中国国内で反プーチン世論の高まり 中国政府もプーチン批判を黙認 | 周来友 オフィシャルブログ

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中国出身のジャーナリスト、タレント。
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膠着状態が続くウクライナ戦争。ロシアによるウクライナへの軍事侵略を巡っては、中国国内の世論にも変化が見られています。中国メディア・網易新聞(2月15日)は、ロシア国営メディア・タス通信がプーチン大統領に行ったインタビューについて報じています。



インタビューでプーチン大統領は、「ウクライナに対して早期に積極的な行動を取らなかったことは残念だった」と語りました。ウクライナへ早期の軍事行動を行うべきだったともとれる今回の発言に対し、中国国内のネット上では大きな反応が寄せられたのです。


実際に寄せられたコメントには、「地獄に落ちろ」「1人が国家を滅茶苦茶にする典型例だ」「一体ウクライナがどのような間違いを犯したというのだ」「プーチン1人のせいで40万人のロシア兵が死んだ」など、プーチン大統領を痛烈に批判する内容が数多く寄せられています。


ネット上の検閲が厳しい中国ですが、プーチン大統領を名指しで批判するコメントは現在も削除対象となっていないことから、中国政府も中国国内のプーチン批判を半ば容認していることが分かります。ウクライナ大使館の公式ウェイボは今月8日、春節を祝う投稿を行いそのコメント欄は3000以上のコメントが寄せられ、ほとんどがウクライナの勝利を祈る内容となっています。


中国では国内のネット世論は政権運営にも大きな影響を与えてきました。強固な同盟関係にある中国とロシア。中国の反プーチンの国内世論は、中露関係にも今後少なからず変化をもたらす結果になるのかもしれません。