以前、クロスカントリーフライトに行った時のことでした。
どんな訓練かと言いますと、今いる飛行場から目的地の飛行場まで飛行する訓練です。
その生徒さんの飛行計画では High Way 1 沿いに 2000 feet の高度で目的地まで飛行するようになっていました。
何の問題もなく順調にフライトを続け、とある空港のコントロールゾーンをもうすぐ出ようとしていたら管制官から呼びかけが
( 自分たちの飛行機のコールサイン は "B C D" で呼び方はブラボー、チャーリー、デルタ )
管制官 : BCD, Traffic 12 o'clock, 5 miles, at 2000
feet, over High Way 1, opposit direction.
( 他の航空機があなたから見て 12 時の方向、距離 5 マイル、高度 2000 フィート、ハイウェイ 1 の上をあなたに向かって飛行中 )
これは下図のように 2機の飛行機が同じ経路上を同じ高度で接近している状況です。
生徒 : Looking for the traffic, BCD.
( その航空機を探します ) と返答
私は心の中で「探す前に早く進路を変えてくれないかな」と思ったのですが、生徒が自分でそれに気づいて欲しかったのでちょっとだけ様子を見ることに。
すると管制官から再度
管制官 : BCD, Traffic 12 o'clock, 3 miles, at 2000
feet, over High Way 1, opposit direction.
生徒 : Looking for the traffic, BCD.
まだ、気づいてない。
もう待てなくなったので、私がコントロールを取り下図のように進路を右に変更してやり過ごすことにしました。( 右から左に飛行しているのが自分たちの飛行機 )
訓練後のブリーフィングで、生徒さんは相手の航空機を見つけてから回避行動を取りたかったそうです。
しかし、その航空機は自分達に向かって飛行しているのは判っているのだから、見えた見えないにかかわらず早く進路変更をした方がより安全だよね。っと説明したら納得していました。
パイロットは常に判断を迫られます。その判断の一番のベースとなっているのは 安全 です。それを元に様々な要素、例えば状況、飛行機の性能、パイロットの技量、法律などを考慮し判断を下します。
その置かれた状況の中で考えられる一番安全な選択をしなければなりません。
時にはベストな選択はないのでベターな選択を迫られることもあります。
また、あの時はこの方法が良かったけどちょっと状況が変わっただけで、その方法は良くないこともあります。
大変難しいですよね、それにはフライト終了後は必ず振り返って考えてみてください。また、日常の生活でも判断を下した後に良かったかどうか考えてください。いい練習になります。
私もフライトの度に自分の判断が間違ってなかったか振り返っています。
このいい状況判断が出来るという事は、レジャーまたは仕事でフライトするに関わらずパイロット、特に機長として大事な能力の一つです。
お互い頑張りましょう。
最後まで読んでいただきありがとうございました。
Have a nice weekend !!!! ![]()














