棒倒し 【ジパング・アニメ1話 / 6巻】 | 太平洋戦争史と心霊世界

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棒倒しは江田島で開発された競技です。『ジパング』のアニメ第一話では小栗三佐が現代の江田島で、幹部候補生に棒倒しの話を講義し、角松に「あいつは何をしにここへ来たんだ」と呆れられていました。

棒倒し1

江田島の幹部候補生学校で棒倒しの講義をする小栗三佐(アニメ第1話)


 またコミック6巻で、角松・菊池・小栗3人の防大生時代の回想がありましたが、そこでも小栗は「『棒倒し』だけは絶対に負けるなよ」と下級生を叱咤しています。小栗三佐は棒倒しが好きなんでしょう。

棒倒し2 
『ジパング』6

 

棒倒しの競技は海軍兵学校で始まりました。外国人のゲストなどが兵学校を訪問すると必ず行われたそうで、ゲストもこれを興味深く見学していました。

棒倒し3 江田島・海軍兵学校の棒倒し


 ゲームのやり方は、天辺に旗を付けた二つの棒が立てられ、二つのチームに分かれて、両軍とも自分の棒を守りながら敵の棒を倒します。両軍はさらに攻撃と防御の二分隊に分かれ、防御隊は味方の旗竿の周囲に陣取ります。
 

この際、防御隊で下の段を構成する生徒は互いに腕を組み合わせて立ち、上の段を構成する者は彼らの肩の上に立ちます。一方、攻撃隊は敵の棒の周りに立ちます。 

 ゲーム開始の合図と共に、両軍の攻撃隊は叫び声をあげながら敵の棒へと突進し、敵の棒を倒そうとします。どちらか棒が見えなくなると、ゲーム終了です。 

 戦いは殴る蹴るという程度のものではなく、めちゃくちゃな喧嘩のようなものでした。 

下級生が上級生の顔や頭を踏みつけ、どんどん上へのぼっていき、誰かがその足にむしゃぶりつき、引きずり降ろそうとします。そこへまた誰かが殴りかかるといった具合です。噛みついたり、引っ掻いたり以外は何でもありでした。 

 この棒倒しは非常に熾烈なゲームですが、勝負は大抵23分でついてしまいます。しかし中には10分も続いたゲームもありました。  

この時は大激戦で、防御隊は塊になって崩れ落ち、下敷きになった二人の生徒が意識不明となりました。 一人はすぐ意識を回復しましたが、もう一人は4時間も意識を失っていたという、激しいゲームでした。
 

 現代でも棒倒しの競技は旧海軍から受け継がれており、防衛大の棒倒しの動画がありましたので掲載しておきます。 


2010年防衛大学校棒倒し(動画・58秒)

http://www.youtube.com/watch?v=WLb1H26DAII
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棒倒し4