6月から7月初に終わる作品 | 韓国ミュージカルを 訳しまくるブログ

韓国ミュージカルを 訳しまくるブログ

韓国ミュージカル
想像と創造だらけの翻訳
(注意: 目標はネタバレ100%)
近頃はメモ付き写真アルバムとしても使用中。

パガニーニ 4/6〜6/2

 1836年のパリ、全ヨーロッパが愛するパガニーニの名を冠した「カジノパガニーニ」が開館を控えている。しかしカジノが不許可になるや同業者だったコランは全ての責任をパガニーニに負わせ、彼の財産を狙う。

 パガニーニの音楽は悪魔との取引という噂を生み出し、伝説の異端尋問官インクイジター・ルチオ・アモスを巻き込む。

 結局、悪魔に魂を売ったという罪によってパガニーニの最後の遺言、教会の墓地埋葬が許されない。

これに1844年、パガニーニの一人息子、18歳のアキレは父の名誉と遺言を守るために宗教裁判に立ち、異端尋問官ルツィオと世間に対抗して36年間の裁判を繰り広げていく。

今日、その長い裁判の最終宣告が下される。

ビルトゥオーソ・パガニーニの

最後の演奏が始まる

 

何度も再演を繰り返しているが、なんとなく堅苦しいイメージで近付かなかった作品。たまたまシッツプローブのショートを目にしてナンバーに殴られたくなった。

 

シッツ全編はこちら。

 

 

 

浪漫別曲 3/19〜6/9 (A song of romance)

 朝鮮時代、パク・ヨンは突然梨園への発令を受ける。

 いくら「イェギ(楽器)」に治世の音が平安で楽しければその政治が調和するだろうと言われても、集賢殿で本を見ていた彼にとり、身分に関係なく様々な楽士が出入りしたそこは、一種の左遷に近かった。

 

 一方、彼が梨園に赴任した後、朝鮮八島でずば抜けた楽士たちが試験を受けに集まる。

 王様の前で自分の音楽を聞かせたいと言いヘグムを演奏する「イェソン」と、暗記力が優れ全ての曲を一度聴くと覚えられる賎民「ドンレ」。

 そしてもう一人、王の三男として生まれ、本も教育の機会も奪われ、日も差さない別棟で、他の大宮たちの妬みを受けながら、ひたすらカヤグムを奏でて過ごさなければならなかった「イ・ド」が名前を隠したままここに志願する。

 彼らは紆余曲折を経て、王の誕生日記念行事のために合宿に入ることになるのだが...

 

実際の記録 (1413年太宗実録)

    
 王がかつて忠寧大君に対し「お前はやることがないから、安らかに楽しむだけだ」と仰ったように、この時に書画・琴など全ての愛玩の格物をあまねく備えていた。
 そして忠寧大君は全ての芸妓で通じていないものは無かった。
世子が忠寧大君に琴を習ったので仲睦まじく王がその和やかさを麗しいと思われた。

 

主な背景 (イウォン 梨園)

    

 宮廷音楽を引き受けていた機関(朝鮮後期掌楽院の別名)。

 朝鮮時代の音楽機関として知られている「掌楽院」という名称は成宗の時から使われた。

 それなら朝鮮初期の音楽機関を歌う名称は何だったのか?

 記録には「イウォン」という別称でよく登場する。

 梨園という漢字の表現通り、梨の花が咲き乱れる場所で「浪漫別曲」が繰り広げられる。

 

(掌楽院:1470年〜1897年の427年間

朝鮮王朝王立音楽機関の名称)

単にチョン・ジウ君が出てるってだけで見る気になったが、イ・ド(後の世宗)も出てくるとは。聞いてみると音楽も素敵だ。

 

 

笑の大学 (演劇) 5/11〜6/9 (University of Laughs)

「笑い」をかけた7日間の一本勝負!

 1940年、誰もが笑いを失った悲劇の時代

劇団「笑いの大学」の専属作家は、厳しい時代を生きている観客に笑いを伝えられる作品を公演するために検閲を申し込む。

 しかし、こんな時代に喜劇など必要ないと考える冷静な検閲官は、絶えず台本の中の笑いがある場面は全部削除しろと強要する。

 公演許可を受けるため、検閲官の無理な要求を受け入れながら台本を修正する作家。しかし台本はむしろもっと面白くなっていく。

 

言わずと知れた三谷幸喜による日本の演劇作品である。わざわざ韓国版を見なくても…という気はするが、俳優が面白そう。特に、一番右のシン・ジュヒョプ君は「無人島のディーバ」にサイコでもDV男でも詐欺師でもない、割と普通の人役で出演していたのが意外な驚きだった。〈エレファントソング〉でも面白い演技をしていたので見てみたい。

 

 

