驚きのキングアーサー (レポ動画) 後半 | 韓国ミュージカルを 訳しまくるブログ

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韓国ミュージカル
全ては自分の予習復習のため
(注意: 目標はネタバレ100%)
近頃はメモ付き写真アルバムとしても使用中。

(10:50)

良い演出もありました。その中でも私が一番好きだったのはメレアガンとモルガンが登場するときに多いです。前で歌っていると後ろに布を垂らして照明を落として、歌に合わせて後ろのダンサーに光を当てるんです。つけたり消したりして。どう説明したらいいのかしら。ノートルダムドパリでフェビュスが「苦しい」を歌いますよね。あの演出を思い出させるような。それが私の気に入った演出でした。参考映像があるはずです。それをご覧に入れます。(11:30)

それからしばしば急展開があります。「突然この子が?」「この子どうしちゃったの?」「こんなにいい子だった?」と思うほど。すべての状況をセリフ1つで変えてしまうそんなシーンが少し(いや、かなり)ありました。そんな部分をぎこちなく感じるかもしれないと思いました。

キング・アーサーはアーサーが王になってからの話ではありますが、作品を実際に見ると愛の物語がたくさん出てきます。その中には本当に純粋な人もいるし、惚れっぽい人もいるし、昼ドラみたいな愛憎物語もあります。なのでこういうストーリーが好みでない方にはきついかなとも思いましたが、私自身はそういうストーリー自体に拒否感がないので。

なぜかと言うと、前にノートルダムドパリを見たときにも内容を知らなかったんですが、いざ蓋を開けてみると、あんな…破局に突き進む愛の話は無いですよ。だから私はこの部分は逆に大丈夫なようです。私は全体的なストーリー自体よりも、配役一人一人のキャラクターと叙事がよく描かれているのが良かったです。キャラクターの一人一人が胸に刺さるんですよ。私がこのように感じたということは、それぞれのキャラクターがよく表現されているからですよね。

私はその中でも特にメレアガンがすごく悲しくて、アーサーが悲しいです。1幕はメレアガンのために泣いて、2幕はアーサーのために泣く…ああ。

それから!これも必ず言わなければ。キング・アーサーの観覧ポイント中、断然最高と言えます。アーサーが演説をするシーンがあるんですが、ほとんど2幕の終盤です。ここで、あのドンくさかったアーサーが真の王になり、聖君になり、ああ本当に成長したのねーと。こうしたことをまざまざと見せてくれるシーンであり、この作品の主題を見せてくれる名場面だと思います。

このシーンではアーサーが本当に素敵なのに、正確に思い出せないので、私なりに話してみますね。

キング・アーサーに出てくるすべての人物は運命のために苦しみます。この運命に立ち向かって戦う者も、従う者もいます。けれど愛こそが運命に立ち向かったり妥協したりするものだと言えます。だから私はこのキング・アーサーは、アーサーが成長する物語ではあるけれど、このようにいろんな場面で愛の話があるのではないかと考えました。

1幕を見て驚いた方たちも2幕を最後までしっかりご覧になって、アーサーの演説シーンを必ずご覧になって欲しいです。本当にアーサーの一言一言がすべて珠玉のようです。本当に素晴らしいです。

さてここからは私が見た組合せについてお話しします。すごく良いペアでした。ハン・チサン/アーサー王、キム・チャノ/メレアガン、カン・ミヨン/グィネビア、パク・ヘナ/モルガン、チャン・ジフ/ランスロット、です。

その時ごとに変わる組合せもあるし、固定された組合せもありますよね。まず、アーサーから。

ああ、チサンベウのアーサーはすごーく良かったです。ドンくさいのとか、グィネビアに会って恋に落ちる姿も良かったし、とにかく一言で言うとカッコよかったです。王の役がよくお似合いです。先程申し上げた演説のシーンではアーサーに泣かされそうでした。

キム・チャノのメレアガン。キム・チャノベウがこの役を引き受けてくださってよかった。ダンスのないミュージカルの場面でも、まるで踊るように趣のあるタイプの人です。今回のメレアガンを演じながらも、骨盤を…骨盤ダンスをしながら熱演していらっしゃいます。だからとても楽し…楽しくて(?)、メレアガンがすごく絞り出すキャラクターじゃないですか。実際(メレ)アガンほどこんなに真面目…ま…じ?…めというより、着実な人はいないのに、アーサーのせいで…。私は1幕でメレアガンがとてもかわいそうでした。

