
シルバーバーチとはかつて3000年前に地上生活を送り、地球を霊的に浄化するため、人間に霊的真理を届けようと地上に降りてきた高級霊です。ここでは主に当ブログのテーマに合いそうな霊訓をご紹介していきます。
ある時、イギリス人の質問者が神は戦争の時、特定の国に味方することはあるのかとシルバーバーチに尋ねました。
イギリス人:「(第二次大戦で)ダンケルクでの英国軍の撤退作戦のとき海が穏やかで、シチリヤ島での作戦のときも天候が味方してくれたと聞いておりますが、これは神が味方してくれたのでしょうか。」
シルバーバーチ:「宇宙の大霊である神はいかなることにも干渉いたしません。法則、大自然の摂理というものが存在し、これからも永遠に存在し続けます。
摂理の動きを止めたり干渉したりする必要性が生じるような事態はかつて一度たりとも起きていませんし、これからも絶対に起きません。
世の中の出来ごとは自然の摂理によって支配されており、神によるいかなる干渉も必要ありません。もし干渉がありうることになったら神が神でなくなります。完全でなくなり、混乱が生じます。」
イギリス人:「今の質問は、最近多くの高名な方たちがラジオ放送で神が英国に味方してくれたかのように述べているのでお聞きしてみたのです。」
シルバーバーチ:「ほんとうの高名は魂の偉大さが生むものです。それ以外に判断の基準はありません。
何を根拠にしようと、神が自国に味方するかのように想像してはなりません。神とは法則なのです。
あなたが正しいことをすれば、自動的にあなたは自然法則と調和するのです。窮地に陥ったあなた一人のために、どこか偉そうな人間的な神さまが総力をあげて救いに来てくれるような図を想像してはいけません。
スピリチュアリストをもって自認する人たちの中にも今だにそういうふうに考えている人が大勢います。」
シルバーバーチは「神は摂理のこと」であると、『シルバーバーチの霊訓』の中で繰り返し述べています。
今までは旧約聖書にもある通り、「特定の人間・団体をえこひいきする神」や、「人間的な神」という、従来の誤った神観が定着していました。
しかしシルバーバーチは、神とは愛であり法則である。神は「愛」が人間を含む万物に公平にいきわたるようにと「摂理(霊的法則)」を作ったと語っています。
霊訓の中でそれは「自然の法則」、「自然の摂理」とも呼ばれています。
地上での人生の目的は、お金やモノなどの物質をかき集めたり、死ねば消滅してしまう権力・社会的地位を獲得することではないと言われています。
本来の人生の目的とは、人のためになる行い(想い・言葉全てを含む)を通じて霊性の向上をめざすことです。
なぜならば地球は物質という鈍重な世界で成り立っており、霊界の出先機関としてのトレーニングセンターに過ぎないからです。レベル的に言えば幼稚園にすぎません。
ですから全てが想念で成り立つ霊界が真に価値を持つ世界とシルバーバーチは述べています。
霊界には物質がありませんから、当然本能の欲求(食欲・性欲・睡眠欲)も生まれません。
自身が生存するために必要な活動も無くなりますから、あとはただひたすらに人のためを思い、他人のためになる活動に励むことになります。
従って物質が尊重される物質世界で生きる私たちは、地上での価値観と相反する、霊界での利他心が一番という価値観を、あえて行うことが大切であります。
私たちは霊性向上の妨げとなる物質をどう扱うかにより、自分自身を試されます。
シルバーバーチは、正しい行いは「自然の法則」がどう働くかを知ることにより学ぶことができ、自然の法則に従った生活がすなわち正しい人生であると説いています。
引用:『シルバーバーチの霊訓』7巻、5章 懲罰と報復
キーワード:自然の法則