演劇〈ホワイトラビット,レッドラビット〉観劇記録 | 韓国ミュージカルを 訳しまくるブログ

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5/18

当日初めて俳優に台本が手渡され、観客も巻き込みながら即興的に進行するという触れ込み。


行かれそうな日が見知った俳優さんだったので体験してみることにした。イ・シオン様。


本当は長男パク・ジョンウォンの回に来たかった〜悲しいでも作品として興味津々なので来られて嬉しくはある。(嬉しかった。見るまでは。)



まずはプロデューサーが開始前の舞台に立ち、挨拶&説明。これは演劇であると同時に実験である。85分に設定されたランニングタイムと似たり寄ったりの時間で終わったケースもあり、2時間かかった場合もあるとのこと。



いよいよ俳優が登場し、テーブルに置かれた封筒の封を切って台本を手にする。


演劇というよりは、台本を読み上げながら、その指示に従って動くのみ。しかもその指示に何の意味があるのか、俳優自身も戸惑っているから、見ているこっちは更にちんぷんかんぷん。


まず、客席全体が数字を言っていく。正面の席だけかと思ったら2階の隅まで全員が数字を言っていく。これには焦った。私は211(いべくしびる)だったかな。


全部で300人ほどだった。早いペースだったがそれなりに時間がかかる。


「演劇だと聞いてきたんだけど?」と戸惑い100%のイ・シオン様。


10番くらいまでの4~5人が指名されて、舞台で指示通りの動き(演技?)をさせられては席に戻っていく。だったら全員点呼する意味って???


観客が自発的に手を上げるパターンもあり、「私炎!」「俺炎!」的に前のめりな方がたくさん滝汗


何度も見ているのか、理解に苦しんでいる俳優に観客からアドバイスが入ったりもする。


観客をも巻き込んで、力関係を表現しようとするのか、台本を読みあげるタスクから俳優を解放するためなのか…謎だけどもやもや

「舞台上に置かれた台本を手にした観客がその続きを読み上げる権利を手にする」という場面がある。


俳優がキーワードを言った瞬間、前のめりな数人が舞台に突入した。5〜6人か、もっといただろうか。その中の2人、台本を拾い上げようとした男女の観客同士が激しくぶつかって、女性が弾き飛ばされ捻挫でもしたようだった。痛そうに足を引きずって席に戻っていった。つき飛ばした方の男性は意気揚々と台本を手にした。


女性の自業自得なのか?なんだかとても気分の悪いものを見た気がする。


演劇であり実験と言うものの、俳優が演技する瞬間はなかったと思う。ただ朗読して、戸惑いつつ従うのみ。不思議な時間だった。


勿論、演じ手と観客の組み合わせによって全く違う舞台になるのだろう。


演技力よりも演出力が問われるのかもしれない。


他の回の口コミは見ていないが、長男パク・ジョンウォンの回は気になって読んでみた。


良かったのは俳優の存在だけ、後は不快、自殺を題材にしているのに警告が無かったのはけしからん、台本のメッセージが理解できない、それでも演技を試みた俳優が気の毒、といった感想が多くて、基本的に私のイメージと重なるようだ。


やはり、根本的に台本(+ 出たがり観客)が受け入れ難いとしか…


イラン出身の劇作家ナシーム・スレイマンプールの戯曲。良し悪しということではなく、文化的感性が異なるんだろうか。


客席が四方を取り囲む舞台。


「これで終わりなの?!」と戸惑う俳優。


どう締めくくれば良いのか困っている俳優。

「せめてフォトタイムにしようか」




見てないけど記録用。