
ちょっと看過できないがんに関する記事を見つけましたので、転載します。
■「【がんは感謝すべき細胞です】 今を生きる皆さんに、ぜひ読んでいただきたい」
http://ameblo.jp/vivihappieta/entry-11881737485.html
大地を汚さない、無農薬の野菜や食生活を推進されている
NPO法人 健康かむかむ畑(記事元)
がんは、全身の血液が汚れている全身病です。生命の根幹である血液が汚れますと、死ぬしかありません。本来、「死刑執行」です。しかし、自然治癒力が働い て、がん細胞という炎症すなわち治癒装置・健康維持装置を作ってくれています。
つまり、「死刑」の「執行猶予」が与えられたのです。有り難いことではあり ます。がん細胞は、外部から入ってきた「鉄砲玉」ではありません。自分の自然治癒力が創り上げてくれた「希望の星」です。
がん細胞は、強力な炎症です。たまたま、胃組織の細胞の抵抗力が弱ければ、胃に炎症ができ「胃がん」と言われ、それが大腸であれば「大腸がん」、子宮になると「子宮がん」と言われるだけです。
つまり、「部分的(局所)に攻撃しても」次から次へと「転移」するのは「当たり前」です。手術で局所を取り去っても、焼いても「根本」の手当てがされていません。
臭いものに蓋をしただけで、臭源(血液の汚れ)を絶っていませんので、再度、臭くなります。この全身病に立ち向かい、健康を維持(恒常性維持機 能)しようと孤軍奮闘しているのがガン細胞という炎症です。
汚れた血液が原因ですから、汚れてしまった血液を綺麗にサラサラにしてくれる浄血装置として働いてくれているのがガン細胞です。つまり、がんに罹病したということは、がん細胞という炎症に感謝申し上げ、自分は「即死」しないで済んだ、ついてるぞ!嬉しいな!楽しいな!幸運だと思わなければなりません。
【問題1】がんは遺伝子の病気
記事では「がんは、全身の血液が汚れている全身病です」、「がん細胞は、強力な炎症です」と記述されていますが、これは間違いです。
がんは血液の病気でも、がん細胞は強力な炎症でもありません。がんとは、遺伝子の病気です。以下、『がん 生と死の謎に挑む』(立花隆)より引用します。
「がんは、遺伝子の病気、DNAの狂いによってもたらされる病気です」
「がんとは、細胞の病気です。正常細胞が狂いだして、無限の増殖能力を持つがん細胞になってしまう病気です。正常細胞は『生まれては死に』を繰り返す有限の寿命を持つ細胞ですが、がん細胞は死にません。不死の細胞です。死なないでただ、増えつづけるのです」
【問題2】がんが発生する原因は未だに謎
記事では「汚れた血液が原因ですから、汚れてしまった血液を綺麗にサラサラにしてくれる浄血装置として働いてくれているのがガン細胞です」と記載されています。
がんが発生する原因は未だに分かりません。ブログ主は「がんは汚れた血液が原因」と自信を持って発言していますが、真実であれば現代医学界でも未だ謎とされることですから、間違いなくノーベル賞ものの大発見です。
こうしたウソ八百の記事を鵜呑みにし、拡散する方も問題があります。恐らく上っ面だけの良心的雰囲気に騙されて、中身をよく検証しないのでしょう。
転載主もがんについての本を何冊読みましたか?5冊ですか、10冊ですか? 恐らく「がんとは何か?」という基本的知識さえも持っていなかったことが伺えます。そもそも自分自身知識があやふやで、不案内な分野について拡散すべきではないのです。
【問題3】書き手の人格を疑われる記事
『つまり、がんに罹病したということは、がん細胞という炎症に感謝申し上げ、自分は「即死」しないで済んだ、ついてるぞ!嬉しいな!楽しいな!幸運だと思わなければなりません』
記事の書き手はがん罹患者ではないようですが、ではご自分ががんに罹ったとしたら、実際に「ついてるぞ!嬉しいな!楽しいな!幸運だ」と心から感じられるのでしょうか?
これはがん患者が書いているのだったら理解できます。が、記事を書いた方、実際に自分が病人の立場に立ったら、自信を持って自分が主張した通りに振る舞えますか?私自身は記事掲載主が、傲慢で無神経な人物であるとしか感じられませんでした。
後編に続きます。