
こちらではシルバーバーチをはじめとする、高級霊が語った自然の摂理(この世の目に見えない法則)や、霊界(死後の世界)についてご紹介しています。
悪魔とは神の対極にあり、悪を象徴とする存在とされています。地上の各宗教においても、悪魔は仏教では「煩悩」、キリスト教では「サタン」、イスラム教では「シャイターン」「イブリース」と呼ばれています。
しかしシルバーバーチの霊界通信では、悪魔は存在しないと述べられています。

人間の想像上のサタン(ダンテ『神曲』)
(以下、赤文字はシルバーバーチの言葉です)
「神は愛を通してのみ働くのではありません。憎しみを通しても働きます。晴天だけではなく嵐も法則の支配を受けます。健康だけでなく病気を通しても働きます。晴天の日だけ神に感謝し、雨の日は感謝しないものでしょうか。
太古の人間は神というものを自分たちの考える善性の権化であらしめたいとの発想から(その反対である)悪魔の存在を想定しました。稲妻や雷鳴の中に自分たちの想像する神のせいにしたくないものを感じ取ったのです」
【解説】高級霊・シルバーバーチは、神は存在するが、悪魔は想像上の産物であると述べています。人間は自分たちに都合の悪い物・事象を悪魔の仕業と考えてきました。
例えば豪雨は普通人間にとって、洪水などを引き起こす厄介な気象で、昔の人間であれば悪魔の所業と考えたかもしれません。しかし日照りや干ばつの後の豪雨はどうでしょうか。これは通常のイメージとは変わって恵みの慈雨となります。
このように雨一つとっても、人間の置かれた状況に対し良くも悪くも働きかけるものであり、一概に豪雨=悪、という決めつけはできません。つまり物事に対し、あれは絶対的に良い、これは常に悪いものであると分けることはできないのです。
従ってシルバーバーチは、一般的に人間にとって都合が悪い事象、地震や自然災害なども全て、悪魔ではなく神の支配下に存在するものであると述べています。

「人間的な感覚を具えた神は、人間が勝手に想像したもの以外には存在しません。
悪魔も人間が勝手に想像したもの以外には存在しません。黄金色に輝く天国も、火焔もうもうたる地獄も存在しません。それもこれも視野の狭い人間による想像の産物です」
【解説】神とは人間のような容姿をした存在ではなく、人間の前には「自然の摂理」として存在しています。
「自然の摂理」とは自然界に存在する目に見えない法則です。水は100度で沸騰するなどの科学的法則も、自然の摂理の内に含まれます。さらに未だに人間に明確に認識されていない、因果応報などの道徳的法則も存在します。
悪魔も実際には存在しないため、実は霊界には天国も地獄も存在しません。人間が死後に落ち着く霊界には、各自の霊性レベルに応じて住み分けがなされる、無数の界層が存在するのみです。
霊界の界層は上へ行くほど明るく美しく、波長レベルが高くなっていきます。反対に下へ行くほど暗く鈍重な雰囲気を増していきます。
下層界は地縛霊が住む界層であり、ここが一般に「地獄」と言われている場所になります。しかも下層界へは強いられていくのではなく、自分自身の波長に適合するため、地縛霊は自ら好んで下層界へ居住するようになります。
なぜならば自分の波長レベル以上の上層界では、まぶしくて居心地が悪く、留まることが不可能であるからです。
『シルバーバーチの霊訓』(12)、8章 神
『シルバーバーチの霊訓』(4)、1章 絶対不変の摂理