ベンジャミン・バトン 5/11〜6/30 

 列車の中で認知症の老婆に子供が近づいていく。

 老婆は子供に見覚えがあるような気がして名前を尋ねる。子供はベンジャミンと答える。

 老婆はその名前をよく知っていると言うので、子供はどんな人かと聞く。

 しかし、老婆は思い出せずに戸惑う。

 子供はベンジャミンとブルーが初めて会った時のことを話して聞かせる。

 

 9歳のブルーが舞台に立って歌う。ベンジャミンは好奇心に満ちて歌を聴く。

 歌った後、ブルーの父はママとお酒を飲み、しばらくベンジャミンに預けられる。

 ブルーは自分が誘拐されたと言い、母親の所に連れて行ってくれと言う。

 ベンジャミンは体が老いているので外出した経験がない。

 ブルーはベンジャミンが外見は年老いているのに、何か幼い感じがして不思議だ。

 ベンジャミンは自分の出生について聞かせる。

 年老いた姿で生まれて母が亡くなり、父は年老いた外見で生まれた答えを探すために旅に出たということだ。

 ブルーはベンジャミンの話に魅了される。

 自分がお父さんを探すのを手伝ってあげる、一緒に出かけようと言う。

 車代が必要と言うので、ベンジャミンはお金を盗もうとするが、ジェリーに知られてしまいブルーは去ることになる。

 ベンジャミンはクラブと年老いた体に閉じ込められた自分を歌う。

 ママは意気消沈したベンジャミンに希望を聞かせる。

 

 いつのまにか中年の外見になったベンジャミン。

 ブルーはシカゴに公演に来て、昔の思い出にクラブママに立ち寄る。

 ブルーはベンジャミンの若返った外見に好奇心を持ち、世の中が教えてくれなかった楽しみがあると言って、都市ツアーに行こうと言いながら外出する。

 ブルーは歌いながら都市を楽しむ。

 ベンジャミンはブルーを見ながら恋に落ちるのだった。

 

映画がとても有名だが、この舞台では有名な人形作家によるパペットを使った演出が大変特徴的らしい。期待大だ。

 

 

ソム(島): 1933〜2019 5/22〜7/7 

(グローバルに無いっぽいショボーン)

ベク・スソン|1933〜

 1933年、日本は朝鮮癩予防令を根拠に全国のハンセン病患者をソロク島に強制送致した。

 浮浪生活に疲れた患者たちは、治療も受けられ住居を用意してくれるという話を信じて、自分の足で向かうこともあった。

 ハンセン病患者ペク・スソンは、ソロク島更生院で自分に片思いするパク・ヘボンに会い、残酷な現実の中でも愛を育んでいく。

 

マリアンヌとマーガレット|1966〜

 1966年、オーストリア出身の看護師のマリアンヌとマーガレットは、カトリックの在属会員としてソロク島に到着後、患者たちのために奉仕する。

 2人の看護師の献身的な愛で、話患者たちは人生と希望を取り戻し、ハンセン病に対する認識も改善される。

 いつしか40年余りの歳月が流れ、ハンセン病患者たちを看護していたマリアンヌとマーガレットは歳をとり、感謝の挨拶を込めた手紙を一枚だけ残したままソロク島を去る。

 

コ・ジソン 〜2019

 2009年、コ・ジソンは難産の末にジウォンを出産し、1歳を過ぎた頃に発達障害の判定を受ける。

 自分が発達障害児の母親になったという事実を簡単に受け入れられず、否定と怒りを表出する。

 子供に対する負債意識で、治療に極端に熱心な母親になる。

 しかし、そんなジソンをあざ笑うように、発達障害者に対する社会の認識は冷淡なだけだ。

 

あらすじを読むと、なんとなく重そうだ。見ない事には分からないが。

メインの女性2人以外は、一見アンサンブルのような「声」が1番から10番まで出演する。その中には主演もしくは主要キャストを演じるような俳優がぞろぞろいる。贅沢だ。どんな作品なんだろう。

 

 

クローザー (演劇)4/23〜7/14

愛と裏切りに苦しみながらも成長する「ラリー」

2度の運命的な愛に葛藤する「アンナ」

アリスに一目惚れするが、すぐにアンナとも恋に落ちてしまう「ダン」

愛を渇望するが、運命に振り回されたくない「アリス」

 

 ロンドンの都心のど真ん中。

 小説家になりたいが、現実は新聞社の訃報担当記者「ダン」はある日出勤途中、人ごみの中に格別に目立つ「アリス」を発見し、強烈な魅力を感じるが...

