っている内容は理解できるんだけど、僕からは補足出来る事柄がない。

 

鬼頭先生は航空機の話の流れで『マーフィの戦い』という映画の話をしていて、けれども僕は見たことがないので、その辺りは良く分からない。

 

ただ、『なるたる』では航空戦があって、『マーフィの戦い』も飛行機乗りの話だから、『なるたる』の航空戦の元ネタがもしかしたらこの映画の可能性はある。

 

僕は確かめないけど。

 

 

あん?アフィリエイトを貼るタイミングがあったな?

 

まぁ誰も買わないから利益は出ないんですけどね。

 

出たところで数円~数十円なんだから、むしろ出ない方がおいしいまである。

 

アメブロは芸能人とかの著名人以外への還元率が終わってるからね、しょうがないね。

 

次。

 

 

鬼頭先生はこのJ2Fダック飛行機が『なるたる』で登場していると言っていて、この記事はそれが何処で登場しているかの話をしたいがために拵えている。

 

僕自身、やはり軍事関係に関心がないから飛行機の区別もつかなくて、何処で出ているのかとか一切把握はしていなかった。

 

ただ、調べてみたらすぐに分かった。

 

これはアレですね、8巻で出て来ますね。

 

(8巻p.178-179)

 

僕は個人的に二人の空気感のためのページだと思い込んでいて、まぁ実際、そのために配置された部分もあるだろうけど、鬼頭先生がこのシーンを描いたのは純粋に、J2Fダックを描きたかったからという理解で良いと思う。

 

という、『なるたる』と航空機について。

 

ナニモイウコトハナイ。

 

では。

 

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