11月22日(水)、鎌倉投信さんの「いい会社訪問」で、株式会社 堀場製作所のびわこ工場「HORIBA BIWAKO E-HARBOR」を見学してきました。
堀場製作所は、自動車の排ガス測定装置や血液検査装置などを製造している会社です。「おもしろおかしく」という社是を掲げ、社員の自主性を非常に大切にされている「いい会社」として高い評価を得ています。
今回は、そんな堀場製作所が昨年琵琶湖のそばに建設した新工場「HORIBA BIWAKO E-HARBOR」を見学してきましたので、その模様と感想などを紹介していきたいと思います。
【11:00 比叡山坂本駅集合】
駅から工場までは少し距離があるので、社員の皆さんは会社が用意するバスで通勤されているそうです。今回の見学でもそのバスに乗せてもらい、新工場へ向かいました。
車体側面に「HORIBA」と大きく書かれたバスに乗り込んで、いざ出発。10分ほどで工場に到着です。
【11:30~ 事業説明、工場の紹介】
エントランスでは、社是「おもしろおかしく」が大書された帆がお出迎え。
シューズカバーを着け、早速工場の中へ。まずは9階の会議室で事業の説明や工場の紹介を聞きます。
私達はエレベーターで上がりましたが、社員の皆さんは階段を利用するよう求めらているそうです。と言うのも、階段を上ったり降りたりする合間に社員同士の交流が生まれることを期待されているから。階段で移動中に「○○さん、おはようございます。前言ってたあの話は、うまくいきましたか」なんていう会話が自然に生まれ、コミュニケーションが活発になるそうです。そのために、工場を建設した際は階段を一番よい位置に、琵琶湖を一望できる場所に配置したとのこと。HORIBAの本気を感じますね。
事業説明、工場紹介もすごく濃い内容でしたが、一番印象に残ったのはやはり働き方改革についての話題。「10時間ずつ週4日間働いて、3日休むようにしたら、幸せな働き方ができるんじゃないか」ということを30年前に考え出したものの、「8時間以上の労働は認められない」という厚生省の反対で実現しなかったとのこと。
「法律の問題とかいろいろあるけれど、働くことは嫌なことなのだろうか。好きなことなら、熱中して、集中して取り組みたくなるものではないか」というお話に感銘を受けました。
「働くって、嫌なこと?」と問われれば、今の私は頷いてしまうかもしれません。でもよく考えてみたら、それってすごく不幸なことですよね。多くの人は1日8時間、通勤や準備を含めると10時間程度会社に拘束されているわけです。それだけの時間を「嫌なこと」に費やすのはもったいない。どうせなら、好きなこと、楽しいことに費やしたい。それが仕事であれば最高だ。――そんな理想論みたいな考えを具現化しようと努めているのがHORIBAなんだと感じました。
また、質疑応答の時間で「在宅勤務やテレワークについてはどういうお考えですか」とお聞きしたところ、「通勤が難しい社員などが実際に在宅勤務をしているが、高い成果を挙げている。ポジティブに考えています」とのことでした。後で調べたところ、HORIBAの在宅勤務への取り組みは有名で、政府をはじめいろんなメディアでも取り上げられているようです。
働き方改革にしろ在宅勤務にしろ、こんなに先進的な取り組みを行なえているのは、ひとえに社員の自主性を尊重していることに尽きるのではないでしょうか。言いたいことをどんどん出し合い、失敗を恐れずまずはやってみる。そんな風通しのよさ、自主性を重んじる風土をあちこちで感じることができました。
【12:30~ 昼食】
昼食は、社員食堂でお弁当をいただきました。社員食堂は「パイレーツ」と名付けられています。実は、工場自体を1つの船に見立てているんですね。エントランスにある帆もその1つ。食堂からは琵琶湖を一望でき、そこで食事をしていると本当に船に乗っているような感覚になってしまいました。
社員食堂がきれいでおしゃれなのはもちろんですが、終業後に利用できるバーがあったり、外国から来られた方々などに対応できるよう菜食主義者向けの食事やハラル食も用意しているそうです。社員食堂でハラルって、すごくないですか。「ものすごく手間がかかるんじゃないですか」とお聞きしたら、「これもダイバーシティの1つです」とお答えくださいました。さすがです。
昼食後は、テラスに出てちょっと休憩。すぐ近くが琵琶湖です。気候のよい時期は、テラスで食事もできるとのこと。いい眺めですね。
【13:30~ 工場見学】
さて、いよいよ今回の目玉である工場見学です。社員のMさんがついてくれて、丁寧に案内してくださいました。
正直言うと、難しい機械のことはよくわかりませんでした(汗)。ただ、一般的にイメージされる「工場」とは大きく違い、絨毯が敷かれていたりソファが置いてあったりと、すごくおしゃれであるのは印象に残りました。こんなところで働けるなんて、すごく幸せだなあと感じます。
【14:40~ 質疑応答、集合写真撮影】
最後は、工場見学を終えての質疑応答、そしてエントランスで集合写真を撮影して終わりました。
やはり皆さん今話題の働き方改革に関心があるようで、その辺りの質問が多かったように思います。
(質問と応答の詳しいやりとりはメモしていないので以上になりますが、きっと鎌倉投信さんか誰かが詳しく情報を挙げてくれるのでは…と思います)
お土産に、「おもしろおかしく」の焼印が入ったどら焼きと、HORIBA BIWAKO E-HARBORのロゴマークが入ったコースターなどをいただきました。
今回の訪問を通して、「働くって、楽しいんだ!」ということを強く感じました。「こんなに楽しく働けて、世の中の役に立てて、お給料までもらえる。なんてすばらしいんだろう!」という感じですね。
こんな「いい会社」をたくさん増やしていくために、自分のできることから取り組んでいきたいと強く思います。
副社長の齋藤さん、工場長の西村さん、工場見学をガイドしてくださったMさんをはじめ、HORIBAの皆さん、本当にありがとうございました!!