三顧の礼をベースに孔明先生の魅力をお届けしている
玄子(げんし)です。
今日は訪問者は突然やってくる!?の続きからです。
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「元直、始めるか」
玄德殿が拠点としている新野城では、地元の有識者が集まり会議を開いていました。
お題は
「兵力、何とかならない?」
でした。
というのも、新野城は荊州の要。
玄德殿の守る新野城が、荊州で一番頼れる気がします←私情たっぷり♪
荊州城は確かに豊かだけど、太守の劉表オジサン?おじいさん?がパッとしない。
若かりし時は良かったらしんだけど、最近は残念な君主の仲間入り。
特に、後妻の蔡夫人を迎えてからはダメっぷり全開!ですがこのおばさん、実は孔明殿の奥方のおばさん。
(岳父である黄 承彦の奥さんが蔡夫人のお姉さん)
蔡夫人と弟の蔡ぼ〜(漢字変換一部省略しました)が実質、荊州を牛耳っているようなものでした。
なので、玄德殿は肩身が狭く、何度となく蔡ぼ〜によって、嫌がらせを受けていました。
それでも、何か遭ったら真っ先に戦うのが玄德軍。
なので出来れば兵力を補強したいところ、、、ですが、、、
「劉表殿に迷惑をかけずに、兵力を増強したい。何か良い案はございませんか?」
元直殿の提案で、地元の有識者の知恵を借りて兵力を増やそう会議が開かれました。
で。結果、収穫なし。
「元直、特にこれといった名案は出なかったな」
玄德殿はため息を吐きながら、しゃがみ込むと
「、、、編み物、、、ですか?」
昔取った杵柄。
草鞋を編んで生計を立てていた玄德殿は、現代人がスマホをいじるように、贈られてきたヤクの尾を編み始めました。
「はぁ〜。将軍は志の高いお方と聴いておりましたが、いつ魏の軍が攻めてくるやも解らないこの非常時に編み物とは、、、」
ため息を背後で吐かれた玄德殿は
「志はあっても、我が不徳と致すところ。兵力がこうも少なくては領民をどこまで守れるのか、、、」
落ち込み続けました。
「そこまで領民ファーストとは、、、。
だったら簡単です。荊州にいる流民に戸籍を与えれば良いのです」
玄德殿はハッとすると、編み物を捨て、振り向こうとしましたが
「そのままで!続きを聴きたければ、私が退室するまで、そのままで」
声の主に振り向き禁止令を出されたので、
「解りました」
玄德殿は素直に座り直して話の続きを聴きました。
秘策伝授中につき、カメラはここまでで〜す
・・・で。秘密の話が終わると玄德殿は甚く感動していました。
このような方がいらっしゃったのか!
臥龍先生ではなく、この方をお迎えしたい!!!
この縁を逃してなるものかと思った玄德殿が
「先生、お名前をお聞かせ願えませんか?」
背中越しに、秘策を授けてくれた御仁の名前を伺うと
「姓は諸葛、名は亮、字を孔明と申します」
ド━━Σ(ll゚艸゚(ll゚艸゚ll)゚艸゚ll)━━ン!!!
玄德殿が心の声さえ失う衝撃を受けながら振り返ると
「殿〜。今、孔明が来ませんでしたか?」
そこにいたのは、元直殿だけ。
「元直、さてはお主、、、」
臥龍先生を諦めかけていた心に活を入れるべく、今回の企画を立てたのでは?と目で問うと
元直殿は微笑しながら視線を避け、春を告げる花を指さしました。
「殿、伏していた龍が空を駆け巡る時節到来ですな!」
次回、多分、三顧の礼の最終章です。
多分とはなんぞや?:いつも思いつきで書いているので予定は未定ってことで♪
今回もお付き合いいただきありがとうございました〜!