今朝のニュースバラエティ番組で、学校で子ども達に動物を飼育させるのは是か非か…といふ問答をやつてをりました。
他者に愛情を注ぐ、命を大切にする、といふ効果があるので賛成…といふ意見が多いのは想像どほりです。
一方で「学校に多くを求めるな」「命を大切にする道具に動物は必ずしも必要でない」といふ反対の意見もあり、真面目な問題の捉へ方は好感が持てました。
またまた私の小学生時代の記憶でありますが、小学2年生の頃には、学級でガチョウを飼つてをりました。ガチョウに追ひかけられ逃げた事を思ひ出します。ガチョウの卵は、鶏のものよりも二周りか三周り大きかつたのを覚ゑてをります。卵を産むたびに、世話をした児童を優先に、一個ずつ持つて帰ることが出来、卵焼きにして兄と二人で食しました。
小学4年生の頃には、確か理科の授業の関連で、学級で5、6人ずつグループを組み交代で白ウサギを飼つたこともありました。この時は、担任の先生も殆ど関与せず、本当に子どもらだけで育てたので責任感が違ひました。ところが、グループによつて本気度に温度差がありました。不真面目なグループの後に当番に当たると、仕事が大変です。丁度、私どもの前が殆ど面倒を見ていなかつたのです。
或る日、グループの女子と二人で、ウサギ小屋を掃除することになりました。強烈な匂いの中、マスクを着けて顔をしかめながら、先づ大きな親ウサギを追ひ出し、アパート状になつた小屋から藁や人参などを取り除いてをりますと、奥の方に生まれたての殆ど毛も生えてゐないが仔ウサギが死んでゐるのを発見しました。それからが大変、出るわ出るわ。親ウサギの背後や見えない場所で圧死した仔兎が、何と十数羽も出て来たのであります。死んでから数日経過してをつたやうです。
もちろん学級ではとても衝撃を受けました。子ども等の連帯責任になりますが、個別に叱られることはなく、ウサギの死体は用務員の小父さんと我々で埋葬しました。学級会はこの話でもちきり、全校朝礼でも先生が話をされたのを覚ゑてをります。
ウサギたちには気の毒ではありますが、貴重な教訓になつたと思ひます。
私が小学校を卒業後は、夏休みの宿題に「昆虫採集」が無くなつたと聞きました。確かに標本にされる昆虫は可哀想やも知れませんが、これによつて虫への興味が薄れ、逆に虫を必要以上に怖がつたり、反対に残酷な殺し方をする場合が増えるのではないかと、私は懸念するのでございます。