館山航空基地・史料館の自衛隊編・後編です。展示品をご紹介するというより、飛行機談義になってしまっていますね。
こうしてリタイアされた元自衛官さんと話しているうちに、もう一人の飛行機にとても博識な方が会話に加わってきました。
その方はよくお訊きしたら現役の海上自衛官さんでした。でも私服を着ておられたので最初は分からなかったのでした。
この方は以前館山に勤務しておられ、今は別勤務地ですが航空祭で立ち寄られたとのこと。
館山時代に、なんと上の画像にある模型飛行機を作って全部史料館に寄贈したそうです
すごいですね~、∑(゚Д゚) 写真にも収まりきらないたくさんの飛行機 作るのにどれだけ時間がかかったのでしょうか。
これは哨戒機、P-3Cですが、実際に機体にこの写真のようなイルカのイラストが描いてあったそうです。
左の女の子像は飛行機の先導者に見立てているのでしょうか、これも自衛官さんの自作です。
イルカは館山航空基地隊のシンボルマークになっていますね。よく見ると機体にURLまで模写していて芸が細かいです。(o^-')b
哨戒機は足が遅いですが、その分情報が多く収集できるので、遅い方が良いとのこと。な~るほど、だからP-3Cはレシプロ機なんですね。 哨戒機は速くしても無駄な機能になるので、余計な機能は付加しない。それで遅いのだそうです。
P-3Cにはプロペラが4つ付いていますが、燃料の節約などでそのうちの2つをわざと止めて飛んだりする場合があるとのこと。だからプロペラの一部が途中で故障しても大丈夫なんだそうです。
この辺の自衛隊で使われていた飛行機メーカーは海外製ですね。左上の青いのが米国製(昭和33年から使用)、右の大きい灰色はグラマン製(昭和36年から使用)。
プラモデルは外国の飛行機の型を買ってきて、日の丸をつければ自衛隊機になると言われていました。
右の翼が濃い灰色は海自初の大型対潜哨戒機、左がちょっとわかりません。
このあたりは機体が旅客機と同じなので、旅客機のプラモを買ってきて日の丸をつければ、自衛隊機の出来上がりだそうです。
ヘリのブレード(羽)は右側が初期設定の状態ですが、護衛艦に積めるものは左手のヘリのように、ブレードが畳めるようになっています。
この設定は護衛艦搭載用のヘリだけで、他の搭載しないヘリには畳める機能は付いていません。何事も無駄な機能は付けないということです。
以上、とても興味深いお話をお二人の方に聞かせていただきました。感謝です。
館山航空基地の史料館を訪れたら、自衛隊の模型飛行機をぜひご覧になってみてください。館山に勤務されていた自衛官さんの素晴らしい力作が並んでいます。(°∀°)b
また自衛隊コーナーもほかに色々展示品がありますが、スペースの都合上、一つだけご紹介します。
砕氷艦「しらせ」が持ち帰った南極の氷。 冷凍庫に入っていて開けて見られるようになっています。
館山の夕陽。館山駅のすぐ傍に海が広がっています。
これで恐らく来春まで、海上自衛隊の関東地方での基地・港でのイベントはありません。関係者の皆様、1年間ありがとうございました。