アフガニスタンへの道⑥〜バーミヤンとバンディアミール〜 | Travel is Trouble 109カ国目

Travel is Trouble 109カ国目

トラブルに塗れた旅行記
目指すはバックパッカー逆バイブル
反面教師で最高の旅を!

激動のカブールを乗り越え
いざ憧れのバーミヤンへ
$1=85アフガニ

バーミヤンと聞いて思い浮かべるのは
日本でお馴染みの中華料理チェーン・バーミヤンである
私的評価では数あるファミレスの中で最もドリンクバーが多彩且つ美味
記者時代に取材相手を待っている時、ふと壁面に書かれた
「バーミヤンの由来は、シルクロードの中心地にあったアフガニスタンの古都の名前。隊商の休息の場、東西の文化交流の地として栄えました」
を見て、子供の頃から馴染みだったバーミヤンって地名だったのかと驚いた事を今でも覚えている
そしてそんなバーミヤンの存在がアフガン入国の背中を押してくれたのである

悪路で約4時間

シェアタクシーに乗り合わせたのはかつてモンゴル人が先祖というハザラ人3人
隣りに座った奴はまあ腹立つ糞ハザラ
お前の被っている帽子はウズベクの帽子だ! タリバンに殺されるぞ!」
「乗車料金は2000アフガニだ!」
と全員分を支払わせようとする
こういう奴は天罰が下るものである

要所要所で訪れるタリバンによるチェックポイント
乗車しているハザラ人達は毎度のことのようにチェックポイント手前から緊張感を漂わせる
タリバンはウズベクの帽子を被った私を見るが現地人だと思ったのだろう
何も言われることはない
するとなんと隣の糞ハザラに
「お前!身分証明書を出せ!」
イエス!
ナイスタリバン!
こいつをこのまま収監してくれ!
糞ハザラは私を指差し悔しそうにしていた
ざま〜みやがれ!
こういう人の悪口ばかり言ってる奴には天罰がくだるものである


バーミヤン到着

またも宿情報は一切なかったがバス停を降りた近くにレストランがあり、そこの屋上に1200アフガニで購入した恥ずかしテントを張らせてもらえることとなった


普通のドミは500アフガニだがテントなら300アフガニ
他にもバス停から少し歩くがAslamという英語を話せる人が一泊500アフガニで宿泊させてくれる
座標(34.8164062, 67.8139053)
Whatsapp(+93771408440)
ここに宿泊する場合はビザ取得の際にタリバンに伝えなければならない電話番号として使用してもいいとのこと

クンドゥズでRoshanのsimを契約していたが、バーミヤンでは電波が弱すぎて使い物にならないのでAfghan Wirelessを契約してみたら割と電波良い
1週間1GB(210アフガニ)


さあいよいよバーミヤン観光スタート!
と言いたいところだが到着してから5日間程下痢でダウン
というかこの下痢はタジキスタンから始まっていたもの
かれこれ10日程度下痢が治らず困っていた

何も食べなければ出るものがないだろうとバーミヤン遺跡の方へ歩みを進めていたら突然の便意!

これはやばいパターンか

そうだ! そこに川が流れている!
通り過ぎる少女達が
「川におっさんが入ってるけど何してるんだろう」
というような顔でこちらを見つめている
うんこだよ!
それも着衣のまま
もうこうするしか方法がなかった
その川下で子供達が川遊びをしていることも知らずに…
薬を飲もう!

どうも薬局のおやっさん曰く寄生虫が原因なのじゃないかというのでそれようの薬を購入
その料金なんと
一週間分で30アフガニ!
安すぎませんか?

そして薬を投与し始めたらみるみる下痢は治っていき、正真正銘の旅再開
体調が万全になったのはバーミヤン到着から1週間後
ようやく遺跡に行けるぞ

遺跡もいいがまずは軽くトレッキング
タリバンに破壊された大仏がバーミヤン1の観光名所なのだがその大仏から東側にある名もなき場所へ
大した事ないのだろうと思っていたのだが高い岩山に囲まれた渓谷のような気持ちの良い散歩道

1、2時間程歩いていると岩の上の的を目掛けて石を投げあっている集団がいた
挨拶して通り過ぎようとすると
「これより先は危ないから行っては駄目」
と制止された
どうゆうことだろうか
まあ危険だが何だか知らんが先を急ごうとすると
「この先には山賊が出る!」

…山賊!!
そんな輩がいるのか
というかお前らが山賊じゃないのか?!という疑問もありつつどうしようかと困っていると
「俺達はタリバンだ!」
またかよ!
どうもこれより先はタリバンの権限によって強制的に通行不可になってしまうようなのでタリバンと帰路を共にすることに
しかしこれがまあ厄介なストーリーなのである


