今年の外産クワガタ達  | zojurasのブログ

今年は外産クワガタで、珍しい種類や、そうでないものも見られました。

ブラジル産のスピックスコフキクワガタ

標本でも、生体でも見たこと無かった種なので、ビックリものです。

こちらはメス。

 

チリクワガタにも似ていますが、あっちよりもずっと小さい上に、性格も大人しく、寿命も比較的長い種類のようです。

今は亡き日系ブラジル人の少年に、「南米のクワガタはこんな奴?」とチリクワガタの画を見せたら、「そうだよ」と答えてくれて、「ブラジルにチリクワガタに似た奴がいるのかな?それとも、チリクワガタの事は、ブラジルでも知られているのか?」と思っていたのですが、このコフキクワガタの事を指していたのだな、と今になって判ったのでした。

こちらの標本は、北海道大学函館水産学部の学園祭「北水祭」で展示されていたもの。

 

ギラファノコギリクワガタの隣に居たのは、メスかと思ったら、シバオニツヤクワガタでした。

メスのように見えますが、立派なオス。

隣のタイ産ギラファ

大きさからして、ギラファの方が強そうに見えますが

実際は、このように、ギラファは真っ向勝負じゃ、オニツヤ(それ以外の大型の(ノコ系以外)クワガタにもだけど)に負けてしまいます・・・・・。

 

まあノコは基本他のクワガタより弱いし、ギラファも見かけ倒しだしねえ・・・・・・。

漫画『魁!男塾』の伊達臣人のようなクワガタだと思えます。

なにせ、他のクワガタやカブトを圧倒する様を見ていれば、「安心しな、お前が弱いんじゃねえ、俺が強過ぎるんだ。」と云ってそうな具合だし。

アスタコイデスノコギリクワガタもいました。

ペット屋で見たのは、ネパレンシスこと、ネパールコクワ

上の日本産コクワと比べても、大きさの違いがお判りかと。

そうした外産クワガタ達を久々に堪能でした。

スピックスコフキクワガタ     Casignetus spixi 

節足動物門 昆虫網 鞘翅目 クワガタムシ科

ブラジルに住む3種からなるコフキクワガタの一種で、近縁種のコフキクワガタ (フンボルトコフキクワガタ) Casignetus humboldti  や、リンデコフキクワガタ Casignetus lindei  に比べ、体型も顎も細身で華奢であり、2種よりもやや明るい金属光沢の色合いとなり、表面に点刻が浮かび上がって金色に見える事から、南米産のクワガタムシでも美麗種となる。

体長は15~38mmとなり、小型種であることや、南米産のクワガタムシの輸入が多くは無い事もあり、やや珍種扱いにされるが、ドウイロクワガタと並んで、南米産クワガタムシの中では飼育しやすい方で、マニアをはじめとした愛好家からの人気があるグループになっている。

形状はチリクワガタ類 Chiasognathini に似ているが、チリクワガタよりは、南アフリカに住むマルガタクワガタ類 Colophoni  に近いといわれる。

シバオニツヤクワガタ Odonntolabis siva

節足動物門 昆虫網 鞘翅目 クワガタムシ科

台湾、中国南部、インド東部、タイ、ミャンマーなど、広い範囲に分布するツヤクワガタの代表種で、ツヤクワガタ類の中心種ともなり、単に「オニツヤクワガタ」とも呼ばれる事もある。体長は55~90mmとなり、ツヤクワガタ類の中でも大型の部類となり、台湾のクワガタムシ類の中では最大級の種ともなる。

近似種のアルケスツヤクワガタ Odonntolabis alces や、ダールマンツヤクワガタ Odontoladis Darlmanni といった黒色ツヤクワガタ類に似ているが、頭部複眼近くに疣状の点刻が表れるのが、それら二種との大きな違いとなり、見分けるポイントとなっている。 

他のツヤクワガタと同様に、オスの大顎は個体によって異なり、短歯型、中歯型、長歯型(大型個体のみ)に分かれるが、闘争本能も旺盛で、その闘争性と力では、ヒラタクワガタ類や大型カブトムシ類にも引けを取らない程で、それらの種を圧倒する程の力を秘めており、学名通り、ヒンドゥー教の三神の一人である破壊神シヴァの名に相応しい強さを誇る。

飼育は他のツヤクワガタ類と同様に、幼虫は腐植土を食べる為、マット飼育となるが、アルケスや、ダールマン(インターメディア)に比べ、あまり輸入個体は多くは無い。

ネパールコクワガタ Dorcus neparensis

節足動物門 昆虫網 鞘翅目 クワガタムシ科

名前通り、ネパールやインド北部に生息するコクワガタの一種となるが、日本のコクワガタと同様の先端に小さいのが一つ、中央に大きいのが一つの内歯が生える大顎形状になるものの、体表は黒漆を塗ったような艶のある体色となり、体長は日本産の約2倍にもなる最大80mm近くにもなり、コクワガタの仲間とは思えない程大型化し、世界最大のコクワガタとされる。

コクワガタよりも遙かに大型化する事から人気が高いが、飼育はコクワガタよりも遙かに難しく、20度前後の低温や、カワラ材などによる菌床飼育でないと、産卵も成長も難しいといわれるが、それらの問題がカバーされると、大型成虫も孵せるようになるといわれる。