ブッシュパイロットの活躍を紹介しているドキュメンタリー番組が北米で始まりましたね。

舞台は東南アジア。とても険しくて危険な山地でのオペレーションは見ているだけでヒヤヒヤしてきます。


でも、こういうフライト大好きだからいつかやってみたいなー !!!!











Have a nice day !!!

今年の夏、日本のあちこちで積乱雲が発生し豪雨 (Thunder Storm ) を引き起こしていました。



この Thunder Storm は飛行機にとっても大敵で、強風が突然吹いたり止んだり。風向きが突然変わったり。激しいタービュランスにより機体への損傷、特に離発着中の低速時にはストールを発生させ、激しい下降気流により上昇できずに地面に激突する事故も過去にありました。



なので飛行中、Thunder Storm からは 25 NM 以上の安全な距離をとる。飛行場の付近に Thunder Storm がいる場合は離陸・着陸は避け天候が落ち着くまで待つ必要があります。



下の写真のように Thunder Storm が独立している場合は、簡単に見つけることができるので対処も比較的簡単に行えるのですが、







( 写真はBoundary Bay 空港 ( Vancouver 空港のすぐ南 ) からのデパーチャー中に見えた訓練空域上空にいた Thunder Storm )



Thunder Storm が存在しているのかどうかよく判らない場合が稀にあります。


それは下図のように 積乱雲 が層積雲の中に存在していて、雲の下から ( IFR の時は雲の中から ) では隠れていて見つけることができない場合です。




特に秋頃のバンクーバーや山地でこのような気象状況が起きやすく、ほぼ毎年 水上機が不運にも墜落しています。

理由は、特に離水上昇中に多いのですが、突然強い向かい風が止み大気速度を失って失速し墜落しています。


離水直後はフルパワーの状態ですから、失速後、対気速度を上げるには機首を下げることでしか得られません。

さらに、水上機は重くて大きいフロートが抵抗となり、飛行機のパフォーマンスを減少させています。失速からの回復動作を行ってもなかなか加速せず、かなりの高度をロスすることになるためです。



この隠れた積乱雲の存在を探知するには、天気図の他に気象衛星やエコーレーダーから雲の状況を知ることができますし、パイロットリポート ( PIREPS ) も有力な情報です。


また、観天望気では 雲の色が濃い。冷たい強風が吹いている。しかも、風速・風向が突然変わる。 豪雨、ひょうなどが降っている。 などから判断できます。



フライトインストラクターをしていた時、この地域の特性から何度もこのような怪しい天候状況に遭ってきました。 

経験の無い生徒さんはなかなか気づかないので、フライト前に 「今日の天気はどう ?  フライトに適した気象か ? 」よく質問したものです。

まず、生徒さんに考え判断させ、その後、自分の判断とその理由を説明していました。


教えた生徒さん全員、安全にフライトできるパイロットになってくれたと思っています。





最後まで読んでいただきありがとうございました。




Have a nice day !!!



5月に入り、天候も夏のようになってきましたね。


この時期になると訓練生がエンジン始動に手こずってきます。

というのは訓練で使うキャブレタータイプのレシプロエンジンはエンジン温度が高い時にエンジンが掛かりづらくなります。


ひとつのフライトレッスンが終わると、30分から1時間以内には次のフライトが始まります。気温が 25℃ 以上にもなると、この短いインターバルではエンジン温度は十分下がりません。


エンジンに取り込む空気も温められ膨張し密度が薄くなります。また、熱により Fuel Line 内に気泡が出来て燃料が 流れにくくなる事などが原因です。




通常と同じ手順 ( プライマー : 数回ポンプ。スロットル : 1/4 インチオープン。 ミクスチャー : フルリッチ ) でエンジンスタートすると、空気は薄いのにいつもと同じ量の燃料が供給されます。これでは燃焼しやすい混合比では無いためエンジンが始動しづらくなります。


エンジン温度が高い時の始動は、


  プライマー : 使用しない  ※機体によっては数回ポンプが必要

  キャブレターヒート : コールド

  スロットル : 1/4 インチ オープン (通常通り)

  ミクスチャー : フルリッチ (通常通り)

  スロットル : 始動中、急激に押し込んだりポンプしない事


でエンジンクランク。もし、エンジンが掛からなかったら、プライマーを最小限の回数 (1回づつがベスト) ポンプし再度トライ。まだかからなかったら再度プライマーをポンプします。


※ 

1. 自分が乗っていた C-152 や C-172 M,N タイプの場合です。

2. ブーストポンプが装備されている機体やインジェクションタイプ機体は POH に従ってください。

3. Fuel Line に気泡がある Vapor lock への対処は別にあり、気温と標高の高い所で起こる可能性があります。

    




また、エンジンが始動しやすいよう、フライト終了時のエンジンの扱いについてもちょっとケアをしておくといいです。


1. エアーエキササイズが終わり、空港へ戻っている飛行中にミクスチャーを 1~2 分間 リーン (エンジン rpm がMAX になるまでリーンにする ) にしてスパークプラグに付着した鉛を除去する。


2. 着陸後、TAXI 中 ミクスチャーをリーンにする。プラグに鉛の付着を防ぐため


3. 機体を風に向けてパーキングする。


4. エンジン停止直前にエンジン を 1200 ~ 1500 rpm ぐらいまで一瞬上げ、アイドルに戻してから Mixture - idle - Engine shut down エンジン停止。


5. カウルフラップがあればオープン。エンジンカウル上部にあるエンジンオイル点検用蓋も可能なら開けておきます。



あまりにもエンジンのかかりが悪い機体は、メカニックにチェックしてもらった方がいいです。

マグネトーが正常に働いているか。スパークプラグが綺麗か、ギャップは規定値内か。キャブレターの調整は合っているか。電気系統のラインに老朽、腐食、緩み等がないか、などです。



そして、もう一つ知っておいた方がいいテクニックがあります。

それは Flooded Start です。


オーバープライム ( プライマーをポンプしすぎて、シリンダーの中に必要以上に燃料が入りすぎた場合 ) してしまい、エンジンがかかからない場合の対処法です。



  キャブレターヒート : コールド

  スロットル : フルオープン

  ミクスチャー     : フルリーン

  エンジン : クランク


エンジンがかかったら、左手でスロットルを持ちグランドアイドル (1000 rpm ) まで引く。右手でミクスチャーを持ちフルリッチまで押し込む。この右手と左手の動作をゆっくり同時に行います。急激にやってはいけません。


生徒さんに呼ばれてレスキューする時はいつもこれで一発始動です。




これらの対処法が POH や教科書に書かれていないことが多く、最近の新米インストラクターが知らずに生徒の前で赤っ恥を書いたり、間違った知識を教えているのを目にすることが多いので、知識・技術の継承の意味も込めて今回取り上げてみました。


最後まで読んでいただいてありがとうございました。




Have a nice day everyone ! ! ! (´∀`*)