
海軍では日常用語でも独特な言葉を使用していました。その一部をご紹介します。
●洋手:タオル。
●和手:
手ぬぐい。軍艦の模様などのついた和手が使用されていました。
●ギンバイ(銀蠅):
「ギンバエ」と言うこともあるようです。食べ物にたかる蠅のように、正々堂々と食べ物をかっぱらうことです。
新兵は下士官の食事の面倒を何かと見なくてはなりませんが、時には惣菜に醤油が欲しいだの、味噌をくれだのわがままを言われます。
上官の命令は絶対なので、こうして新参兵は炊飯兵に調味料をもらう交渉に行くのですが、炊事班では余計なものは出しません。仕方が無いのでスキをみてかっぱらってくるわけです。
●お茶をひく:
進級(昇進)もれになること。ちなみに兵の進級はただの「進級」と呼びますが、下士官以上になると進級することを「任官」と言いました。
●コンパ:
これは異性との出会いを求める会合ではなく 、仲良しという意味で用います。
「お前と主計倉庫長とコンパだったなあ、今晩一杯やるんで、鮭缶を5つほど欲しいんだ、何とかならんかなあ」
●MMK:「モテてモテて困る」の略。
●FFK:「フラれてフラれて困る」の略です。あなたはどっち?(^_^;)
●ラッタル:
甲板と甲板の間をつなぐ手すり付きの階段で、ドイツ語のLeiterか英語のladder(はしご)が訛ったものと言われています。
ラッタルは実際に見るとかなり急こう配で、一人がやっと通れるくらい幅が狭いです。
戦艦「三笠」の上甲板にあるラッタル