
シルバーバーチとはかつて3000年前に地上生活を送り、地球を霊的に浄化するため、人間に霊的真理を届けようと地上に降りてきた高級霊です。
前回は様々な愛の形態を取り上げました。その中でも愛国心は、家族愛など排他的な愛が一歩進んだものであり、より純粋性が増した形態であると述べました。今回は理想的な形態としての愛国心はどうあるべきかを見ていきます。
(以下、赤の太字はシルバーバーチの言葉)
「何事も動機が大切です。愛国心でも、自分の国家と国民のことだけを考えて、よその国のことは一切眼中にないようでは、それは一種の利己主義です」
【解説】自国だけよければ他の国はどうでもよい、という利己的な動機から発した行い(政策)の場合、それは純粋な愛国心の発露とは言えないことになります。
愛国心というものは、家族愛が一国の国民全体へと敷衍された形であり、いわば拡大した大ファミリーとも言えます。ですから外部に位置する他国への配慮もなければ、やはり愛国心も排他的な愛となってしまいます。
さらに愛国心が高度になっていくと、以下のような形態になります。
「さらに向上すれば国家的意識ないしは国境的概念が消えて、すべては神の子という共通の霊的認識が芽生えてきます。」
【解説】以上が理想的な愛国心の形態です。霊性が向上するにつれ、国家を超えた全ての人間に配慮する認識が生まれ、さらに発展すると動物や全てのものにまでその範囲が広がっていきます。
以上はあくまでもシルバーバーチの語る、究極の理想論です。
現在の世界情勢を見ると、動機如何で他国に配慮するのは難しい場合もあるかもしれません。その場合は、できるだけ利己性に走らない政策を選択をするほかないでしょう。
例えばA国がエゴイズムを伴う動機から、B国に無理難題を吹きかけてきたとします。この場合、B国はA国と厳しく対峙しなければならず、A国に愛を持って対応するなどという余裕は、とてもないかもしれません。
しかしこの場合も、B国はその問題への対応を行えばいいのであって、それに加えてA国に報復など余計なことをした場合、B国は新たな因果律(カルマ)を作ってしまったことになります。
報復行為というのはシルバーバーチによると、利己的な動機から発するもので、新たな火種を蒔く原因となります。
ですから必要以上の利己的行為を行わないことも、また他国への配慮ともいえます。
●東京シルバーバーチ読書会・解説『シルバーバーチの霊訓』(5)、13章 質問に答える5)、13章 質問に答える
『シルバーバーチの霊訓』(5)、13章 質問に答える
『シルバーバーチの霊訓』(11)、3章 心霊治療
キーワード:愛国心とは、理想的な愛国心