疑問と考察の意味不明な記録。順不同。
① ルースベンの目的は?
- 真実から目を背けるジョンの救済?
- ジョンを問い詰めるのは、ジョンが抹殺したかった真実を明らかにして再びイアンテに会うため?
「イアンテがヴァンパイアに好奇心を抱いている。ヴァンパイアは人間の好奇心に応える。だから私が彼女に会いに行かなければならない。私を求めているから。」
② バイロン演技中に顔を出すルースベンの本音
- バイロンとルースベンの境があやふやなのは、ルースベンがつい本音を言ってしまったりするからだ。
- バイロンはバイロンだと思い込んでいた頃、ルースベンが時々演技を忘れて素に戻るとき、目眩に似た混乱を感じた。
- 「誓いはむやみにするものじゃない。知っているはずだが?」例えば、バイロンはこの言葉をとても意味深に発するが、これはルースベンの恨みが出ている部分?オーブリーが秘密を守り、イアンテが生きていれば、幸福な結末もあり得たかもしれない、と思っているんだろうか。
- ルースベンは、作中の人物と現実の人物の同一性を確信しているかのように、時に「ジョン」と呼びかけ、またある時には「オーブリー」として話しかける。自分がルースベンである以上、ジョンはオーブリーであるとしか思えないのかも。
- だが全てがジョンの夢だと考えれば、ジョン自身が自分とオーブリーを混同しているとも言える。
③ 過去のジョンとンバイロンの関係
- 「道化師」で垣間見える過去の2人の姿や、ルースベンの慈悲に関するジョンの非難などから想像して良いのか?
「与えた後に捨てたんだ!」
- バイロンに対してジョンはどんな気持ちを抱いていたのか?「愛情、憧憬、軽蔑、嫉妬、なりたい欲望?」
「どうせ君はジョージ·ゴードン·バイロンにはなれない。いくら努力しても、何をしても。しかしジョン·ウィリアム·ポリドリーにはなれる。」
- 自分でもバイロンになりたい欲望から自由になりたかったのか?結末を見れば成功したようにも思える。
④ カシミールの蝶がジョンに囁く
「あなたの体は私の墓」の意味。
- ルースベンすなわちバイロンを愛し、愛される資格のあるイアンテとして小説の中で企てた成就。 イアンテ = カシミールの蝶。
- 「バイロンを渇望する自分」と、作者としてイアンテを殺したジョン。
- 現実では受け入れ難い想い。現実のジョン = イアンテが生きられない体???
⑤ 「3.その世界の神」
- ルースベンにとっての神(創造主)はジョン?だから神を超えられると言うのかもしれない。
- ミンジンバイロンは「その世界の神、それこそが作家、それこそが私」という歌詞で、「私」という言葉を発しない。バイロンではないから「私」と言わないこだわり?
だが結局のところ、全てがジョンの幻想で、ルースベンの言葉や行動も、出どころは全てジョンの精神なのだとすると、ルースベンの意思は消えてしまうわけで、それではとても虚しい物語になってしまうから、
「バイロンから始まり私の手で作った、今は自ら動く君」
という歌詞に望みをかけて
本当の?ルースベン、ジョンとは別個の存在であるルースベンが現れたのだと思うことにする。