中国社会の特徴として、違法薬物の売買と性犯罪に対して、極めて厳しい刑事責任が追求されることが挙げられます。薬物犯罪や性犯罪について、犯行の手口が極めて悪質と裁判所が判断した場合、無期懲役や死刑判決が下されることが珍しくありません。
中国メディア・捜狐新聞（5月14日）は、中国海南省にある中級人民法院（裁判所）で行われていた裁判で、教え子に性的暴行を繰り返してきた小学校教師に死刑判決を下したことを報じています。
元小学校教師の男は2019年〜2021年にかけて、自身の教え子など25人の女子児童に性的暴行を加えていました。男は逮捕され昨年4月、一審判決で死刑が下されていました。男は控訴し、今日行われた二審判決でも一審判決を踏襲し死刑判決が下されたことで、二審制度の中国ではこれで男の死刑判決が確定したことになります。
裁判所は「未成年者は国家の未来であり、希望である。未成年者への性犯罪は、その後の人生にも大きな影響を与えることになり、極刑は当然の結果である」と判決理由を述べています。