8月6日
ジュニア小説の定番、イ·グム作家の「ユジンとユジン」を舞台化した作品で、2021年初演の名声を受け継いだ再演。
大ユジン役に、カン·ジヘ、イ·サンア、ホン·ナヒョン、イ·アジン。
小ユジン役に、イム·チャンミン、ユン·ジンソル、チョン·ウヨン、ソン·ヨンミ。
女性の2人劇だが、割と好きな人たちが出演してる。
(あらすじ)
人に認められる優等生人生を静かに生きてきた小ユジン。そして勉強とは縁なく暮らしているが、大雑把で屈託のない大ユジン。
絡むことがなさそうだった2人の子供は、中学2年生に同じクラスで会うことになる。大ユジンは同じ幼稚園に通っていた小ユジンに嬉しく挨拶をする。 しかし、小ユジンは人違いだと無視する。
幼稚園の時に別れた小ユジンがいつも気になっていた大ユジンは、自分を無視する小ユジンに幼稚園の時に2人が経験した「あのこと」のために知らんぷりをしているのか尋ねるが、再び無視される。
修学旅行で偶然不良の子供たちと同室になった小ユジンは、両親が大きく失望するようなことをする羽目になる。小ユジンがそのことを忘れようと自らを責めたりしているうちに、忘れていた記憶の破片が思い浮かぶ。叫ぶ女性と泣く女の子の幻影が彼女を苦しめる。
小ユジンは自身の失われた記憶とそこに隠れた真実が大ユジンの話した「あのこと」と関連があると感じる。結局、小ユジンは大ユジンを訪ねて「あのこと」について尋ねることになるが···
物語は大人になり自らも子を持つ年齢になった2人が過去を振り返るところから始まった。幼い頃に受けた傷と、周囲が2次的に与える傷。その両方に耐えなければならなかった頃。
中学生の頃、大ユジンは母の愛によって傷を乗り越え逞しく成長したかに見えたが、ボーイフレンドから別れを告げられる。理由は「あのこと」を知る彼の母親が反対したからだった。しかも幼稚園当時は良き理解者だったその人。癒えたと思った傷が一生残ると感じて絶望する大ユジン。
一方、記憶を失うことによって自分を守ってきた小ユジン。「何か必要なものはある?」母親が自分にかけるほぼ唯一の言葉。母親がなぜ冷淡なのか理解できないが、愛されていないのは確か。捨てられないためには面倒をかけない優等生であるしかない。
乗り越えようとしても、記憶を消しても、結局「あのこと」からは逃げられないと思った2人は家出して海に向かう。結局お金を無くして親たちに迎えにきてもらうことになるのだが、心配し動転した母親たちと向き合った2人はもう一度絆を取り戻す。
直接与えられる傷より、第三者の与える傷の方が大きい場合もあること。
傷ついた子供の母親も実は傷ついていて、そのために真っ直ぐに向かい合えなくなってしまうが、愛しているのは確かだということ。
そんなことを感じながら観ていた。
自らも親になったユジン達が、当時まだ若く自分達と似たような年齢だった母親たちを人間として理解するのも感動だった。
2人が得た答は、傷を癒すためには自分が傷より大きく成長することだったのかな。
スケジュール的に1回しか観られなかったが、3演されたら絶対観に行く!
2人芝居なので、それぞれの相手の母親役を兼ねたりするのも面白い。
初めて入る大学路の自由劇場。
ドア1枚の入口を入ると狭い階段が地下に続いている。雑然として薄暗い地の底の劇場(どんな劇場?)を想像していたら、明るくピカピカの清潔な劇場だった!
トイレもかえって他の劇場より綺麗そう。
ただし、エアコンの風が当たる席だと観劇中地獄のような思いをするらしい。