来るべき抗がん剤治療に備えて、CVポート(皮下埋め込み型の中心静脈カテーテル)造設のため入院中。
体内に異物を埋め込まれるのは本意ではないが、刺し痕でジャンキーのような腕になるのも嫌なので素直に受け入れる。夏だし。
ポートがあると点滴のラインを針で刺すより血管への負担が少なく、病院、患者共にメリットが大きいとのこと。
今回の入院はポート造設以外に目的は無いので、暇な時間に写真データの整理ができるよう病院へMacBookを持ち込んだ。
本体のストレージを圧迫している膨大なデータをフォルダ分けしつつ、外部のSSDへ逃してやるのだ。
そんなわけで手術当日も朝から作業に没頭していると、ノックもそこそこに担当看護師のKさんが、
「急に空きができたので時間を早めたいそうなのですが、大丈ですか?」
と駆け込んできた。
時計を見ると時刻は午前11時。
予定は14時半と聞いていたので3時間以上も早い。
「何時から?」
と尋ねると、
「15分後です」
とのこと。
あまりの急展開に思わず2人吹き出す。
いいじゃあねえか。やってくれ。
造設工事は放射線科の医師とスタッフが行うとのこと。てっきり外科の先生がするものと思っていたので、少し意外な気がした。
まるでドラマの救急病棟のようにバタバタとストレッチャーで運ばれて、緊急(?)手術は約40分で無事終了。
術中は不織布のテントのようなもので顔を覆われていたし、今は包帯でぐるぐる巻きにされているので患部は見えないし見たくもない。
10日後に抜糸をするそうなので、勇気を出してその時に見てみよう。
術後はさっきのドタバタとうってかわり、看護師さんと談笑しながら病室へ帰還。
個室なのでMacのスピーカーからマイルスデイビスやキャノンボールアダレイ、チェットベイカーなど昔のジャズを優雅に流し、そのまま22時まで再び作業。120GB分の仕分けと約250枚の写真をネット注文する。
ところで手術中、医師と看護師さんから放射線治療中の味覚障害と食事について、絶え間なく質問を受けた。
初めはオレをリラックスさせるために話題を振っているのかと思ったがどうやらそうでもないようで、他の患者さんからはあまりそういう話は聞けないとのこと。
思わずこのブログやY姉さんのブログを紹介しそうになってしまった。
いずれにしてもオレの経験や試行錯誤が誰かの役に立つのなら、こんなに嬉しいことはない。
質問に的確に答えられたのも1度ここに文章として落とし込んでいたからだと思うと、記録を取ることの大切さを改めて感じたというか。
翌朝、たまたま和歌山から帰省していた長男の迎えで帰宅。
本当に帰宅ならいいのだが、何故かそのまま海に連れて行かれ、サーフでのキス釣りに付き合わされる。
「親父の竿も積んできたから大丈夫!」
とのこと。

