〈ヴァージニア・ウルフ〉ざっくり情報 | 韓国ミュージカルを 訳しまくるブログ

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(注意: 目標はネタバレ100%)
近頃はメモ付き写真アルバムとしても使用中。

ウノ君の顔を愛でるだけで良いと言うアナタ左差しのために、あらすじとも呼べないざっくり情報を。



下の記事中で紹介されている動画。分かりやすい。

彼女の生い立ちが、死に至るまで影響を与えている事がわかる。

 



【登場人物1】

アデリン・ヴァージニア・スティーブン

(ヴァージニア・ウルフの本名)

 

生涯を精神疾患に悩まされた20世紀最高とも称される作家。

 

ミュージカルでは「ダロウェイ夫人」という自らの小説の世界に入り込む。


アデリンは本の世界に生きるジョシュアと過ごしながら、文章を書く喜びを取り戻していくが、幸福な結末を与えたはずのダロウェイ夫人がこの世界では惨めな死を迎えると知り、自分の中の否定的な要素が小説の世界に影響を与え続けていることにショックを受ける。


神を否定し戦争の悪夢に苦しむアデリンをジョシュアがセントアイブスに連れて行く。幸福だったセントアイブスが美しい姿のまま存在していることを知り、慰めを得ていく。


 


 

【登場人物2】

ジョシュア・ウォレン・スミス

アデリンの小説「ダロウェイ夫人」の世界に生きる青年。本来の小説には登場しない。


ミュージカルでは、「ダロウェイ夫人」に登場する帰還兵セプティマスが養父。実父はセプティマスの上官だったエバンス。


結局孤児院で成長するが、年齢に達したので追い出されてしまう。

 

印刷所の仕事はクビになり、家賃を3ヵ月分滞納し追い出される寸前で、あるのは借金の山だけだが、作家になる夢は捨て切れない。川で倒れているアデリンを見つけ、仕方なく保護する。

 

最初は詐欺師かと疑うが、アデリンの小説「ダロウェイ夫人」に誰も知らないはずのセプティマスの最後が詳しく書かれていたため、アデリンがこの世界の作者であることを受け入れる。


自分が成功するようなストーリーに書き換えてくれと頼む一方、小説の書き方をアデリンに教わる。


本屋に就職が決まったのもアデリンがそう書いたからと信じ込む。アデリンの指導で書いた作品の連載が決まり喜ぶが、小説の成功、更には自分の思考や感情さえも書かれた事に過ぎないのかもしれないと疑い始め悩む。(実際はアデリンはジョシュアの事を何も書いていない。)


雷鳴が轟くと怯えてクローゼットに隠れたりする。孤児院にいた時の習慣だと説明するが、実はアデリンが抱えている恐れや苦しみが表現されている。 

 

〈バージニア·ウルフ〉には2人の人物が出てくるが、小説の中の存在であるジョシュアは結局、アデリンの意識が作り出したまた別のアデリンと読みとれる。アデリンはジョシュアと過ごしながら、不幸だけが多かったと思っていた自分の人生と作品に、美しい要素が多かったことに気づく。


 

【ダロウェイ夫人】

アデリンの代表作。ダロウェイ夫人は彼女が最も自分自身を投影したキャラクターと言われており、ダロウェイ夫人はこれから幸福に暮らす…という雰囲気で終わっている。

 

セプティマス・ウォレン・スミスとその妻、ルクレチアも登場する。上官エバンスの死や戦争の後遺症から精神錯乱に陥ったセプティマスをルクレチアは必死に支えるが、彼は窓から身を投げて自殺する。


小説「ダロウェイ夫人」のあらすじ





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