キング・アーサーの特徴の一つは、単に憎いキャラクターがいないことです。メレアガンもそうですし。悪役だけど悪役ではない、憎むことのできないキャラクター…。

カン・ミヨンのグィネビア。好感を持って見ました。作品をご覧になった方はご存じでしょうが、グィネビアのキャラクターが…あの子が若干…少し…嫌いな方は、グィネビアをすごく嫌いになると思います。でも私はどういうわけか、歌さえ歌えば説得されてしまうとさっき言ったじゃないですか。そんな感じです。特に私はカン・ミヨンベウとハン・チサンベウが魔法みたいにを歌った時、2人がとてもお似合いで役柄とぴったり合っていたので、あそこが良かったです。

さて、パク・ヘナ/モルガン!私はパク・ヘナベウが本当に大好きなんですが、モルガンの役自体が正直カッコいいんです。衣装からして強烈ですよね。歌もそうですが、振る舞いもカッコよくって、モルガンさえ出れば内心応援してしまう…。明らかに善良なキャラクターではないのに、モルガンの味方をしてしまう。パク・ヘナベウのナンバーは、私が何も言わなくても皆さんご存知でしょう?凄く凄くとてもとても良いってこと。

ランスロット。チャン・ジフベウでしたがランスロットの歌にもやられました。特にウェイクアップ(目を覚ませ)が良かった。これも裏声と行ったり来たりしてハンパじゃありません。

このキング・アーサーはナンバーが良すぎるので、組合せの話をしているうちにナンバーの話になってしまいました。とにかく、私が見た俳優たちを強くお勧めします。

みなさん、正直なところ、今私の話を聞いたからキング・アーサーを見たいでしょう?気になるでしょう?先程申し上げた通り、私はすごく楽しく堪能してきました。歌が最高です。一度見たら頭の中でずっと響いています。なぜ響いているのか分からない、無意識のうちに聞こえてくる。見ている間は面白い。私はそうでした。

もちろん、好き嫌いが分かれる作品であることは分かっていますが、ナンバーは是非聞いてみてください。ただし、キング・アーサーには不足している部分も多いです。なので私が皆さんに自信を持って「皆さん絶対見てください」「これは無条件に見た方がいいです」とは言えません。そうは言わないし。言えないです。

実際のところ私がこれまで紹介してきたR&Dワークスの作品は大多数がこんな感じでした。ああ、今日は映像をどういう言葉で終りにしましょうか。
「R&Dワークス、OSTを出してくれ〜!」
実のところ皆さんR&Dワークスのレビューと言ったらまさに私ではないですか。「R&Dワークス様、いつか私と1回コラボしてみましょう。」

それでは皆さん今日の映像もご覧いただき大変ありがとうございました。アンニョーン!


“愛の国”フランスから“儒教の国”韓国へやってきたキング・アーサー。「目を覚ませ」の歌詞も意味が裏返っていたり、結末がすっかり変わっていたり。この映像ではアーサー王の成長物語に恋愛が絡んでくるという捉え方でしたが、私がフランス版に対して持った感想は逆。アーサー王の恋愛話に、王となり戦いを経験して成長したアーサーの人間性が反映されていく。そういう話だと思ったんです。これもひっくり返った?うーん
あ!それから、セットと衣装のシンプルさについて。全くの同感です。フランス版の映像で垣間見えるセットと衣装の壮麗さに期待してましたが、プレスコ画像見てありゃりゃ?となりました。王と王妃の衣装!アンサンブルとダンサーの衣装さえフランス版は素敵なのに…。ダンスの振り付けも軽くなった気がする。だからミュージックバンクと言われちゃうのだ。予算が足りなかったのですかね。ショック
もう一つ言ってしまうと…グィネビア(全員の話じゃないですけど)…。アーサーとランスロットが一目で恋に落ちるのも納得できる魅力が欲しい。華麗な衣装に包まれた美しい…それに相応しい歌声のグィネビアが…欲しいショック