現在スキャナが故障してしまい、思うように記事が載せられませんので『ジパング』ネタなどは休ませていただきます。早くプリンタ&スキャナを買わなければ・・・





海軍将校は海軍士官でしたが、海軍士官は必ずしも海軍将校とは限りませんでした。
何だか謎かけのようですが、「海軍将校」と呼ばれるのは、軍隊を動かす権能「軍隊指揮権」を持っていた軍人でした。その権限を最優先で持っていたのが「兵科将校」でした。
次いでその権限を行使できたのが「機関科将校」です。
軍艦の戦闘力は以下のように4つに分けられ、指揮権はそれぞれ兵科将校と機関科将校にゆだねられています。
1. 攻撃力、2.防御力、3.通信力: 兵科将校が指揮にあたる。
4.運動力: 機関科将校がエネルギーの発生、供給の指揮に当たる。それ以外は兵科将校の指揮権に入る。
つまり将校とは戦闘の際に下士官兵を指揮統率する士官で、それをさらに二部して兵科将校、機関科将校と呼んでいました。
しかし艦隊部隊では、以下のような戦闘以外の補助部門もあります。
●医務科士官: 保健衛生業務、戦傷者の治療看護にあたる。
●主計科士官: 金銭や物品の給与・管理、炊事業務、公文書類の発受などを行う。

主計科の炊事業務
●他に造船科、造機科、造兵科士官があった。
補助部門の彼らは士官でしたが将校ではなく、「将校相当官」と呼ばれていました。これは時として蔑称的な感じを与え、好ましい区別用語ではありませんでした。
すなわち、相当官は軍隊指揮権を持っていないがゆえの用語でした。