4年半前、2018年のW杯を日本の実家で見ていた。
当時の主力はほぼいなくなり、新世代(久保、三苫など)の台頭で
惜しくもベスト8を逃したが、素晴らしい激闘だった。
しかし15年トップに君臨し続けてきたメッシは決勝戦で新時代の主役
エムバぺに主役を譲らなかった。引き離し、追いつかれ、引き離し、追いつかれ
一寸も見逃してはならない、メッシの最後のW杯の雄姿を必死に目に焼き付けた。
35歳というピークは過ぎているはずのメッシがバリバリピークど真ん中のエムバぺに
引導を渡さなかった。これは非常に示唆深いできごとだと思う。
普通新たな主役の登場でこのW杯は世代交代が一気に変わる(事実今後そうなるが)のが
決定的に証明されるのが予想された。だがメッシはそれをさせなかった。
ピークを越えても、身体、メンタル、技術、全てを極限まで研ぎ、現状の自分が可能な
最高のパフォーマンスを発揮することに重要性をことごとく思い知らされた。
見終わった後、叫ぶでもなく、そっと自宅の壁にかけてあった子供写真に一礼した(笑)
なにか感動とは異なる、神聖で満ち足りた気分が胸をおおった。
前回のW杯から自分の人生も大きく変わった。結婚し、子供が生まれ、事業も今のところ
好調を維持している。
3年半後(2026年)のW杯は、間違いなくエムバぺが主役になるだろう。
メッシはさすがに引退しているかもしれない。でもその時の流れが愛おしく美しく感じる。
2022年W杯を、メッシをリアルタイムで見られたことに心から感謝したい。
ありがとう。そしてまた明日が、今日が始まる。