ついに決心してポチった。最前1列目である。

イ・ヘジュン君のマッコン。
順序がおかしいけど、まずヘジュン君のマッコン舞台挨拶から。
すごく演じたかった憧れの作品なのに、幕が上がってすぐに肋骨を骨折してしまった。当時は本当に絶望的だった。無理をしなくても良いと言ってもらったが、とても演じたかったし皆で準備してきたので、どうにか努力した。そうは言っても歌は多いし、飛び跳ねるしで、怖くもあった。演出家や同僚の皆さんが無理の無いように動線を変えてくれて、僕のために特別に時間を割いて練習してくれた。あらためてここでお礼を言いたい。信じて協力してくれた会社や同僚の皆さんを考えると、ますます立派に舞台を務めたい気持ちになった。幸福だった。ありがとうございました。
1階はぎっしりな雰囲気。パフォーマンスは凄いので拍手と歓声で非常に盛り上がっている。
私はと言えば周囲はガラ空き。1人で盛り上がるしかない。スピーカーがすぐ横にあるので、姿は前方に見えるのに声が真横から聞こえて、視覚と聴覚が別世界。
2幕ではスピーカー側にライブ耳栓してみたら、だいぶ舞台と音の方向が一致して助かった。ライブ耳栓は何かと役に立つ。電車では雑音がカットされて、アナウンスがクリアに聞こえる不思議。飛行機で寝る時もグッド。
出演者の中で1番の芸達者はシカネーダのヒョンウクさんではなかろうか。距離感も何のその、めちゃ惹きつけられる。
燃える女じゃないソヒャンさんもとても良い。しとやかな姿も素敵だ。
男爵夫人はこれまでずっとアンサンブルで活躍してきたユン・ジインさんの晴れ舞台。実力に見合った舞台を観られて嬉しかった。
コンスタンスは1幕では少ししか登場しなかったが好きな歌声だった!全体通して見ると、とても美声で…格調高いと言うか、上品と言うか、うまいけど…コンスタンスってそういう人じゃないよね?
ストーリー方面の感想は「相変わらず納得できない。成功した息子になぜ背を向ける?愛していると言ってたんじゃないの?あきれる。」
〈モーツァルト!〉はストーリー的には色々文句があるのだけど、ああいう父なんだから仕方ないか。そこは目をつぶってヴォルフガングの歌声を堪能するにはとても贅沢な作品だと思う。メインキャストは良いに決まってる人たちではあるけど、ヘジュン君がこんな大舞台のタイトルロールを演じてるのが誇らしい…親戚のおばさんの気持ち。
ところで、幕が上がってすぐに思ったのは〈ベートーベン〉と同じだ!ってこと。既視感がすごい。正しくは〈ベートーベン〉が同じと言うべき?
貴族たちが集まって、華やかに歌いながら称賛してるのかと思うと実は悪口を言ってたり。題材がかぶっているから仕方ないとも思う。そう言えば〈マリー・アントワネット〉も同系列。まずド派手にバーンと惹きつけてから個々の人物にフォーカスしていくのが定石なんだろうか。
舞台セットは円形の階段状のまわり舞台、前のグラグラ揺れる危なっかしさが改善されて、しかも動き方が進化してた。プログラミングされてるのだろうけど、技術スタッフも熟練の技?演じる人は動きを把握するのが大変そうだ。
最後にピアノが光って、楽譜も光りながら天に昇っていく演出がとても素敵だった。(でもこれも、ちょっと〈エクスカリバー〉を思い出したりした。)