プレスコ フル映像 大学路作品ちょっと感想 〜 ルドウィク | 韓国ミュージカルを 訳しまくるブログ

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韓国ミュージカル
自分の予習復習用につき、かなりの偏りあり
(注意: 目標はネタバレ100%)
メモ付き写真アルバムとしても使用中。


プレスコールのフル映像です。

分割された映像には含まれていなかったナレーションも収められています。音質もこちらの方が良い気がする。

明らかに分からない単語は(?)となっていますが、話の流れできっとこうだろう、こうであって欲しい!と言う言葉は密かに創作してます。(いつものことですが)

映像を見ているだけでも伝わる緊迫感。すごく惹きつけられた。人間としてのベートーベンとカールの苦悩、喜び、絶望、希望、後悔。とても濃い感情がガツンと表現されている舞台でした。

バルトがピアノを弾き終わってベートーベンをじっと見上げるシーンとか、緊張してドキドキした。子役ではなく俳優と呼びたい。ピアノまで弾けて笑い泣き

「対話」の時にベートーベンさんが、彼の立派なコメントを聞いてしきりに感心していたのを思い出します。末恐ろしいとも言っていたような。너, 못하는 게 뭐야?! (できないこと、あるのか?!)とも言ってました。

ストーリーが過去と現在を行き来したり、俳優さんの役柄が一瞬で入れ替わったりしても、見ている側に混乱は全くなくて、すごく自然でした。台本が良く書かれているのはもちろんですが、照明や音響の役割も大きかったと思います。耳が聞こえなくなるのを表現する金属音はすごく効果的でした。絶望と歓喜を表現する照明も良かったです。

5月には小劇場系を3作見ましたよ。ベートーベンの物語、ルドウィク。ガリレオとケプラーの物語、シデレウス。原稿に執着して生きた女性ホープの話。

シデレウスも昔の話でありながら普遍的なテーマで、真実を知る喜び、禁じられた真実を語る勇気、親子の関係などに感動する作品でした。こちらは太陽系を思わせる円形の美しい舞台をうまく使って距離の隔たりを表現していた。音楽も良かったですが、娘マリア役のナ・ハナさんの歌のうまさに度肝を抜かれた!ドリアン・グレイにも出ていたそうなのでキャストを確認したらアンサンブルでした!彼女は今後の活躍が楽しみです!

シデレウスの後にルドウィクを観たら、感情の濃さでルドウィクの方が記憶に残る感じでした。

では3作品の中でどれに一番感動したかと言うと…ドコドコドコドコ🥁…ホープです!

3作品とも素晴らしいです。でも何しろベートーベンやガリレオは天才じゃないですか。天才は辛いんだけど、私は天才じゃないので。あくまで"彼らの話"なんですね。

その点ホープはただ普通の女の子。母親の愛を求めていて、厳しい生活の中で救いになってくれた恋人に希望を持つ。チェコに住んでいるユダヤ人で、第2次世界大戦が勃発して収容所に入れられるという特殊な環境ではありますが。当たり前の幸せを求めているだけなのに、母親は自分以外のものに執着し、恋人には裏切られ、過酷な世の中で幸せとは反対の人生を生きるようになる。その気持ちに寄り添って観ていると、それはもう号泣コースに入っていくしかない。

こちらも過去と現在が入り交じる構成ですが、原稿役のKが現実と回想を繋ぐのを助けていて、うまくできてると思いました。原稿との会話は他の人には独り言、もしくは自分に言われた言葉に聞こえる訳で、そりゃあ頭のおかしい変人に見えます。ホープの外面世界と内面世界が絶妙に噛み合いながら、過去と現在のセリフが関連しながら進むので、だいぶ予習が必要かもしれません。舞台が美しくて、ホープの行き着く心境を彷彿とさせます。原稿に執着する人生を手放したホープに、人間の話し相手ができることを祈りたいです。もう終わってしまいましたが、再演されるでしょうからぜひご覧いただきたいものです。

ルドウィクとシデレウスは6月30日までやっていますから、チャンスがあったら是非。私の意味のわからない感想では、じゃあ観ようか、とはならないかニヤニヤ。プレスコ映像で魅力を味わってください。

6/29のキャスボ。