三顧の礼をベースに孔明先生の魅力をお届けしている
玄子(げんし)です。
今日は元直殿の企み〜葛を以て活を入れる!?〜の続きからです。
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ある春の日。易で占ったら運勢が良かったので、
「雲長、益徳、行くぞ!!!」
「どこへ?」
玄德殿は二人の義弟に説明するより早く馬にまたがり
「臥龍先生のお宅へ!」
サッサと行ってしまいました。
説明が苦手!思い立ったら吉日です。
張飛(益徳):え〜〜〜〜〜〜〜〜〜まだ諦めていなかったのか?
前回、大雪の中、わざわざ出向いたのに、何の連絡もしてこなかったんだから、いい加減にその無礼さに免じて諦めましょうよ!
関羽(雲長):諦めるどころか、なぜか以前にも増して何が何でも感がみなぎっている!?何かあったのだろうか?
会ったこともない人物になぜ兄者はここまで誠意を示せるのだろう?
二度あることは三度あるっていうし。
今回はきっと、梅でも見に行っているんじゃ?
それを言うなら、三度目の正直と言え!
どっちみち、兄者を一人で行かせるわけにはいかん!
あとは頼んだぞ!
え?やめてくれ!俺が留守を預かるとロクナ事が起きない。
子龍、あとは頼んだぞ!
趙雲(子龍):あとを頼む、、、と言われても、、、。
阿斗さまのことは既に頼まれているが?
なぜいつも私なのだろう?
徐庶(元直):私が殿でもやはり子龍殿に頼むと思います(^_^;
子龍殿が柔と剛を備えているのを阿斗様もお分かりなのでしょう。
何か遭っても、怒らずに冷静に、何とかしてくれそうな肝っ玉将軍第一位に選ばれているし。
・・・・・・。
いや、それがしは、、、。
臥龍先生、お願いだから今日はお家にいてくだされ!
〜〜〜
そんな趙雲殿の願いが届いたのか
「今日、先生はいますよ。こちらです!」
キタ━━━(゚∀゚)━━━!!!
ついに!!!やっと!!!ご在宅!!!
いざという時、頼りになるけど、普段は何をしでかすか解らない危険性を潜ませている張飛殿が失礼を働かないよう、
目で関羽殿に「あとは頼んだぞ!」と訴えた玄德殿は、二人を門の外に待たせて廬の中へー。
・・・が!!!
いくら待っても臥龍先生を従えた玄德殿が戻ってこない!
遅い!遅すぎる!!!何を話し込んでいるんだ?
今までの非礼をわびて、これから宜しく〜ってだけだろ?
こんなことなら、留守番していた方がよかったぜ!
ワシは兄者とともに戻るから、益徳は帰ってもいいぞ?
何でそ〜なるんだよ!我ら三人、出てきた時間帯は違えど帰る時は、ともにって言うじゃないか!
・・・それから更に時間は経過・・・
待ちきれなくなった張飛殿がこっそり中を覗くと、そこには、
昼寝をしている臥龍先生と思われる人物を外で黙って待ち続ける玄德殿の姿が!
ド━━Σ(ll゚艸゚(ll゚艸゚ll)゚艸゚ll)━━ン!!!
なんてこったい!!!!
これには流石の関羽殿も(゚Д゚)愕然。
としていると
キー!兄者を外に立たせて昼寝とは良い度胸じゃねえか!
火を付けても眠っていられるかどうか、試してやる!
静かにしろ!!!!
関羽殿が慌てて張飛殿の地声のでかさを抑えていると
「私の誠意をぶち壊す気なら、帰ってくれ」
玄德殿が無表情で二人の元へやってきました。
( ̄□ ̄;)この「無」の時の兄者は、、、怖い!!!
天下の豪傑二人を従える玄德殿はやっぱりただ者ではなく、瞬時にしてその場を納めました。
「客人か?」
外の騒ぎがあっという間に緊張感に包み込まれていくのを感じた臥龍先生が、ゆっくり体を起こしながら現状を童子に訊くと
「劉玄德様が、ず〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜っと先生が起きるのをお待ちです」
それを聞いた臥龍先生は流石に驚き、
「なぜ、すぐに起こさなかった?」
慌てて身支度を始めましたが
「玄德様に起こすなと言われたので、、、」
童子の答えをきくと
「!!!!!」
臥龍先生の手は一度止まりました。
それから間もなく
「こちらへ−」
玄德殿は臥龍先生が待つ部屋へ、
関羽殿と張飛殿は客間にそれぞれ案内されました。
そしてー
臥龍先生は丁寧に拱手してハッキリと名乗りました。
「諸葛、亮、孔明です」
嗚呼、この時をどんなに待ったことか!!!
運命のご対面!!!!!
〜〜〜
こうして、玄德殿と孔明殿だけではなく、中国の歴史をも大きく動かす『その時』がこの小さな廬で展開されていくのでしたー。
ってことで!!!
三顧の礼そのものは、ここまで!!!!
とりあえずは、お疲れ様でした!!!!
ここまでお付き合いいただきありがとうございました〜!