「電気スタンド」 【後編・心霊】 | 太平洋戦争史と心霊世界

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海軍を中心とした15年戦争史、自衛隊、霊界通信『シルバーバーチの霊訓』、
自身の病気(炎症性乳がん)について書いています。



■「電気スタンド」【前編・心霊】

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以下、心霊話「電気スタンド」【前編】からの続きになります。


雲 


                      

ところが  そうやって女の子の声とA君が話している最中に  突然にA君のお母さんが戸を開けて部屋に入ってきたんだって。

 

A君のお母さんは、 A君一人しかいない部屋から話し声が聞こえるのを不思議に思って 来てみたんだね。

 

A君は、あっ、怒られる、と思ったそうなんだけど、 お母さんは、枕元にある古い電気スタンドを見て、 困ったような、悲しいような、不思議な表情をして A君に言ったんだって。

 

「倉庫から出してきたの? このスタンドはね、お母さんの大切な思い出なの。 お母さんの子供の時の親友の形見なのよ。」

 

お母さんの話だと、 その電気スタンドは、 お母さんが小学生の時に 仲の良いお友達が何かの病気で入院してしまって、 その際にお見舞いかわりにあげたものなんだって。

 

でも、 そのお友達は入院中に急に亡くなってしまい、 お友達のお母さんから、形見分けとして返してもらったのが その電気スタンドだったんだ。

 

もう寝なさい、と言ってA君のお母さんが部屋から出ていった後、 A君はもう一度、電気スタンドに向かって、話しかけた。

 

「君の言っていた友達って、今の女の人かい?」って。

 

でも もう二度と、電気スタンドからは声はしなかった。 


     南天 南天       南天 南天       南天 南天

 

 

【解説】地縛霊となっていた女の子

 

 

 この話、ミステリー映画の「アザーズ」に似ていますね。創作でなければよいのですが、実話という前提で解説します。

 

 霊界通信では子供の場合は亡くなっても、救済の手が入って霊界へとスムーズに移行することが多いと書かれています。

 

というのは、子供は大人と違い物事に対し、強固な固定観念をそれ程持っていませんので、死という環境の変化に対しても悟りが早いからです。

 

しかしこの話が実話であれば、子供でも地縛霊となる場合があるというケースですね。A君の母親の親友だった女の子は、病気で亡くなっても自分の死に気付かず、まだ生きて入院し続けていると思い込んでいたようです。

 

何故自分の死という重大事に気付かないのかと不思議に思われるかもしれませんが、死自体は苦痛なものではなく、この女の子も死の間際には意識不明となり、次に目を覚ました時には霊界へ移行していたのではないでしょうか。

 

霊界では自分の思ったことが現実となります。女の子はまだ生きているという強烈な思いを抱いていたため、死んでも目の前にはこれまでと変わらない病院の光景が広がっていたわけです。

 

彼女は自分自身の想念で従来の環境、例えば病室やベッド、母親などの人間さえも創り上げたのですが、その出来事にはA君と会話するまで全く気付きませんでした。

 

A君と話すことによって、自分の環境が何かおかしいと気付き、そこで自ら創造していた思念体が崩れたようです。

 

その後女の子は霊界からのサポートが入り、無事本来の行くべき霊界入りを果たしたのではないかと思います。