巡 検 | 太平洋戦争史と心霊世界

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海軍を中心とした15年戦争史、自衛隊、霊界通信『シルバーバーチの霊訓』、
自身の病気(炎症性乳がん)について書いています。


巡検 


 巡検の正式名称は初夜巡検と言います。海軍では艦艇・地上勤務の別なく、また停泊中・航行中も関係なく巡検は毎晩行われました。

 

 しかし時間は部隊や勤務地によって違ったらしく、例えば夏季が2030分なら、冬季は30分早く20時に開始されました。

 

 巡検15分前には「巡検用意」のラッパが鳴り、兵たちは各分隊の当番兵2人を除いて、全員ハンモックの中で寝たふりをします。

 

この時間帯には既に室内には吊床が吊られており、兵は居住区内の整頓や靴磨きなどをしているわけですが、巡検用意のラッパと共に吊床の中に入り、狸寝入りをしなければなりません。

 

次にスピーカーから巡検ラッパが放送されると、衛生伍長、副長、甲板士官、掌砲長、掌帆長、掌水雷長、掌木工長、甲板下士官が、准士官以上の私室と公室以外の定められたコースをすべて見て回ります。

 

各分隊では当番兵たちが「第XX分隊」と申告して点検を受けます。巡検が終了すると、「巡検終わり!タバコ盆出せ」の号令がかかり、その後は消灯まで兵たちの自由時間となり、一日の作業からやっと解放されます。




映画での巡検1  映画での巡検の場面です。


映画での巡検2  巡検一行は先任衛生伍長を先頭とし、次に副官が続きます。


映画での巡検3  副官の後ろに続くのが甲板士官。



 

『昭和の海軍』  -目で見る日本風俗誌⑤、今戸 栄一、日本放送出版協会、1984
 

 

 

■巡検ラッパ

http://www.youtube.com/watch?v=6kzx9JRhCy8