4/22に行われたキム・ムンジョン音楽監督によるコンサート”ONLY”のアンコール公演に行ってきた。ゲストが現在〈デスノート〉でライトを演じているコ・ウンソンなのだが、そこで仕入れてきた話がある。
ライトの死に様について、前回の観覧後記で「ずっとカッコよかったライトが、最後の瞬間ぶざまに命乞いして、やけにリアルに痙攣して死ぬのが印象深い。」と書いた。
コンサートのトーク時に「ウンソンが今回のライト役を良くこなしているのだが、特にここで言いたい事がある」と監督が言い出した。
監督曰く。
これまで見たきた死ぬ演技の中で1番上手い。明成皇后、エリザベート 、とにかく死ぬ場面を数知れず見てきたが、心臓麻痺だから息を詰まらせて、本当に苦しそうに死ぬ。しかも目を開けたまま死ぬ!指揮台で一緒に真似してみるが、ついまばたきしてしまい無理だ。いったいどうしたらできるのか?
ウンソンの答え。
死に方についてかなり悩んだ。演技としてはかっこよく死ぬこともできるが、死にたくない、生きたいという人間の欲望がある。しかもライトの場合はデスノートを取り返せば、どうにかして生き残る方法があるかもしれないと、最後まであがくことになる。
練習室で初めて死んだ時は、最大限死にたくない感じで騒いで暴れて死んでみた。そうしたら声が出なくなったので、これはダメだと思い、家で明日はどうやって死のうか考えて、いろんな風に死んでみた。
目を開けたまま死んだのはきっかけがある。ある日舞台で倒れたら、ちょうどその瞬間お客さんと視線が合ってしまい、これから目を閉じたらまずい、もう死んだのに、と思って耐えた。その後リュークがリンゴを探すために死体を上に向けるので、早く来てくれと祈ったが、嫌にゆっくり来る気がした。でも慣れてみると意外にそんなに辛くはない。
まあ、こんな会話が交わされたのだが、その2日前に見た〈デスノート〉で感じたことがあったから余計に興味深かった。
あの死体の感じ大変そう〜と思っていたら、リュークがいやにさっさと近づいてグワッと仰向けにしたのだ。勢いでライトの顔が反対側を向いたので、ああ、ライト、歪んだ顔をしなくて済むから良かったねと思った。
最初に見た時はそんなに早くなかった気がするので、相談して変えたのかと思ったら、多分当たり!
ところで、監督にとって〈デスノート 〉は人生最高にドキドキする公演だと言う。リュークにリンゴを投げ渡さなければならないので、軽いし滑るし、失敗しないか指揮台で震えているそうだ。