間もなく桜の季節 ですが、靖国神社にもお花見に行かれる方がいらっしゃるかもしれません。そんなわけで、靖国神社の遊就館をご紹介します。
靖国というと、よく保守の方が画像をアップされているようですが、私は保守ではありませんので記事内容はちょっと違います。
もしかすると、気分を害される方もいらっしゃるかもしれませんのでご注意を。対立を煽る意図はないのですが、本音を書いています。
靖国神社・社殿を右に曲がると遊就館があります。主に幕末~大東亜戦争までの軍事関連の資料館です。
右手に遊就館の入り口があります。
見学はじっくり見ようとすると数時間かかります。フィルム上映室もあって、上映時間は50分でした。
私の場合、フィルムも入れて3時間館内にいたのですが、それでもまだ足りず閉館が迫り、最後は足早になってしまったのが残念でした。
館内は写真撮影禁止なので、外にあった展示物をご紹介しながら話をします。
ここは靖国神社なので、歴史観も皇国史観、つまり戦争を肯定的に見る立場で資料の説明もなされています。英霊を祀る神社なので、行われた戦争を否定することはすなわち、英霊を否定することになってしまいます。
このような立場を踏まえて見学するのだったら、興味深い資料館だと思います。皇国史観なので太平洋戦争でなく大東亜戦争、日中戦争も北支事変・支那事変と当時使用された用語で解説されています。
東京裁判でインドの代表判事だったパール博士の石碑。
最初にフィルムを視聴しましたが、ナレーションが「日本の行ったことは正しい!」と、煽情的に訴えかけるような言い回しだったのが気になりました。
私は感情論を聞くとアジテーションかと警戒してしまい、訥々とロジカルに説明された方が納得できる性質のようですので・・・受ける印象も人それぞれかもしれません。
影が映って見えにくいですが、「特攻勇士之像」
でも「みんな喜んで特攻に行き散って行った」という説明は看過できませんでした。海軍では、特攻に自発的に手を挙げざるを得ない立場に巧妙に追い込まれた飛行士たちもいたのですから。
私は戦死した特攻隊員は、国のために尽くした人たちだと思っています。しかし靖国神社は、死ななければならなかった特攻隊員たちの無念さには目をつぶり、軍上層部の行ったことを今もなお正当化するのですか?
このように靖国の史観は、事実を美化している部分があります。だからここで言われていることも鵜呑みにせず、疑問に思ったらご自分で調べてみられることをお勧めします。
とにかく見方としては、先人の行った戦争には何も批判を加えず称賛する、という立場です。
ビルマ地域で回収された遺品。
展示としては、幕末・明治維新頃からの有名軍人の軍刀・軍帽・軍服・寄せ書きした国旗・遺書・遺品、陸軍旗など多くの展示物があります。
撮影禁止なので、これはネット上からお借りした画像です。戦死した英霊の写真がズラッと並んでいるコーナーがあります。
軍属として工場などへ動員されたり、看護婦だったりした女性も祀られています。よく見ると有名人も見つかります。
坂本龍馬と共に、志半ばで倒れた中岡慎太郎の写真もありました。カッコいいです~(≧▽≦) 、と思ったら・・・。
一体どこを見ているんでしょうか。(^_^;) この写真は遊就館にはないですよ。中岡さんの写真は個性的なものが残っていて面白いです。(^_^)v
一番最後にある大型兵器展示コーナーでは、実物の97式戦車、人間魚雷「回天」、艦上爆撃機「彗星」などが展示されています。あとは軍艦の模型や南方で発掘された戦死者の遺品など色々あり、1時間くらいでちょっとだけ見てみようという資料館ではありません。
もしゆっくり見学されるのでしたら、半日くらい余裕を見て行った方がよいかと思います。
■靖国神社・遊就館
http://www.yasukuni.jp/~yusyukan/