アンナの夫アレクセイ・カレーニンと息子セリョージャがペテルブルク駅までアンナの出迎えに来ている。
アンナはセリョージャに駆け寄るが、カレーニンには乾いた挨拶をするだけ。
アンナに付いてきたブロンスキーは、アンナに再び会う口実を作るためカレーニンと言葉を交わす。
<シーン12> ペテルブルクのバンケットルーム
ペテルブルグの上流社会はブロンスキーとキティの婚約が壊れたという話が伝わって衝撃に揺れている。
カレーニン夫妻とブロンスキー親子が一緒にバンケットルームに到着すると、ブロンスキーは積極的にアンナに近づく。
2人は他の人々を意識することなく会話し、周囲の人々は2人の関係を怪しみ始める。
状況を把握したカレーニンは不快感を隠すことができずアンナを家に連れ帰る。
<シーン13-14> 何でもないこと/戦争と平和
カレーニンとアンナ2人だけの会話で、カレーニンは刺激的な噂の元になっているアンナを咎める。
アンナは他人に何を言われるか、社会的な体面ばかりを気にするカレーニンの言葉に、疲れたように淡々と対応する。
一方ブロンスカヤ伯爵夫人は、噂が宮廷にまで及び息子の将来に害を及ぼさないか心配しながら、慎重に行動するよう息子に頼む。
ブロンスキーは自分の人生に責任を取る年齢になったと答え、母親の心配が杞憂だと言う。
<シーン15> あなたがそばに いないなら
アンナとブロンスキーの愛は頂点に達する。
愛する人なしに生きる人生は、これ以上何の意味も持たず、道徳と規範もこれ以上自分たちの感情をさえぎる事はできないと確かめあう。