〈キングアーサー〉韓国版メモ (若干追記あり) | 韓国ミュージカルを 訳しまくるブログ

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全ては自分の予習復習のため
(注意: 目標はネタバレ100%)
近頃はメモ付き写真アルバムとしても使用中。


剣を抜かれたトッケビが消え去った後メモを書きなぐったウンタクのように自分が書き残したメモを見ながら、この言葉は何を言いたかったのだろうと頭をひねっている今日この頃。


できれば韓国版のエンディングそのままというよりも、アーサーの成長がうかがえるシーン、言葉などについて書きたかったけれど、時間が過ぎれば過ぎるほど頭の中はほにゃほにゃになるばかり。なんとか形にしてみよう。



1幕冒頭。最高の騎士が神聖な王になる瞬間を目撃できるだけでも胸がいっぱいと歌うアーサー。驚いたことに自分が王となるが、誰に対しても敬語で話してしまいモーリンから強さを備えた話し方をするよう勧められたりする。


モルガンから出生の秘密を聞いただけでもショックなのに、魔法に惑わされて自分の子供に殺される運命を背負ってしまう。モーリンが語りかけるが、不幸な運命の始まりに関与した彼を素直に信頼できない。


一方グィネビアは、民のために戦っている王を理解すべき。なのに寂しさを打ち消すことはできないとレイアに語る。


アーサーからランスロットを騎士に任ずるよう言われるグィネビア。3人で「約束」を歌う。仏版では愛のために自分を燃やしたいと歌うランスロットだが韓国版では国のために自分を燃やすと歌う。


良い王になろうと民の声に耳を傾けるアーサー。自分の息子に殺される運命に苦しんでいたが、起きてもいないことを思い悩むより、今は民の幸福だけを考えようと決心する。


2幕「眠れモルガン」で幕開け。メレアガンの復讐を手伝うと約束するモルガン。(この辺りから仏版とは少しずつエピソードが入れ替わる)


アーサーは戦いの勝利をモーリンに感謝する。剣の選んだ王の運命であり、騎士たちもそれを知っているから得られた結果だと言うモーリン。父のユーサー王も運命に逆らえなかったから自分が産まれたのだろうか、運命とは本当に人間には逆らうことのできないものなのかと問うアーサー。しかし自分はそれを克服してみたくなった、それにはモーリンが必要だと語る。


(運命に操られるのではない、これは自らの選択、と語るアーサー。場所は不明)


結婚式が執り行われる。モルガンが魔法の指輪をグィネビアに渡す。


レイアに2人を同時に愛することは可能かとグィネビアが聞いているところに、聖杯を探す任務を与えられたランスロットがやってきて挨拶する。


復讐を助けると約束したのに何も手伝ってくれないとモルガンを責めるメレアガン。これからが始まりだと筋書きを説明するモルガン。レイアの案内でグィネビアをさらい、助けに来たアーサーをその手で殺せば王国と王妃が手に入るとそそのかす。復讐ソングで盛り上がる二人。(フランス版ではモルガンとアーサーが言い合いをするナンバーだが、詩は復讐コンビのナンバーとして完全に書き換えられている)


しかしモルガンの真の計画は別にあった。ランスロットがメレアガンを討てば、二人の愛は嫌が上にも燃え上がるはず。自分と同じようにアーサーも愛を奪われることになる。それこそが自分の復讐。


誘拐を実行に移すメレアガン。自ら救いに向かおうとするアーサーを止めるモルガン。今夜誰かがメレアガンの手にかかって死ぬと運命が告げている。それが陛下であってはならない。ランスロットならメレアガンに打ち勝てるし、もし死んだとしても返って好都合。グィネビアとランスロットが深く愛し合っているのは事実だから。信じないアーサー。ランスロットがはめている指輪が証拠だ。それでも信じられないならランスロットを送って遠くから様子を見てはどうかと囁くモルガン。


魔女モルガンの囁きを信じたくないが揺れ動いてしまうアーサー。身を引き裂かれるような苦痛にさいなまれる。(しかしランスロットを送ろうとはせず自分が助けに向かう。ランスロットは誘拐を知り自発的に向かう)


グィネビアにランスロットは王を裏切った恥知らずな騎士だ、自分の方がよっぽど純粋だと言うメレアガン。(メレアガンはアーサーが現れる前からブレずに王位とグィネビアを求めているので、確かに純粋と言えるかも。)


助けに来るランスロット。お互いのために死んでも構わないと言い合うグィネビアとランスロット。その様子を(多分偶然に)アーサーが見てしまう。結局アーサーがメレアガンを討つ。


モルガンとアーサーの対話。

A: これがお前の望んだ結末なのか?

M: 母さんが歌ってくれた子守唄。母さんは私を愛し、私は母さんを愛していた。幸せな家族だったのに壊されてしまった。お腹の中にいる私の子モードレッド、彼が私の復讐を完成しお前を王座から追い払うだろう。

A: 私に子守唄を歌う母はいなかったし、壊される以前に自分に幸福な思い出は無い。まして今や何も残っていない。

(モードレッドに子守唄を歌い始めるアーサー。驚愕するモルガン。)

A: この先この子に子守唄を歌ってやることはできないから今歌ってやるのだ。お前の母がお前を愛したようにこの子を愛してやってくれ。お前が母を愛したように、この子にもお前を愛せるように。

(驚愕し、混乱して走り去るモルガン。)


これで良かったのだろう?正しい選択をしただろう?と今は去ったモーリンに問いかけるアーサー。しかし正しい選択をする辛さに苦しむ。


引きすえられるグィネビアの処分を迫る騎士たち。許されない罪を犯した、罰を受けて当然だとグィネビア。自分の命よりも愛した人、彼女の罪ではなく運命だっただけとアーサー。


真の王らしく皆に語りかけるアーサー。天から下される運命。運命を前にして選択するのは人間の権利だ。その選択の結果を誰がどうこう言えるのか。我々は人間であり、人間には深い心、愛がある。愛は光のように目に見えず、水のように澄んでおり、水晶のように美しく、私の孤独よりも純粋だ。私はグィネビアを私から、この国から自由にする選択をする。これからは民の平和と愛を守る選択だけをするつもりだ。私の騎士たちよ、私の民たちよ。あの日の円卓の誓いを忘れるなかれ。私と最後まで共に進もう!



(結局アーサーが能動的に行った選択によってモルガンの計画も狂ったし、運命で定められた他のことも変わったのかもしれない。例えばランスロットは手傷を負ったにしても最後はメレアガンを倒していたかもしれないが、自分で助けに来たアーサーに対する忠誠心や自責の念が彼の剣を鈍らせたのかもしれない。もしかしてランスロットがここで死ぬというドンデン返しが運命は絶対ではない事を示唆しているのかもしれない(多分考え過ぎ)。結局すべてが運命だったと後から言えば運命になってしまうのだけれど。運命とは何なのか、自分が選択するとはどういうことなのか、ちょっと考えてしまったのでした。「王の成長」+「運命への挑戦」がこの作品のキーワード?)



メモと記憶を材料にした創作⁉︎かもしれません。ご注意ください。モルガンとアーサーの対話から最後を飾るアーサーのナンバーまでとても感動的えーん。そのうちどこかに歌詞が上がりますように。