昨日は甲南大学卒(1978-昭和53年)の運動部同期ばかりが、全国から15名集まりました。西宮北口「ふじや本店」の個室をお借りして、昼間1時からの1本勝負です。
「西の学習院」と呼ばれ、お上品を以て知られる甲南大学でございますゆへ、ワインなどを傾けて私などは静かにお話し合ひをするつもりでございました。ましてや皆68,9歳といふバリバリ高齢者、様々な健康上の問題を抱ゑ始めるお年頃でございます。
ところが何しろ私を含めて應援團が4名、空手道部が4名、準硬式野球部が2人… と、まあ元気と申しますか無軌道を自他共に認める暴走老人の跳梁跋扈が繰り広げられることと相成りました。
それぞれの結婚披露宴などで同席する機会もございますが、顔を合はせるのが卒業以来といふ者も居り、名前も顔も忘れて「こいつ誰や」といふ場面もございます。しかしそれはそれ、青春時代の一時期を共に過ごした者ばかりゆへ、いつの間にやら肩を組み、酒を汲み交はすのでございます。
話を聞けば、成功した者、亡くなつた者、追ひ込みで行方不明になつた者、長い闘病中の者、離婚した者、家庭内別居の者など、旧友らの近況も聞くことができました。
宴も半ばとなり、各自一人ひとりの近況を述べるのでございますが、もう本人も忘れたやうな大昔の武勇伝の数々、知られざる女性問題などへの質疑が、怒涛の如くその者に浴びせられ、それに応酬する罵詈雑言と哄笑で、もはや隣席の友の声さへ聞こゑづらい情況となるのでした。この辺りはとても家族には聞かせられぬゆへ、割愛させて頂きます。
私は深夜の宿直アルバイトがあり、一次会のみの参加に終はりましたが、どうやら皆は三ノ宮へ繰り出したと見られ、怖さ半分と寂しさ半分で、有りもせぬ「後ろ髪」を引かれる思ひが致すのでございます。
本当に「ふじや本店」の女性店員の皆様にはご面倒をおかけしてしまひ、この場をお借りして深くお詫び申し上げる次第でございます。