あまり評価が高くないので、見るかどうか迷った結果、チョン・ジェファンのマッコンに滑り込み。
主人公リジン達がバッサリカットされたロビー写真を見れば観覧目的は明らか。
覚悟していたほどじゃなく、途中は面白かった。結末の着地でよろけた印象。うーん、どうすりゃ良かったのか?
かつてリジンとの婚姻許可を宮廷に求めたコレンに対する取調べ?聞き取り調査からスタート。返答によってリジンの扱いが決まるから慎重に答えろって言ったかもしれない。(フランス側の取調べ???分からない。)
日米仏露とかの強国に囲まれた朝鮮にとって、フランスに接近したリジンの存在は国同士の関係にも影響が及んでしまい?(壮大な三角関係だな)…リジン関する全ての記録が抹消されると同時に彼女は存在しないことになる。存在しない人間と結婚はできないから、コレンが宮廷に求めた結婚許可は立ち消えたらしい。
取調べでコレンはリジンという人間の存在を認めるよう要請。
コレンの陳述から過去に遡り…3角関係が繰り広げられて物語は進む。(ナンバー訳参照って事で)
再び現在に戻ると、そこは2人の暮らすフランス。「あなたは今だに私に閉じ込められている」…と自分を責めるコレンはリジンと別れる。リジンが「私の死」のRep的に「私の誕生」を歌う。
コレンは問題を起こした責任を取って公職を退いて愛するリジンを解放もする。いい奴?ジェファン君によると、綺麗事を並べたところでコレンは悪い奴なのだそう。〈Mバタフライ〉のルネを彷彿とさせるご意見。早くもソン・リリンが染み込んできているのか?
話を戻して…リジンは記録では死んだことになってるけど、実はフランスで存在を認められ、誰にも依存しない真の自由を手に入れた…って話?
もしくは身分が回復し朝鮮に帰った?
いや、良くわっかりません!想像で作ってみた!
求む、補強/訂正情報。
ウジンが異常なほどリジンに執着した挙句自決したのが、共感を得られないポイントの一つだろうけど、ウジンはフランス人の放つ「光」と、自分が閉じ込められている朝鮮の法度の「闇」を認識していたからこそ、リジンの「光」を自分のテリトリーに押さえ込んでおかなければならなかったし、失ったのを認めた時には自分に銃口を向けるしかなかったんじゃないだろうか。「闇」というのは「悪」という意味ではなくて、リジンの言う「不自由さ」とか「束縛」とか「行き止まり感」とか?
マチネに見たドラキュラの方が何倍も見応えあったのに、頭の中でリジンの方が後を引いている。
ドラキュラは「何がどうして?」の疑問なく一応その場で消化できたけど、リジンの方は噛んでも噛んでも飲み込めないからと思われる。
終演後に一緒に見ていた個性豊かな若者たちと、別の劇場から合流した1人でピザ。確固とした推しがいてブレない、それぞれユニークな方向に突出した強者たちである。