中国飲料メーカーのカリスマ経営者が亡くなる | 周来友 オフィシャルブログ

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中国出身のジャーナリスト、タレント。
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中国飲料メーカー最大手企業・杭州哇哈哈集団(ワハハ)のカリスマ創業者が79歳で病気のため亡くなったことが分かりました。

創業者の宗慶後(ソウ・ケイホウ)は1987年、42歳の時に杭州で起業。一代で中国最大手の飲料メーカーを育て上げ、個人資産は950億元(約1.9億兆円)でした。宗氏は数年前から肺がんを患い、今月に入り容態が急変。数日前からICUで治療を受けていたことが報じられています。





カリスマ経営者として知られる宗氏ですが、生活は非常に質素な上、庶民的だったことから、中国では非常に尊敬される経営者でした。特に、従業員の福利厚生に力を入れており、当時の中国では珍しく従業員専用住居を建設し従業員が安心して働ける環境を築いてきました。

また、資産の多さに関係なく普段から布靴を履き、移動の際の新幹線も普通座席、一年間の生活費は5万元(約100万円)だったことはメディアも報じてきました。

こうした質素な生活の背景には、若い時代に経験した苦労があります。宗氏は貧しい家庭に生まれ、青年時代に農村で下放生活を送っていました。起業前には、漁師や農業などにも従事していました。その後、花粉症の内服薬や健康食品などの販売が成功し起業。自社工場を設立し、次々とヒット商品を世に送ってきたのです。

現在まで語り継がれるカリスマ経営者と言えば、世界的に松下幸之助氏や本田宗一郎氏が知られています。今回亡くなったカリスマ経営者・宗慶後も中国で語り継がれていくことになるでしょう。