中国大手飲料メーカーの炎上商法 | 周来友 オフィシャルブログ

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中国出身のジャーナリスト、タレント。
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昨年8月、福島第一原発は処理水の海洋放出を行い、中国側はこれを「核汚染水」と厳しく批判。現在に至るまで企業を巻き込む政治問題となっています。日本では最近あまり報じられなくなった中国側の動きですが、今また中国では再燃の動きを見せています。


https://wpb.shueisha.co.jp/news/politics/2024/04/17/122904/


中工網や新浪財経など中国の複数のメディアは、中国の大手飲料メーカーが・香飘飘(シャンピャオピャオ)の飲料ブランド・MECOについて、不適切な商品カバーが付けられていたと報じています。記事によると、新宿区大久保にある中国系スーパーの商品棚に置かれていた同ブランドの飲料ボトルに「日本の政治家に原発の汚水を飲ませろ」と書かれた紙が巻かれており、これを見つけた中国人観光客がネットに投稿したことから事件が発覚しました。




上場企業でもある香飘飘は、2005年に創業されこれまでに累計130億杯を販売した実績があります。中国では人気の飲料メーカーとして知られています。今回、こうした不適切な包装紙を取り付けた人物が誰であるかは明らかとなっていませんが、信じられないことに今回の事件について同社の公式ウェイボ(中国版X)には、「我々のスタッフはよくやった!」と称賛するコメントを投稿しているのです。同社のコメント欄にはこの投稿について、「支持する!」「香飘飘の商品が好きだったけどもっと好きになった」「明日、香飘飘の商品を買いに行く!」などのコメントが寄せられています。


一部では炎上商法と指摘されていますが、上場企業として恥ずべき行為であることは言うまでもありません。また中国メディアは、同社の社長が事件に関わったとされるスタッフが日本から中国に帰国する際、空港で出迎える様子も報じており、同社による計画的な炎上商法だった可能性が高まっています。




近年、中国ではこうした大企業が、ネット上の自称愛国者たちに取り入ろうと過激な発言をするという出来事も増えてきたように感じます。私個人は今後、同社の商品を購入することはないでしょう。