しばし 大人の世界に行ってきた。1回のみの〈マディソン郡の橋〉
5/15
良かった〜。ジキハイとかベンハーのウンテさんは私は要らない!ロバート最高
韓国ミュージカルを知り始めた時期に、頭が痛くなるほど泣いた初演。その刷り込みは強力だった。
フランチェスカ達が初演のオク・ジュヒョンと味わいが異なり過ぎて、今一つ入り込めなかった再演。
今日は大丈夫だった。押し殺してきた本来の自分がロバートによって息を吹き返し、表面に出るエネルギーを止められないフランチェスカ。抗おうとしても大波にさらわれるかのように恋に落ちるしかなかった感じ。
常々、欠点の多い旦那でなければ話が成り立ちにくいと思っているのだけど、再演に続いて今年も無難な夫。むしろ良い夫?妻を愛してはいるけど、例えば彼女がどれほど切実に故郷を懐かしんでいるのか、そういう事に真剣になれない人。噛み合っていないんだな。
フランチェスカが尋常ならぬ勢いで夫に訴えて、もしかしたら対話が成り立つか?!という瞬間もあるけど、結局は子供たちの問題にかき消されてしまう。「生活」ってそういう事だね。
ジョンウンさんは抵抗感を感じさせなかったし、歌も上手い!とにかく、初演以外のフランチェスカを受け入れられたのは収穫だった。
多少演出が変更されていた。例えば3日目の朝。
初演: シャツを脱いだロバートがベッドで上半身を起こし、眠るフランチェスカに腕を回している
再演: シャツを着たロバートが、以下同文。
3演: すっかり身支度を済ませたロバートがコーヒーを持って寝室に入ってくる。
橋から戻ってドアの外で上半身の汗を拭く…はそのままだけど、フランチェスカがそれを見てドッキリ(@_@)はナシ。
あと、少なくとも初演にはあったフランチェスカの入浴シーンが洗面台で化粧する程度にトーンダウン。(再演覚えてない)
ついにここまでお行儀良くなってしまった。私は別に胸筋は求めてないけど、残念がる人もいるかも。
初演でさえアメリカ的なスキンシップがどんどん減っていったという情報もあるし、韓国で受け入れられるには肉感的な要素を削るのが必要なのかもしれない。
私としてはそういうこと(ウンテさんの胸筋)じゃなく、いわゆる大劇場に感じる密度の薄さ、ショー感覚がほぼないのが、好き。
じっくり濃密なところは小劇場作品に似ているけど、多分大学路では扱わなさそうなオトナな感じが独特で、好き。
自分で意思決定できない境遇だったり、子育て経験があると、シンパシーを感じやすい話なのかなーと思う。
小説や映画が原作の場合、私は予習のためにそれらを見ることはしない。だいたい何かしら変えられているし、ミュージカルはミュージカルとしてだけ味わうのが良いと思うから。
運良く(運悪く?)原作と幸福な(より深い)出会いをしていると、別形態を受け入れるハードルは高くなりそう。とは言え、そもそも「幸福な出会い」があったのだから、それはそれで良いことだと思う。
ウンテさん卒業宣言はしていたけど、やはり初期刷り込み作品は偉大だ。〈ファントム〉も見なければ。
思春期真っ只中のマイクル(マイケル?)のキャスボ写真が子役みたいで、設定が弟に変更されたのかと疑ったが、ちゃんとお兄ちゃんだった。(ちょっと小柄だけど)
どこかで見た気がして調べたら、〈アンANNE〉の助っ人男子高校生を演じていた。記事に貼ったカテコ映像を見るとキャロライン役のキム・ダニも共演してるので、お馴染みの間柄だ。
(この時、キム・ダニは〈クロイ〉のオキ役に似合いそうと言っているが、実際にキャスティングされて、とても魅力的だった。)