ムスリムへの勧誘
最初は他愛もない挨拶から始まった
山賊の可能性を否定できない中、彼等のうち一人がハンドガンを腰に巻いているのを発見!
ハンドガンを持っているってことは…
どっちだぁ~!
山賊もタリバンもハンドガン持ってそうだよな…

するとこのガンマンがアメリカの悪口を言い始めた
「アメリカ軍はアフガン人を無差別に殺し過ぎた…」

…米軍は2001年10月7日からアフガニスタンへの侵攻を開始
空爆などで民間人を無差別に殺戮してきたのだという
ここまで反米思想があるなら山賊ではなくタリバンなのだろうなと少し安心した
しかし安心したのも束の間、
ムスリム国あるあるの勧誘が始まったのである
「イスラム教は完璧な宗教。なのになぜムスリムにならないの?」
「コーランは読んだか?」

…お前ら他の宗教調べてから物言え!
仏教、神道、キリスト教についてちゃんと知らない奴がどうして勧誘できるの?

こういった勧誘はタリバンだけに限らない
仲良くなったと思った途端に勧誘が始まる
大好物が豚の角煮の奴がどうしたってイスラム教徒なんかになれっこないよね?
そもそも親がムスリムなら生まれる子供も自動的にムスリムってどうなの?
そりゃ増え続ける訳だよね

ところで彼等は拳銃を持っている
断るとどうなるのだろう
昔のキリスト教布教の際に断ると殺されるみたいなのがここで行われてしまうのか?

はぐらかし続けた
早く入口までたどり着け!
そう祈りながらのらりくらりと受け流しては話を変え続け2時間、なんとか解散することに成功
最後にガンマンが
「今夜はお前を食事に招待したい」
「行くかボケェ!!」
タリバンと記念撮影



絶景なバーミヤン遺跡

バーミヤン周辺は奇岩が彩る景色が楽しめる
ここは文章で説明するのが難儀なため写真でどうぞ


周辺へは現地でAslamに頼んでバイクツアー500アフガニ


絶景界一の絶景「バンディアミール」

バンディアミールなど聞いたこともなかった

日本で生まれ、小学生の頃にアメリカへ渡った元米兵の友人はアフガンに駐留していた経験を持つ
不運にも対戦車地雷の餌食になり記憶喪失に
その際に言語も全て忘れ、英語と日本語を再習得
日本語を母語にしていたはずが、日本語はカタコトになり、英語はネイティブ風になるという数奇な運命
徐々に記憶は戻り、アフガンについて
「アフガンは観光地として素晴らしい。あんなに魅力的な所は他にない」
と絶賛
確かにバーミヤンは美しかった
しかしバンディアミールを訪れて彼が言っていたのはこの景色なのだろうと思い知らされた
息を呑む絶景
そんな言葉が相応しい

そんなバンディアミールはバーミヤンからシェアタクシーで1時間半と割と近場にあったため行くことに

標高2900mと言うこともあって軽く高地順応しようとふら~っと近場を散策してみると

宿出てすぐこの景色は反則だって!

景色でこれだけ感動するのはアイスランド以来

翌日は湖がある方まで足を延ばす
宿から20分程歩くと

えぇ~!
青!!
これは国立公園でいうなら世界一の絶景スポット認定でしょう!
しかし私が訪れた時は海外旅行者らしき人はおらず
「通訳を雇わないか」
と言ってきた男性は穴の空いたボロボロの服を着てる
宿の前には破れたテントに暮らす男性
露店の主人の靴下はカッパドキアくらい穴が空いている
すぐに感情移入してしまう性格だからか、彼等の一助になってあげたいという思いが込み上げてきた

タリバンに対する畏怖がアフガン旅行への一歩を踏み出させないのだろう
こんなに素晴らしい観光名所を持ち合わせているのに宝の持ち腐れも甚だしい

このブログを読んでくれた人の中で一人でも多くの方がこの絶景を見てくれますように

有料note公開

アフガニスタンをガイド無しで旅ができる方法を情報ベースに見やすくまとめた有料note公開しました。ご質問がある方は有料noteに添付したLINEアカウントにご連絡ください。

https://note.com/dotabatagg/n/n11683ace3d6f




ツイッターで旅の情報を随時アップしてます
「ドタバタ旅行記」(https://twitter.com/dotabatagg)
ランキング参加中にほんブログ村 旅行ブログへ