(バイロン、今の状況が何か興味深い様子でジョンの執筆机に座って小説の内容を続ける。)
バイロン:「ルースベンがオーブリーを採用してから間もなく、彼をめぐる醜悪なうわさが広がり始めた。」
(自嘲的に)忌々しいうわさ!
「そしてルースベンはロンドンを離れるに際し、オブリーに同行を要請した。オーブリーは彼の名誉と道徳性を心配する周囲の引き止めにもかかわらず、結局ルースペンと共に旅に出た。」
ジョン:その旅もしばらくは問題ありませんでした。
バイロン:そうだ、しばらくは良かった。
ジョン:しかし、時間が経てば経つほどオーブリーはルースベンが怖くなってきた。彼の本当の姿を知ったから。
バイロン:彼の本当の姿か... 。
ジョン:ルースベン卿は誰にでも惜しみなく施しました。
バイロン:美徳にあふれた貴族。
ジョン:彼は浮浪者、乞食たちに望むもの以上を与えた。
バイロン:善意の貴族。
ジョン:しかし、彼の善行は軽蔑から出たものだった。
バイロン:そんな理由があったんだろうか?
ジョン:人々が欲望を満たすことを願う時、ルースベン卿はもっと多くを施しました。
バイロン:そうすればするほど更に貪欲になる。
ジョン:そしてその欲望の果てに捨てたんです。無残に!ええ、それは呪いでした!彼に慈善を受けた人々は皆、悲惨な不幸を経験しました。
呪い。破滅。
♪♪♪
(ジョン)
どんな天使でも 堕落させる男
誰もが夢中になり 抜け出すことができない
どんな天使でも
欲望の網の上を歩かせる男
バイロン:彼は一度も強要したことはない。人々が選択しただけだ。
(ジョン)
どんな悪魔よりも 危険で恐ろしい
いかなる救援も 悔い改めもなく
すべては無駄 取り返しがつかない
狡猾な彼の手を 逃れることはできない
バイロン:彼は人々の懇請を聞いてやっただけだ。美徳と慈善を施したのだ。
(ジョン)
魅惑の香りを追って到着した
そこは堕落した断頭台
気がついた時には もう遅い
残されているのは 死だけ
バイロン:そうだ!人間はそんな弱い存在にすぎない。
どんな悪魔より 危険で恐ろしい
堕落した魂を渇望し 翼を折る
どんな悪魔より 危険で恐ろしい
誰も避けることはできない 誰であろうと
どんな天使でも
バイロン:天使のようなオーブリー。堕落を避けて悪魔から逃げ出したオーブリー!
ところで、その悪魔のアイデアを盗んで書いたんだろう?
ジョン:あなたが別荘で、これ以上こんな素材に関心もなく、もう使わないと言った言葉を私が簡単に信じたようです。それを捨てたと思いました。
バイロン:だから、ただ書いただけ?
ジョン:誰かに見せようと思って書いたわけではありません。
バイロン:(興味を持って近づきながら)
じゃあ誰に見せたかったんだ? (雷鳴)
ルースベンが世の中に出てきたかったのかもしれないな。