 お互いを見つめながら横断歩道に向かい合った彼ら。

 しかし彼女は走ってきたタクシーに轢かれて倒れ、ダンは成り行き上、彼女の保護者になって病院に向かう。

「こんにちは、見知らぬ人」

 強烈な出会いと同時に恋に落ちたアリスとダン。

 彼は彼女の人生を題材に本を書き小説家としてデビューするが、本に載る作家のプロフィール写真を撮るため写真家「アンナ」に会うや否や一目惚れしてしまう。

 一方、オンラインチャットで知り合った人に会うために出てきた医者「ラリー」は、予想と違って繰り広げられる状況に戸惑うが...

 その後、アンナの展示会で一堂に会した彼ら。

 二度と味わえなさそうだった瞬間の感じ、そして瞬間の選択が…

4人全員を混乱に陥らせる

 

普段意識しない年齢制限だが、この作品はなんと19歳以上観覧可能な18禁である。韓国サイトで買おうとすると別途年齢認証をしなければならない。どんな話なの?滝汗

 

他の作品を見てみたら〈R & J〉は17歳以上だった。だから厳密に身分証明書の確認をするんだろうか。〈Mバタフライ〉は16歳以上。発券時、特に確認は無かったような…?

 

 

バージニア・ウルフ 4/23〜7/14

20世紀を代表するモダニズム作家
ヴァージニア・ウルフ、
彼女の文章と人生の裏面から始まった話
時代を貫くヴァージニア・ウルフの
人生についての考察
彼女の文章に
人生に向き合う勇気と今日を生きていく希望を探す
 
アデリン・ヴァージニア・ウルフ
意識の流れを重視した内面描写を確立した
20世紀最高の作家
 
ヴァージニア・ウルフの本名は「アデリン・ヴァージニア・スティーヴン」で、1882年、イギリスのロンドンで当代著名な学者で文筆家だった父レスリー・スティーブンと母ジュリア・プリンセプ・ダックワースの間に生まれた。
 
兄弟たちのように公式の大学教育は受けられなかったが、幼い頃から父の書斎でたくさんの本を読みながら時間を過ごした。両親が亡くなった後、最初の精神異常症状が現れ、神経疾患は一生彼女を苦しめた。
 
その後、画家の姉のヴァネッサと共にロンドンのボヘミアン地域の「ブルームズベリー」に留まり、ケンブリッジ大学出身の知識人、芸術家たちとの交流を始めた。
 
『ダロウェイ夫人』、『灯台』、『波』など20世紀の秀作に数えられる小説と『一般読者』のような優れた文芸評論、書評などを発表し、モダニズムを代表する作家として認められた
 
 1927年イギリスのロンドン。
 突然の借金の山と解雇通告で生活苦に悩まされていた「ジョシュア」は、ある日川沿いに倒れている「アドリン」を発見する。
ここが私の小説の中だったらどうしよう?
 「ジョシュア」は「アドリン」に会って自分の人生を変える機会を夢見る。
 彼女が元の世界に戻れる方法もまた小説を完成させることだけ。
しかし、文章が完成すればするほど苦しめられる悪夢に彼女の精神は疲弊していく。
「アデリン」と「ジョシュア」は新しいページを埋めていくことができるのか?
 

 

ベア ザ ミュージカル 5/22〜8/25

 保守的なカトリック系高校に通うピーターとジェイソン。

 聖セシリア学校のキンカ(スクールカーストのトップ)であるジェイソンと秘密裏に交際中のピーターはカミングアウトを望んでいるが、ジェイソンは自分の持っている全てを失うのを恐れ拒否する。

  ある日、学校では「ロミオとジュリエット」の演劇オーディションが開かれ、ロミオ役はジェイソンが、ジュリエット役はアイビーが務めることになる。

 アイビーは劇中ではない現実でもジェイソンを誘惑し、ジェイソンはしきりにミングアウトを望むピーターに関係を止めなければならないと言って別れを告げるのだが・・・

 

あらすじに「アイビーがジェイソンを誘惑」とあるが、彼女は人生初くらいに真面目に恋していたと思うので、この表現は酷な気がする。


ストーリー的には好き嫌いがあるかもしれない。だが音楽の良さは認めざるを得ない。(ナンバー訳は過去記事で)。

 

公式サイトでも「実力派新鋭登竜門」と言い切るほど、宝の山のようなキャスティングを誇る。今回も1500:1のオーディションを勝ち抜いた新人たちだそうだ。

 

既に活躍中でキラキラの若手もたくさん。

 

勿論、前シーズンに続いて出演のウリ長男は「出てね」って頼まれての出演だと思うけど。(謎のマウンティング)

 

昨年の〈燃ゆる暗闇にて〉から数えると4作目の学生役。迷いもあったが、制服を着られるうちは着てやろうじゃないか!とインタビューで言っていた。

 

8/25までなのだが、既にプレビューの販売が終わったタイミングなので、早めに把握するべきかと含めてみた。長男ジョンウォン・ピーターとホンギボム君ピーターの初日をかろうじて押さえてゼイゼイしている。