
日本人の中には、慰安婦問題という、何十年もの昔に自分たちが行ってもいない行為のため、なぜ他国に非難されねばならないのかという不満もあると思います。しかしよく考えると、当時の日本軍は確かに現代人から見て、人権侵害とみなされる行為を行っていました。
まず各自自分の出来事として考えてみて、当時の慰安婦のような仕事を行いたいか自問すれば、ほとんどがNOという回答になると思います。人権侵害とは「自分がされたくない事を人に対して行う(行わせる)」行為でありますから、やはりどう釈明しても人権問題に発展してしまいます。
スピリチュアリズムではこうして何十年という時間差をおいてもたらされるトラブルは「カルマ」と呼ばれています。これは国家的な問題ですから「国家のカルマ」(集団のカルマ)と呼ばれています。
戦時中の日本軍が慰安婦制度を始めた動機は、地域の住民を兵士による強姦などの狼藉から守るという目的があったとされています。
これは一見人のためになる制度にも見られますが、その手段は現代人から見ると、人権侵害に当たる行為を公然と行っていたことになります。
行いというものは一見人のためになりそうな利他的行為でも、その手法に少なからず利己的な行いが含まれていれば、結果的にそれが後々の非難やトラブルの種となってしまうものです。
それでは日本が全面的に悪く、韓国の主張はすべて正義であり、日本は韓国の言い分を全面的に受け入れるべきなのでしょうか。
元外交官である佐藤優氏の解説によると、韓国が慰安婦問題を騒ぎ立てる目的には、経済大国の日本に論議で勝つということで、自国民のプライドを上げようとするエゴイスティックなねらいがあるとされています。
従って隣国の利己的な異議申し立てに対し、日本は盲目的に服従する必要はありません。スピリチュアリズムでも韓国のようにエゴを目的とした行動は、後々良い結果を残さないことが指摘されています。
例えば将来的には韓国でも、自分たちが行った同じ手法で、他国から人権蹂躙の非難をされたり、訴えられたりするしっぺ返しが予測されるのです。
しかし実際のところ、日本にも人権侵害をしていたという落ち度があります。そこで慰安婦問題に対し、日本も何らかの対策を行わねばなりません。
その解決策は以前も掲載しましたが、慰安婦として生き残った方々に何らかの補償をしながら、日本は人権を尊重する国ですということを、他国に積極的にアピールするのがよりよい戦略なのではないかと思います。
なお私自身は韓国に特別肩入れするというつもりはありません。どんな対策が一番日本にとって有利かという点を考えて、このような結論に至りました。
慰安婦問題の解決策の一例は、以下の記事を参考にされてください。
■慰安婦問題への対応策
●慰安婦問題の解決に向けてのニューズウィークの示した対策
「日本は新たな「談話」を発表し、日本の姿勢を世界に示すほかないのではないか。強制連行の有無は確認できないことを明記しつつ、軍の関与は認める。
一方で元慰安婦たちが経験した苦痛への理解と謝罪を表明し、女性の人権を重視する日本政府の未来志向の立場を強調する。
問題となった河野談話には一切触れず、新たな「総理談話」を発表する」。